Night/Knight 第20話 作られた決闘 作:福山漱流
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作:偪山漱流
♂夜巳鎮(やみ まもる):純血の吸血鬼。見た目17歳くらいだが、実年齢は200オーバー。感情の起伏が浅く、常に怒っているように思われる。
♀水原 裕美(みずはら ひろみ):夜巳に仕える吸血鬼。20代の見た目をしている。人間との混血である故に、捨てられて居たところを鎮に拾われる。
瀟洒で人付き合いの良いタイプ。
♂鬼島涼(きじま りょう):鬼の一族を統率する組織『鬼島組(きじまぐみ)』の組長。人間界では17歳と偽っているが200歳を優に越えている。
楽観的で浮ついた性格だが、仲間思い。ヘブリニッジを統括していた鬼の一族、鬼島家の現当主。
♂魁村 輝久(かいむら てるひさ) :鬼島組 直参 魁村組 組長。インテリタイプで神経質。見た目30代前半。
元々二次団体の組だった魁村組を一代で直系にまで押し上げた実力者。吸血鬼と同盟を結び、鬼島家の転覆をはかっている。
♀鬼島 美嘉(きじま みか):涼の双子の妹。いささかブラコンの気がある、小悪魔少女。
15歳と偽っているが兄と同じく200歳を越える。
輝久の悪事に気付き、止める為に独自行動した結果、罠にかかってしまい虜囚の身となる
鎮:
裕美:
涼:
輝久:
美嘉:
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鎮 :裕美。
裕美:はい。なんでしょう。マスター。
鎮 :涼は・・・。来ると思うか?
裕美:はい。今の彼は、必ず来ると。
鎮 :その理由は?
裕美:約束。ですから。
鎮 :フン。先日のあれか。
裕美:ええ、決着はマスターとの一騎打ちで、と。
鎮 :茶番の間違いだろう。・・・時に、裕美。頼みがある。
裕美:わかっています。監視の目を探します。
鎮 :頼む。それと。・・・もし、俺に危険が迫っても、手を出すな。
裕美:承りました。・・・お優しいですね。
鎮 :何がだ?
裕美:なんだかんだと言って、約束を守るのですから。
鎮 :約束を守るわけじゃない。これが、茶番を完遂するために必要だからだ。
裕美:(微笑んで)そうですか。では、そういうことに。
(切り替えて)さて、来ましたね。私はここで。
鎮 :ああ、任せたぞ。
裕美:・・・御武運を。(去る
涼 :お、いたいた。よう、鎮。
鎮 :遅かったな。涼。
涼 :すまんね。いろいろ時間がかかってな。
鎮 :そうか。・・・妹は今日も病気か?
涼 :あ・・・、ああ、そうなんだよ。全く、オレらの命運がかかってるってのに。
鎮 :・・・嘘が下手だな。
涼 :な、何がだよ。
鎮 :妹。誘拐されたんだろ。
涼 :な・・・んで。
鎮 :わかったかって?先日、お前聞いたろ。誘拐とか指示したかって。
そこから簡単に類推できるだろ。
あと、俺にもそれなりに情報網があるからな。
涼 :そうか・・・。ははっ・・・だよなぁ。そりゃそうだ。
鎮 :どうした?
涼 :・・・なあ、鎮。本当に、関与してねぇんだよな?
鎮 :誘拐なぞしてなんになる。
涼 :じゃあ、美嘉はどこにいるんだ!
鎮 :知らん。それはお前が探せ。
涼 :じゃあ、鬼の連続殺害事件はどうなる。
犯人は見つかったのか?
鎮 :見つかってはない。だが、目星は付いている。
この茶番が終わったら、始末する。だから、黙って見てろ。
涼 :借金を踏み倒す奴らとおんなじ話をしてんぞ?
「あともう少しだから。頼むから」みたいなよ
なぁ、鎮。俺はもう、待てねぇんだよ。俺も鬼島も。
鎮 :勘違いしてるようだから、教えてやろう。涼。
俺はな、お前に頼んでいるわけじゃない。
決定事項を伝えているだけだ。
涼 :そうかよ。お前まで、オレを置いてくって訳か・・・。
寂しいよ。鎮。
鎮 :剣を抜くか。黙って見てるつもりはないということか。
涼 :・・・俺はっ!鬼島家の頭首だ!
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輝久:ふんふんふーんっとぉ。ご機嫌麗しゅう。若頭。
美嘉:てる・・・ひさ・・・。
輝久:そろそろお考えは変わりましたかねぇ?
美嘉:ハッ、ふざけるな。私が、この程度の拷問で、簡単に音を上げるなど・・・
輝久:はい、ドーン。
美嘉:あがががががっ!?
輝久:最初から、マックスで行ってみました。どうです?きついでしょう?
美嘉:が・・・おごぉ・・・き、さま・・・
輝久:んー。もっときついほうがいいですかぁ?じゃあ、これだぁ!
美嘉:あっがぁっ!?いぎぃっ!ぐ・・・あぎゃあっ!
輝久:ああ、楽しいですねぇ。ホント。いいですよ。
美嘉:変態が・・・
輝久:いいんですか?そんなこと言って。
美嘉:ひっ・・・
輝久:あははっ!強がっていても、心は正直ですねぇ。怖いですか?
美嘉:う、うるさい・・・
輝久:恥ずかしがらなくてもいいですよ。
さぁ、そのまま私に従ってください。私の物になると、誓ってくれさえすれば。
美嘉:断る!死んでも従うなどっ
輝久:へぇ、そうですか。なら、仕方ないですね。
美嘉:また・・・拷問をする気?いい加減、無駄だと・・・
輝久:(遮って)今回は嗜好を変えます。よいっしょと。これでいいかな?
美嘉:なにを、見せる気?
輝久:これは、遠隔地の映像を映し出す機械でしてね。
仕組みは知りませんが。・・・これでどうかな。
ああ、ちょうど始まったとこですかね。
美嘉:これは・・・お兄様と、鎮様?
輝久:そう、いわば一大決戦!この街の二大巨頭同士の対決だ。
美嘉:何をするつもりなの・・・
輝久:簡単なことです。お互いにつぶし合ってもらうんです。
どっちが勝とうが関係ない。最後に笑うのは私ですから。
美嘉:そんなことが、できるとでも?きっと、お兄様も鎮様も、お前の悪巧みに気付いて・・・
輝久:気づきますかねぇ?
ま、気づいたとしても私には同志がいます。吸血鬼側にね?
しかもそれは四名家ですから。如何に夜の王とはいえ、『二面から戦いを挑まれても戦い抜く』なんて無理があるでしょう?
疲弊した二人をサクッと殺して。そして、私が・・・俺がトップになる。
美嘉:そんな・・・そんなわけが・・・
輝久:おっと、始まりますか。さぁ!どちらが勝つか。見ものですねぇ!
楽しい宴の始まりです!
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涼 :はぁっ!
鎮 :ブラッドエッジ。射出。
涼 :ちぃっ!
鎮 :そら、そら。逃げるだけか?
涼 :このっ!オレは!中距離戦は苦手なんだよ!つか、反則だろ!剣を射出するなんて!
鎮 :ブラッドエッジの本来の使い方はこれだ。周りが邪道なだけだ。
涼 :そう・・・かよっ!ぬぁっ!?
鎮 :ぬるいな。その程度の覚悟で戦うつもりか。
涼 :うるせぇっ!煌めけ!月英刃(げつえいじん)!
鎮 :フン。ぬるい。
涼 :ちっ!ブラッドエッジで相殺するかよ!
鎮 :繰り返すが、こういう使い方をするのが、この技の、本来の使い方だ。
わざわざ接近戦をする必要がどこにある。
涼 :そりゃあ!そうだろう!な!(飛んでくるブラッドエッジを避け続ける
鎮 :威勢よく啖呵を切ったわりにこの程度とは。底が知れたな。
涼 :簡単に、人の底を図ってんじゃねぇッ!秘剣、三段斬(さんだんぎり)!
鎮 :ほう?三方向を同時に斬ったか。
涼 :射出の隙を突く!(つっこむ)
鎮 :フォークロア・ウインド
涼 :なっ!?ぐうっ!?
鎮 :むりやり態勢を変えて避けたか。
涼 :あぶねぇ・・・。直撃だったら死ぬぞ!今の!
鎮 :当たり前だ。殺すつもりで撃ったからな。
涼 :そうかよ。なら、こっちも大真面目に行かせてもらう!
鎮 :この期に及んでなにをするつもりだ?
涼 :舞(ま)えや巫(こなぎ) 怒(いか)れや御主(おんあるじ) 我らは正道(せいどう)を照らす焔(ほむら)となりて闇を討つ!
鎮 :なるほど、そう来たか。『畏敬(いけい)の気』。大気中のマナを取り込み、自分の力に変えると。
涼 :そう、そして、周囲のマナが急激に減ることで耐えられない者は頭を垂れ、膝をつく。さながら、畏れ、敬うが様に。それゆえに『畏敬の気』
鎮 :少しは、鬼らしくなったな。
涼 :角が生えると不細工になるから嫌いなんだけどよ。こうでもしないとお前に刀が届かない。
鎮 :届くか?
涼 :やって見せる。はぁっ!
鎮 :ブラッドエッジ。一斉射。
涼 :瞬刃・音越え
鎮 :なっ、消え・・・違う、後ろか!
涼 :はぁっ!
鎮 :ちぃっ!ぐっ・・・!!(バクステ回避
涼 :まずは、一傷(ひときず)。
鎮 :・・・やってくれたな。左手が動かん。
涼 :お前は知ってるんだったな。この『友斬(ともきり)』の効果を。
鎮 :魔力による治癒能力無効だろう?魔族にとっては天敵だ。
涼 :そう。だから、付いた名前が『友斬』
鎮 :やれやれ。本当に厄介だ。お前は。
涼 :ほめ言葉でいいんだよな。
鎮 :ああ。そう取ってくれてかまわん。
涼 :さぁ、続きだ。はぁっ!
鎮 :射出はできんか・・・来い!ブラッドエッジ!
涼 :邪道じゃなかったのかよ。
鎮 :仕方ないだろう。お前の速度に合わせるためにはな。
涼 :そう、かよっ!
鎮 :やはり、鬼の力は伊達ではないか。推し負ける・・・
涼 :あぁっ!?なに、ぼそぼそ言ってんだ、よっ!
鎮 :・・・周りに気を配った方がいいぞ?
涼 :なに?
鎮 :ほら、足元が留守だ。
涼 :しまった!
鎮 :ブラッドエッジ!
涼 :くっ!また距離を取られた!
鎮 :仕留めさせてもらう。フォークロア・ウインド
涼 :そう何度も、同じ手を・・・
鎮 :スラッシュ・ジェイル
涼 :かまいたち!?ぐあっ!
鎮 :これでチェックメイトだな
涼 :ちく・・・しょうが・・・
鎮 :じゃあな、涼。
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輝久:そう!そうだ!そのまま振り下ろせ夜の王!
美嘉:お兄様・・・いや・・・
輝久:さぁ!さぁ!振り上げてぇ~。振りおろ・・・んん?おや?おやおや?故障か?ちっ!いいところで。
美嘉:お兄様・・・そんな・・・
輝久:ま、いいかぁ。今の感じだと、確実に殺しただろうねぇ。そして、そしてぇ!これで、俺が!この俺が!鬼島のトップになった!
美嘉:そんなこと、出来る訳が
輝久:うるせぇ!(はたく
美嘉:ぐうっ!
輝久:どうあがこうが、俺の天下なんだよ!
美嘉:犀魏(さいぎ)も、魄稜(はくりょう)も黙ってないぞ
輝久:(遮って)やつらがどうこうしようが、関係ないねぇ!こっちの戦力は奴らの比じゃないんでねぇ。
知ってたでしょう?俺が裏でどれだけの数に声をかけてたか。
美嘉:くっ・・・
輝久:さぁ、ここから忙しくなる。手始めには、疲弊した夜の王を殺して、そして、邪魔な犀魏も魄稜も殺すか。
ああ、貴女は生かして置きますから。俺の物になるまでね。
美嘉:・・・殺せ
輝久:あん?
美嘉:いっそのこと殺しなさい!私は、お前がなんと言おうが、屈するつもりは・・・
輝久:アハハハッ!そうですかそうですか!じゃあ、せいぜいあがいてみてください。
美嘉:私は・・・私は、お前を認めない。絶対に。
輝久:絶対。ですか。なんという儚い覚悟でしょう。・・・気づいているくせに。
美嘉:っ・・・!なんのことを・・・
輝久:貴女の心が手に取るようにわかりますよ。今、ひどく動揺してますね?
そして、楽になりたいと思っている。
美嘉:世迷言を・・・
輝久:はたしてそうですか?ここまで私にいたぶられたのは誰の所為ですか?
現当主である涼とかいう小童は、貴女の行方不明なぞ気にも留めてないのですし。
美嘉:そんなはずない!
輝久:たしかにどう思おうが勝手です。ですが、この逃れえない苦痛。貴女が耐え忍ぶ価値が本当にあの男にあったのですか?
美嘉:・・・やめろ
輝久:答えはノーのはず!ですよねぇ!あっけなく夜の王に負け!そして、この俺に!乗っ取られる末路をあゆんだのですから!
美嘉:やめろ!!それ以上言うな!!
輝久:ああ、美しい。涙ぐんでまで信じるとは・・・。ゾクゾクしますよ。
そんな貴女が今後、屈辱的にまで落ちぶれるすがたを楽しみにしてますよ。じゃあ、また後で。アハハハハっ!
美嘉:・・・お兄様・・・。
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涼 :っ・・・。あれ。
鎮 :裕美。
裕美:はい。マスター。手筈通りに。
鎮 :仕留めたか。
裕美:複数いると思っていたのですが、一匹でしたので苦労はしませんでした。
鎮 :一匹?監視者じゃなかったのか。
裕美:はい。使い魔の目を通して行っていたようです。
こちらが、その使い魔です。
涼 :お、おい。なにが一体、どうなって・・・
鎮 :涼。お前、コイツを見たことはあるか?
涼 :あ?・・・これは。
裕美:見たことがおありのようですね。
涼 :この使い魔は、輝久のやつだ。
鎮 :輝久・・・魁村輝久か。
裕美:では、シモーヌとつながりがあるのは魁村組ということですか。
鎮 :そうなるな。
涼 :お、おい!ちょっと待てよ!オレを置いて話を進めるなって!
鎮 :フン。裕美。
裕美:はい。先ほど、マスターから聞かれた通り、我々、吸血鬼はそちらの連続殺害事件に関与しているであろう対象を見つけました。
それが、四名家が一翼。ルドルフ・シモーヌ様です。
涼 :四名家が・・・
裕美:はい。ですが、これはシモーヌ家の独断。夜魅家を含む、その他の四名家は一切関与しておりません。
そして・・・これは非常に申し上げにくいのですが。
涼 :なんだよ
裕美:シモーヌ家は吸血鬼でありながら、鬼のどこかとつながりを持っていたことが判明しました。
鎮 :その対象を吊り上げるために、この茶番を打ったんだ。
涼 :茶番ってまさか。
裕美:先ほどの、マスターと涼様の戦闘ですね。
鎮 :ルドルフの奴はこの街の均衡を崩そうと画策していた。それは手を結んだ鬼側も一緒と踏んだからな。
裕美:したがって、あえてここで、この街の二大巨頭が戦う状況をつくり、さらにどちらかが負ける構図を見せつける。
そうすれば、必ずシモーヌ家とつながった方が見物にくるという算段です。
涼 :じゃ、じゃあ。その相手が輝久だってのかよ。
鎮 :そうなるな。
裕美:補足すると。妹様を誘拐したのも魁村組の仕業だという情報もあります。
涼 :なに?
鎮 :どこで手に入れた?
裕美:外縁スラムの情報屋に聞きました。あそこは鬼側も吸血鬼側もない場所ですから。
鎮 :そうか。ご苦労だった。対価は?
裕美:安いものでしたので、私の方で、すでに支払っております。
涼 :そんな、輝久が・・・。そんなはず・・・。
鎮 :だが、実際にこうやって尻尾を出したんだ。当たりだろう。
涼 :・・・シモーヌ家は!シモーヌ家はどうなんだ!?
もし、輝久とシモーヌ家がつながっていたとして、一時的に使い魔を貸し出す程度のことかもしれない!
そしたら、今見ているのだって・・・
鎮 :それはないな。
涼 :なぜ、そう言える!
鎮 :今、シモーヌ家はそれどころじゃないからだ。
涼 :それどころじゃない?
裕美:はい。この戦闘が開始される数時間前に、シモーヌ家はアヴィラ家と戦闘状態ですので。
涼 :なに・・・?
裕美:アヴィラ家とシモーヌ家との間で少々問題が発生したのです。
そのため現在、シモーヌ家は総出でアヴィラ家と衝突しているのではないでしょうか?
鎮 :そういえば、そろそろマルリスの方も片が付くか?
裕美:予定では、そうですね。
涼 :・・・輝久。あいつが・・・
鎮 :そこまで信頼していたのか?
涼 :・・・わからない。もう、わからなくなった。
オレは一体、何をしてきたんだ。
鎮 :逃げてきただけだろ。
裕美:マスター。言い過ぎです。
涼 :逃げて・・・きた?
鎮 :部下の顔色を窺いすぎたんだ。結局、部下に振り回されて、今に至ったんだろ。自業自得だ。
涼 :部下を思って何が悪いんだよ。俺は、力で押し付けるあり方は嫌なんだ。
鎮 :くだらないな。
涼 :なに?
鎮 :力によって率い、力によって導き、推し進めるのが頭首だ。率いるものの務めだ。
涼 :圧制者になれっていうのか。
鎮 :そうだ。暴力と混沌しかないこの街ではそれしか手段はない。・・・まさしく、力こそが全てのこの街では。(吐き捨てるように)
涼 :オレは・・・それでもオレは・・・
裕美:今からあり方を決める必要はないかと存じます。
涼 :え?
裕美:マスターがそうであるからとはいえ。涼様がそうあるべきとは言い切れませんから。
人には人の説く道があります。
鎮 :フン。余計なことを。
裕美:ですので、今はお気になさらず。それよりもまず、やるべきことがあるのでは?
鎮 :この茶番を終わらせるぞ。手を貸せ。涼。
涼 :この戦いを終わらせる・・・。
鎮 :そうだ。下らん奴らの掌で踊るのはもう終わりにするぞ。
涼 :ああ、そうしよう。・・・鎮。
鎮 :なんだ。
涼 :・・・すまん。
鎮 :それだけか。なら、さっさと行動に移るぞ。
涼 :・・・ああ。わかった。
鎮 :フン、お人よしめ
涼 :うん?何か言ったか?
鎮 :なにも。行くぞ、涼。
涼 :ああ。
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裕美:次回予告
涼 :頭首同士が衝突する背後で吸血鬼は同族を叩く
輝久:一方は家族のために、一方は自らの欲のために
美嘉:Night/Knight 第21話 怒りの剣(つるぎ)
家族のため。全ての悪に鉄槌を。
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