Night/Knight第40話 片翼(かたよく)

♀狩屋 夕姫(かりや ゆうき):21歳。元封滅騎士団特務攻撃隊。戦争孤児であり、魔術研究結社『ヴィクティム』に拾われた後、魔術師に。
                 戦闘は目に刻まれた魔術紋を使った「黒鳥召喚術」と強化された肉体での超接近戦。
                 寡黙な口調。性格は常に冷静であり淡泊。自分がどうなろうと気にしない自己破滅思考を持つ。

♂マシュー・フランクリン:22歳。聖十字協会の魔術師。爵位は無し。
              新米魔術師であり、ブランドンの部下としてヘブリニッジに派遣された。
              使用魔術は基礎的なものを幅広く扱い、威力も平均的。典型的な知性派であり、近接戦闘には向かない。
              優等生タイプで、頭もよく回るが、ルールに縛られやすく、柔軟に対応できない面を持っていた。

♀リリー・ゲートル・エストーク:封滅騎士団 特殊作戦群所属。
                特性が「複製」という魔術師として特殊な根源をもつ。
                サイコパス傾向にあり、人を傷つけることに性的快感を感じている。
                殺すために魔術師になった節があり、自分の欲求に従って行動している。

♀夕姫:
♂マシュー:
♀リリー:

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マシュー:あ”~頭が・・・痛い・・・

夕姫  :おはようございます。マシューさん。交代の時間に・・・マシューさん?

マシュー:あ、おはよ。狩屋さん。あいたた・・・

夕姫  :どうしました?頭痛ですか?

マシュー:うん、ちょっとね。ここの所ひどくて。

夕姫  :ため息)・・・ちゃんと休んでください。

マシュー:うん、そうなんだけどね。本部に送る書類がたまってて。

夕姫  :書類ですか?それなら私が・・・

マシュー:ありがとう、でもこれ、僕がやらないといけないから・・・あ。

夕姫  :・・・どうしました?

マシュー:今、何時!?

夕姫  :夜の八時ですけど。

マシュー:やば。巡視交代の時間忘れてた!

夕姫  :今、街へ出てるのは?

マシュー:フィン先輩たちの5班・・・

夕姫  :あぁ、ご愁傷様です。

マシュー:淡々と言わないで・・・

夕姫  :でも、いかないわけにはいかないですね。

マシュー:そうだよね・・・。今度は何を奢らされるんだろう・・・

夕姫  :こないだはステーキ5人分でしたけど。

マシュー:ビール込みでね・・・お金が飛ぶ・・・・

夕姫  :とりあえず、行きましょうか。

マシュー:うん、じゃあ先に行ってて。すぐ準備していくから。

夕姫  :了解しました。適当に言い訳しておきますね。

マシュー:お願い。・・・ああ、憂鬱すぎる・・・。

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リリー :ふんふんふーん。アハ。これはこれでいいカモ?
     それじゃ、こっちはぁ・・・こうやってこうかな?
     うん!傑作!いやぁ、いいオブジェができたねぇ!
     よぉし、これはこのまま飾っておこうか。
     持って帰りたいけど、場所ないしねぇ?
     それじゃ、あとは・・・ん?あれは・・・?
     ハッ!あの・・・あの子・・・チョー好み!コレクションしたい!
     こうしちゃいられない!早速・・・

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夕姫  :大変でしたね。

マシュー:思いっきりたかられた・・・

夕姫  :小虎さんのトコの料理半分以上頼んでましたね

マシュー:おかげで財布空っぽだよ・・・

夕姫  :まぁ、この程度で済んだからよしとした方が。

マシュー:それもそうかな。・・・それにしても。

夕姫  :どうしました?

マシュー:ブランドンさんたち。帰ってくるの遅くない?

夕姫  :そういえば、本部に出頭命令が出てたんでしたね。

マシュー:シサリーザ卿も一緒にってことだったから、たぶん重要なことなんだろうけれど。

夕姫  :今日で4日目ですか。ちょっと長いですね。

マシュー:なにか、問題でも起こったのかな?

夕姫  :なにもなければいいんですが・・・

リリー :みぃつけた!フレイムっ!

マシュー:え・・・?ぐうっ!?

夕姫  :マシューさん!

マシュー:だ、大丈夫・・・

リリー :ありゃ、魔術防壁?そんな礼装もってるんだ。聖十字協会って。

夕姫  :何者です!?

リリー :こんばんわ。お嬢ちゃん。私はァ、あなたのファンです。

夕姫  :・・・ファン?何を言って。

リリー :さっき通りすがった時に、君を見てヒトメボレしちゃってね

マシュー:その服のエンブレム。封滅騎士団ですか。なぜ、こんなことを

リリー :うっさいなぁ。アンタは邪魔。どっかいって。ドライブ・ウィンド。

マシュー:ヤバ・・・

夕姫  :黒鳥!防御形態!

マシュー:あ、ありがとう

夕姫  :まだ来ます!

リリー :すごいすごい!マジに好きになっちゃう!
     ストーン・バレット!

マシュー:詠唱無しでこの威力!?

夕姫  :攻勢に移れない・・・ッ!

リリー :ほらほら、追加しちゃうよ?ストーム!

夕姫  :ぐっ・・・!威力が上がって・・・!

マシュー:其は原初の一、盤石な力にて行く手を阻む!ストーンウォール!

リリー :脆いよっ!

マシュー:くっ!?狩屋さん!大丈夫!?

夕姫  :はい・・・なんとか。

マシュー:僕が隙を作るから、狩屋さんはその隙に増援を呼んできて

夕姫  :ですが、マシューさん一人では・・・

マシュー:大丈夫、持たせてみせるよ。

リリー :なぁにボソボソ言ってんのかなァっ!

マシュー:ぐっ!行って!

夕姫  :すぐ戻ります!

リリー :あーっ!行っちゃうのは無しなんだゾ~?

マシュー:貴女の相手は僕ですよ!凍てついた尖爪(せんそう)、フロスト・シザー!

リリー :ウザい。テメェには興味ねぇんだよ!

マシュー:なっ・・・無詠唱に、鍵言(けんげん)もなしで・・・魔術が!?

リリー :鍵言?あー、技名のこと?あれって要るもんなんだ?

マシュー:は・・・?貴女は一体何を言って・・・

リリー :つか、よくこんなクソダサい名前つけてるよね。マジ感動するわ。

マシュー:詠唱も魔術発動のカギになる鍵言もなし・・・じゃあ、彼女はどうやって魔術を・・・

リリー :あ、もしかして私の事を研究してる?そういうトコ、マジキモイんですけどッ!

マシュー:この技・・・フォースブラストかっ!(跳躍して回避

リリー :ちっ!ちょこまかとウザい。とりあえず、さっさと死ねよ。

マシュー:出でよ、絶対なる城壁!幻想城壁!・・・使った魔術はフレア・ボムにアイシー・エッジ。
     フォースエレメンタリストか・・・?

リリー :だから、分析すんなっつってんだろうが!

マシュー:なら、来たれ無限の波濤!ブラスト・ウェイブ!

リリー :ハッ!大魔術を省略詠唱できるからなんだって!?

マシュー:これでも打ち消す魔術を!?

リリー :なぁ、本当。いい加減にしろよ?テメェは私にゃ勝てねぇんだよ。
     さっさとケツまくってどっか失せろ。

マシュー:そういうわけにはいきません。封滅騎士団とはいえ、ヘブリニッジで理由なく戦闘を行うあなたを・・・

リリー :ごちゃごちゃ能書き垂れてんじゃねぇっ!

マシュー:くっ!?・・・相手にしづらい・・・。

リリー :もう、面倒くせぇ。一気に終わらせる。

マシュー:なんだ・・・このプレッシャー・・・

リリー :巻き起これ、トーナード・サンド・エッジ

マシュー:その魔術は!

リリー :ほら、打ち消せるなら打ち消して見せろクソ。
     そうじゃなけりゃ、さっさと死ね。

夕姫  :黒鳥魔光!(こくちょうまこう)

マシュー:っ!?狩屋さん!?

リリー :あ~!戻ってきてくれたんだ!嬉しい!

夕姫  :マシューさん!遅くなりました!

マシュー:狩屋さん!どうして戻ってきたの!?

夕姫  :パートナーを見捨てられるほど、軟弱者じゃないですから。

リリー :さぁ、お嬢ちゃん。私と一緒に、楽しいことシよう?さぁ!さぁ!さぁ!

マシュー:回避!

夕姫  :私が裏から抜きます。カバーをお願いします!

マシュー:分かった!来たれ、雷光!其は鋭利な鏃(やじり)スタン・レイ!

リリー :うぜぇ!ファイアウォール!

夕姫  :戦技・単刺二突(たんし・にとつ)

リリー :あはっ!鋭いネェ?ゾクゾクしちゃう

夕姫  :っ!戦技・飯綱舞(いづなまい)!

リリー :うっ・・・と!ちょっと今のは危なかった

マシュー:はぁぁっ!

リリー :ぐっ!痛ってぇなぁ!

マシュー:ちっ!気づかれてたか!

リリー :死んでろ!ブラス・・・っ!?

夕姫  :させません!フォースエッジ!

リリー :ぐあっ!?

マシュー:近接戦で畳みかける!

夕姫  :はい!

マシュー:戦技・瞬突!

夕姫  :戦技・乱切り!

リリー :バーストフォース!

マシュー:うわぁっ!?

夕姫  :くぅっ!?

リリー :ちょろちょろ邪魔くせぇ!バレット・フレイム。アイシー・エッジ!

マシュー:多属性魔術の同時展開!?

リリー :吹っ飛びやがれ!

マシュー:断線結界!

リリー :ちっ!小賢しい・・・

夕姫  :隙ありです。戦技・単刺二突!

リリー :づっ!やるじゃん。

夕姫  :浅かった!戦技・二刺五連(にしごれん)

リリー :おっと、危ない。(夕姫の腕を掴む

夕姫  :なっ!見切られた!?

リリー :夕姫に囁く)あぁ・・・ホント、綺麗な瞳。ねえ、飾らせてよ。その目。
     大切にするから。

夕姫  :戦技・乱舞六閃(らんぶろくせん)!

リリー :被って)カースバインド

夕姫  :ひぐッ!?あ・・・がっ・・・い、きが・・・な・・んで・・・

マシュー:狩屋さん!其は原初の一、はためきは嵐を呼び雷鳴を呼ぶ!

リリー :あーあ、だからさ。アンタは邪魔なンだよ!すっこんでろ!ミリオン・リヴェンジェンス・エッジ!

マシュー:ぐあぁぁぁっ!

リリー :そこで、磔になってろ。さ、狩屋ちゃん、だっけ?私とイイコトしようねー?

夕姫  :・・・だ・・・め・・・暴れないで・・・

リリー :ん?なぁに?聞こえないんだけど。

夕姫  :やめ・・・これ以上・・・あああぁぁぁっ!

リリー :っ!?エンシェント・クリスタル・ウォール!

夕姫  :こわい・・・こわ、こわれ・・・壊れろぉぉぉ!

マシュー:狩屋さん!ダメだ!それ以上魔力を流したら・・・ぐうっ!くそっ!抜けないっ!

リリー :へぇ?その目、魔術礼装なんだ。より一層欲しくなっちゃった。

夕姫  :アァァァァッ!

リリー :キャー野性的ぃ。そんなところもス・テ・キ

夕姫  :黒鳥・・・魔光!

リリー :でも、女の子がそんなんじゃダ・メ。黒鳥魔光。

夕姫  :ぐあぁぁぁっ!?

マシュー:そんな!?黒鳥魔光を・・・撃った!?

リリー :うへ、なにこの魔術。普通じゃなくない?根こそぎ魔力持ってかれるんだけど。

夕姫  :あ・・・ガァ・・・アァァァアッ!

マシュー:・・・狩屋・・さん・・・?

リリー :・・・ふぅん?その礼装、単なる増強系じゃないんだ。つか、趣味悪すぎ。

夕姫  :がぁぁぁっ!・・・ヴゥゥゥゥ・・・

リリー :人を使い魔に変化させるとかどんな鬼畜の考えたシステムよ。マジウケる!

夕姫  :ゴ・・シュジンを・・・ま、モル!がぁぁぁっ!

リリー :アハハッ!マジ傑作!やっぱ瞳もらうだけじゃなくって、君自身が欲しいカモ!

夕姫  :黒鳥マコウ!

リリー :グリーディー・ハウル!

夕姫  :グゥッ!?

マシュー:だめだ!狩屋さん!

夕姫  :黒鳥魔光・・・乱撃ィィィ!

リリー :あぁ・・・すっごいイイよ・・・濡れてきちゃう

夕姫  :シネェェェ!!

リリー :でも、死ぬのは嫌かなぁッ!!エンシェント・ベリル!

夕姫  :ぐっ・・・アガァッ!?

リリー :ハハッ!獣じゃその程度ねェ?グレイヤード・ストーンヘンジ!

夕姫  :グアッ!?

リリー :さ、そこで押しつぶされててね。ちょっと私、先に料理しないといけないのが居るから。

マシュー:狩屋さん!狩屋さん!

リリー :うっせぇよ。ムシケラ。(マシューを蹴る

マシュー:ぐっ!?

リリー :さっきからピーチクパーチク小鳥みたいに喚いてさぁ。私の楽しみ邪魔しないでくれない?

マシュー:狩屋さんを・・・離せ・・・

リリー :は?どの立場で人にそんな口きいてんだよクズが。
     今から死ぬ人間がそんな口きいていいと思ってんの?

マシュー:貴女は・・・狂ってる。

リリー :あぁ、そうだよ?だからなに?何か問題?

マシュー:人を傷つけて、愉しむなんて

リリー :良くないよねぇ?よくできまちた~。(蹴る

マシュー:ぐうっ!?がはっ!?

リリー :ここは学校じゃねぇんだよ。ボクちゃん。
     一般道徳なんて腹の足しにもならないんだよ

マシュー:だからって、エゴで人を傷つけていい訳が・・・

リリー :ウザッ!(殴る)キモッ!(殴る)死ねよ!(殴る)
     なぁ、ボクちゃん。私はさぁ?ただ綺麗なモノが欲しいの。
     楽しいことがしたいの。それを奪うのは良くないよねぇ?

マシュー:・・・人を傷つける理由じゃない。

リリー :アハハハッ!ウケル!(殴る

マシュー:ぐうっ!

リリー :じゃあ、君はコミックにいる正義のヒーロー的なヤツが語る「ルール」が世界のルールだって言いたいの?

マシュー:そうだ。それがあるべき姿・・・

リリー :ばっかじゃないの?この世界にはルールなんてない。あるのは大義名分として立てられた「法律」
     生きるための「ルール」なんてありはしないんだよ。

マシュー:そんなの、理屈になってな・・・ぐあっ!

リリー :なってなくていいんだよ。これが、「私のルール」なんだから。

マシュー:そんな・・・身勝手な・・・

リリー :それじゃ、言いたいことも言ったし、じゃ、死んでね?フレアボム

マシュー:がぁぁぁっ!?

リリー :さーてと、おまたせ、狩屋ちゃん。おたのしみのお時間だよー

マシュー(М):あぁ・・・、このまま死ぬのか・・・なんか、意識が揺らいで・・・
       狩屋さん・・・守らないといけないのに・・・もっと、力があれば・・・
       そういえば、小さいとき・・・お母さんが言ってたっけ。
       守って欲しい時には唱えなさいっておまじない。いまでも、効くのかな・・・?

リリー :さてと、それじゃ、思う存分。解体させてもらうね?

マシュー:『我は誓わぬ。天は神の御座なれば。故に我、求め、与えらる』

リリー :なに?まだ死んで・・・え?

マシュー:『施しをここに。我、その力をもって安息をもたらす者なり』

リリー :っ!?な、なんだ・・・この魔力は・・・魔風が吹くレベルだと・・・!?

マシュー:・・・『砕けろ』

リリー :っ!?ストーンヘンジが、砕けた・・・?竜種(りゅうしゅ)さえ封じる魔術なのに・・・?

夕姫  :アァぁぁッ!コワいもの・・・壊す・・・殺す!

マシュー:大丈夫だよ、狩屋さん。僕が居るから、『おやすみ』

夕姫  :あ・・・うぁ・・・?

リリー(М):催眠魔術・・・?獣化(けものか)した相手に効くわけ・・・
      いや、そもそも、いつの間に移動した?さっきまで私の後ろにいたはずなのに・・・

マシュー :封滅騎士。貴女を断罪する。

リリー  :へぇ・・・?すこしパワーアップしたからってチョーシのんじゃねぇよ!
      サンド・ストーム・エッジ!

マシュー :『概念固定』『結合分解』

リリー  :っ!?なん・・・だよ・・・魔術が、消された・・・?

マシュー :天の怒りよ。降りろ。

リリー  :がぁぁぁぁっ!?

マシュー :どうしました。さっきの威勢は。

リリー  :この魔術・・・ホーリー・スマイト・・・天使の技をどうしてお前が・・・

マシュー :さぁ?知りません。ですが、貴女を倒すには丁度いい様ですね。

リリー  :・・・ハハッ。なるほど。テメェ、天使の『生成り(なまなり)』か。

マシュー :生成り・・・?

リリー  :自分のナリを見てみろよ。それが人間の姿かよ?

マシュー :ん?・・・これは・・・羽?

リリー  :ハハッ、片羽の天使とはねぇ?寓話でも見てる気分になるねッ!スラッシュ・ジェイル!

マシュー :(手を叩く)

リリー  :チッ!消すのにスペルもいらないってか。なら!

マシュー :エンジェリックレイ

リリー  :ガ・・・あ・・・?

マシュー :退いて(ひいて)ください。そしたら、片腕で勘弁してあげます。

リリー  :あぁぁぁぁぁっ!?腕っ!私の・・・腕がぁッ!

マシュー :まだやりますか?

リリー  :調子に乗るなよクソガキが!来たれ、災厄。破滅の使者。ボルガニック・メテオフレアァぁぁッ!

マシュー :これは・・・儀式魔術・・・

リリー  :ハハッ!これなら消せねぇだろ!私を怒らせたんだ、そのツケを払って・・・

マシュー :悼みあれ。されば、拭う。慈愛の絹糸。

リリー  :おい・・・それ・・・は・・・

マシュー :『リターン』

リリー  :・・・『時戻し』本当に、天使・・・いや、天使でもできないことだぞそれ!

マシュー :さぁ、もう終わりにしましょう?

リリー  :くそが・・・くそがぁぁっ!
      ありったけの魔術ぶち込んでやる『全面展開』!一気にぃ・・・くらいやがれぇぇぇ!

マシュー :『静止』『反転』

リリー  :そんな・・・まさか・・・

マシュー :『射出」

リリー  :生成風情がぁぁぁぁ!!

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マシュー :・・・終わった。

夕姫   :・・・あれ?わたし・・・

マシュー :あ、狩屋さん。大丈夫?

夕姫   :マシューさん・・・あ!敵は!あの魔術師は!

マシュー :うん、倒した。大丈夫。

夕姫   :そう、ですか・・・あれ?

マシュー :ん?どうかした?

夕姫   :マシューさん。その羽・・・

マシュー :う、うん。なんかね。・・・生えてきちゃった

夕姫   :・・・え。いや、あの。それは一体どういう。

マシュー :うん。僕にもよくわからないから、とりあえず一旦戻ろう?

夕姫   :は、はい。・・痛っ

マシュー :・・・立てそうにないね。ちょっと掴ってて。

夕姫   :はい?

マシュー :飛ぶから。いくよ。

夕姫   :ちょっと、待ってくだ・・・

マシュー :またない!

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マシュー :こうして、謎の襲撃を退けた僕たちだった。
      でもこれは、この後に起こる出来事のほんの前触れでしかなかった。

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夕姫   :次回予告
      ついに襲い来る第三艦隊。その銃口は狂乱者へと向けられる。
      Night/Knight 第41話 『砲撃開始』
      彼らが求めるものは、ただ一つ。

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リリー  :・・・あー、全く。死ぬかと思った。私自身の『複製』が間に合って良かったし。
      あれ、私じゃなかったらマジで死んでたとこじゃね?
      えーっと、私の死体はっと・・・あ、あったあった。それじゃ・・・「抽出」。
      ・・・うん、情報引継ぎ完了。ま、今回は失敗だったということで、次は貰うからね?その瞳。ねぇ?カリヤ ユウキちゃん?
      アハハハハハッ!





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