箱庭の世界で 外伝 封印師

シィル♂ 18歳
次弦♂ 32歳
未来♀ 30歳
ケイオス♂ 22歳
シャドウ♂ 22歳


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シィル♂:
次弦♂:
未来♀:
ケイオス♂:
シャドウ♂:




シャドウN「終わりに向かって走る走る、悲劇の始まりを追う三人、
     これは、死に逝く者達の、終焉への物語・・・」


ケイオス「箱庭の世界で 外伝 封印師」


次弦「大分近づけたな」

シィル「そうですね、まだ気付いたような素振りはないようですが」

未来「えぇ、でもこれだけの事をしようとしてる人達がその程度だと思えないけど」

次弦「我々としてはその方が助かるのだがな」

シィル「そう上手くはいかないのが世の流れですけどね」

未来「油断だけはしないようにしないとね」

次弦「あぁ、当然だ、邪神を復活させようとしてる連中だ、
   まともな連中な訳がないからな」

未来「ん、動くわよ」

シィル「追いましょう」

次弦「あぁ」

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未来「この動き、誘われてるわね」

シィル「待ち伏せてる仲間でもいるんですかね?」

次弦「今までずっと二人で行動していてか?」

未来「気配はないわね、・・・・乗る?」

次弦「あぁ、このままケリをつけよう、この仕事に」

シィル「はい、もう、空を待たせない為にも」

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次弦「そこまでだ!」

シャドウ「ケイオス、来たぜ」

ケイオス「みたいだね」

シィル「なんだ、この余裕・・・」

未来「袋小路まで追い込んだ、逃げ道はもうないはずなのに」

ケイオス「逃げ道がないのはお互い様でしょ、それに僕は最初から逃げるつもりなんてないよ」

シャドウ「逃げるつもりなら痕跡だって全て消していくさ」

次弦「なんだと、ならば俺達が集めたこの情報は・・・」

未来「ガセ?」

ケイオス「いいや、本当さ、準備が整ったからね、君達には証人になって貰おうと思ってね」

シィル「証人・・・?」

ケイオス「そうさ、残念ながら他人の認知なくては成らない計画だからね」

シャドウ「お前たちだけじゃどうにもならないって事を、ここで叩き込んでやる」

次弦「ふん、その思い上がりが命取りだ、貴様らがたくらんでいる計画とやら、
   ここで叩っ切ってやる」

シャドウ「ケイオス、頼む」

ケイオス「言われなくても、我が邪悪なる血の元に命ず、この空間を切り取り、
     不可知、不可侵の界を作りたまえ、ダークフィールド!」

シィル「なっ、これは!?」

未来「空間結界!?」

次弦「なんと邪悪な気・・・、やはり危険だ、貴様らは!」

シャドウ「危険、ね、分かってるならなんで踏み込んでくるかね、
     あんたら、迂闊にも程がある、救えないぜ」

未来「危ないと分かっても退く訳には行かないのよ、貴方達のような輩がいる以上ね」

ケイオス「退路が無くなってから言ってもかっこつかないよねぇ」

次弦「退路がないのはお互い様だろう、それに、無ければ・・・・」

シィル「切り開くまで!」

ケイオス「あーっははははは!良いよ、この力を見て気後れしない、
     その胆力に実力が伴ってるか見てあげるよ!スタッフ・オン!」

シャドウ「ランス・オン」

未来「っ、なんて禍々しくて暗い気なの・・・」

次弦「気に惑わされるな未来、シィル、行くぞ!」

シィル「はい、次弦さん!」

シャドウ「前衛二に後衛一か、余裕、そぅら!」

次弦「早いが、予測の範囲内だ、はぁ!」

シャドウ「っ、へぇ、俺についてこれるんだ、面白い」

シィル「不注意、こっちだ、抜刀・封刃殺!」

シャドウ「よっ、居合いか、早い、そう思える程度の早さが・・・、
     あっははは!面白い、ケイオス、こいつら面白い!」

ケイオス「前衛はよし、か、ならこれは受けれるかい?
     カオスレイズ!」

未来「遠結界・発!二人に手は出させない、貴方は私が封じてあげるわ」

ケイオス「へぇ、これが封印師の結界か、素晴らしい」

シャドウ「あぁ、素敵だ、戦えるっていうのは素敵だ」

シィル「狂ってる」

シャドウ「あぁ、狂っているだろうさ」

シィル「何?」

ケイオス「そうさ、狂っているのさ!あの時からとっくに!」

未来「あの時、あの時って・・・?」

次弦「言葉に惑わされるな!例え真実だとしても、あ奴等に人を見るな!
   そうなれば、足元をすくわれるのは我らだぞ!」

未来「っ、えぇ、ごめんなさい」

シャドウ「敵とは分かり合えませんってか、悲しいじゃないの、仲良く、しようぜぇ!」

シィル「それが、仲良くしようって言う人の、する事か!」

ケイオス「そんな冷たい事は言わないであげてくれないかなぁ、
     シャドウはそれしか知らないんだからさ」

シィル「なっ、後ろ!?」

未来「シィル君、危ない!遠・結界、発!」

ケイオス「ふふん、迂闊、フルレンジ・ダークスプレッド!」

次弦「全方位攻撃か、舐めるなよ、魔破斬、ぜぇい!」

ケイオス「っ、術を斬ったのか、やる」

未来「あなた、フォローありがと」

次弦「ふぅ、敵の言うとおり迂闊だぞ、他人の心配ばかりで自分の守りが留守になってる」

未来「ごめんなさい、気をつけるわ」

シィル「一人も欠けずに帰るんです、空のためにも」

未来「そうね、それじゃ二人もなるべく自分の事は自分で守ってね」

シィル「努力します」

シャドウ「ちっ、思ったように行かないな、煩わしい」

ケイオス「さっきまで面白いって言ってたのは君でしょうに・・・」

シャドウ「その煩わしさすら面白いのさ、そういうもんだろ」

ケイオス「それもそうだね、対等で初めて遊び相手だ」

シャドウ「いかにも、それじゃラウンド2」

ケイオス「スタート」

シィル「来ますよ」

次弦「言われなくとも、未来、あれをやるぞ」

未来「えぇ、行きましょう、簡易結界、散、設置」

ケイオス「ん、障害物のつもり?甘いよねぇ、そんな隙間だらけの結界で、
     僕の力を止められると思わないでよね!」

未来「二番、五番、結!」

ケイオス「っ、止められた?」

シャドウ「へぇ、結界同士が伸びてくっ付くのか、邪魔くせぇな」

次弦「ふっ、これが防御だけのものではないという事、これから見せてやる
   シィル、分かっているな、行くぞ!」

シィル「もちろんです!」

未来「一番四番結、六番八番結」

シャドウ「あんな所に結界、何のために・・・」

シィル「こうする為さ、よっ、はぁ!」

ケイオス「踏み台に、生意気な、打ち落としてやる、はぁ!」

未来「させないわよ、七番十番結!」

ケイオス「くっ、迎撃もさせないつもりか、あの女!」

シャドウ「ちっ、ならこっちから止めて・・・」

未来「一番十番結」

シャドウ「ぐっ!いっつぅ、分断されたかよ!」

次弦「よくやった未来、まずは貴様からだ、術師!」

シィル「覚悟!」

ケイオス「調子に乗って・・・」

シィル「はぁ!」

ケイオス「僕を舐めるのも大概にしてよね!」

シィル「なっ、止められた!?」

次弦「だが足も止まっているぞ、術師、ぜぇい!」

ケイオス「ふん、この距離なら邪魔もないよねぇ、ディスチャージ!」

次弦「なっ、うおぉ!?」

シィル「ぐぁあああああ!」

未来「シィル君!次弦さん!」

シャドウ「はい、あんたまた自分がお留守だよ、そらっ」

未来「きゃあ!」

次弦「ぐっ、気を放出しただけであの威力、だと・・・」

ケイオス「油断大敵、一瞬優位に立った程度でいい気になるからだよ」

シィル「ぐぅ・・・、次弦さん、未来さん・・・」

ケイオス「あぁ、君まだ生きてたんだ、そっちに返すよ、それ!」

次弦「なっ、片腕で投げ飛ばしただと、シィル!」

シィル「づ、ぅ・・・、すみません、次弦さん、ありがとうございます」

次弦「気にするな」

未来「ん、ぅ、腕、折れちゃったみたいね」

次弦「一番無事そうなのは俺か、まずいな・・・」

シャドウ「まずい?絶体絶命の間違いだろ」

次弦「ふっ、あまり自分の力を過信していると足元をすくわれるぞ」

シャドウ「過信、この俺が?」

次弦「あぁ、そうだ、試してみるか?」

シャドウ「上等、殺してやるよ・・・」

ケイオス「あいつ・・・、おいシャドウ!」

シャドウ「手出すなよケイオス!」

ケイオス「っ、ちっ、聞く耳持たずか」

未来「次弦・・・」

次弦「安心しろ、家で空が待っている、骸で帰るわけにはいくまい」

未来「信じてるわよ」

シィル「相打ち、なんてバカな事、考えないでくださいよ」

次弦「当然だ、終わって立っているのは、俺たちだ」

シィル「・・・・・絶対ですよ」

シャドウ「最期の挨拶は済ませたかよ」

次弦「貴様こそ、兄との別離はあんな会話が最期で良かったのか?」

シャドウ「チッ、クソ生意気な、すぐにその口きけないようにしてやるよ」

次弦「出来るものなら、やってみろ」

シャドウ「フン、言われなくても、やってや・・・」

次弦「フッ、甘いわ!」

シャドウ「っ、なっ」

次弦「熱くなった頭で自分のペースを保てると思うな、ぜぇい!」

シャドウ「タイミングずらされた程度で、俺を殺れると思うな!」

次弦「だから、甘いと言っている!」

シャドウ「ぐぁあああああああ!」

シィル「やった!?」

未来「いえ、まだよ、次弦!」

次弦「分かっている、まだ浅い」

シャドウ「いってぇなこのクソ野郎が!許さねぇ、もう許さねぇ!」

ケイオス「あの馬鹿、おい影!シャドウと変われ!」

シャドウ「うるせぇよ!俺でダメで、あいつに出来るかよ!」

未来「変わる、まだ他にも?」

シャドウ「いねぇよ、いても会わせてやらねぇよ、俺が殺すんだよ!」

次弦「冷静さを失い、喚き散らしてみっともないぞ、そろそろ片付けてやろう」

シャドウ「うるせぇんだよ人間!人間如きが、俺に逆らうんじゃ、ねぇ!」

シィル「なっ、消えた!?」

シャドウ「ハッ、こっちだよ!」

次弦「右だと、ぐぅ!」

未来「自分の血で目くらまし!?」

次弦「くっ、こんな子供だましが聞くと思うな、超空斬!」

シャドウ「よっ、見えてないのがバレバレだぜ、範囲撃ちゃ当たるってか?
     甘いのはテメェだよ!」

次弦「だが、貴様のいる場所は音で分かったぞ、次で・・・!」

未来「ダメ、逃げて!」

シャドウ「おせぇ!心臓、いただきぃ!」

次弦「ぐぅ!」

未来「次弦!」

シャドウ「クッ、あっははははは!人間の癖に粋がるからそうなる!
     後二人もすぐに、っ、槍が、抜けない?」

次弦「ごふっ、にが、さんよ、無駄死にだけは、せんさ」

シャドウ「ちぃ、放せ、放せよこの死にぞこないが!」

次弦「シィル!未来!ぐっ、げほっげほっ!俺ごと、やれ!」

未来「そんな、出来ないわよ!」

次弦「どうせ俺は、もう持たん、ならばこの状況を無駄にするな!」

シィル「分かり、ました、づっ」

次弦「まだ、動ける、な」

シィル「ぐぅ、当然、ですよ」

次弦「空を、頼んだぞ」

未来「嫌よ!一緒に帰るの、諦めないでよぉ!」

次弦「み、らい、俺だって、諦めたいわけではない、
   帰って、あいつの笑顔が見たい・・・・、だが、分かってくれ」

未来「ダメ!貴方が死ぬのなら私も・・・」

シィル「未来さん、二人がいなくなったら誰が空を教えるんです!
    皆で帰らないといけないんです!」

次弦「ふっ・・・、シィル、お前も無茶を、げほっげほっ・・・言ってくれるな」

シィル「次弦さん・・・」

次弦「さぁ、やれ、私が、こ奴を止めていられるうちに!」

シィル「・・・・・分かり、ました、行きます」

未来「ダメ、シィル君!」

ケイオス「くっ、させるか、失ってたまるか、カオス・・・」

シィル「なっ!」

未来「いや、皆失うのなんていや!堅結界、発!」

ケイオス「残念、狙いはそいつじゃないよ、クラッシャー!」

未来「えっ」

次弦「ぐっ、こっち、に、だと、仲間も纏めてやる、つもりか・・・!」

シャドウ「げっ、マジかよ・・・!?」

次弦「ぐぁぁぁあああああああ!」

未来「次弦!」

シャドウ「ぐっ、強引な助け方じゃねぇか」

ケイオス「フン、同じ属性だからそんなに痛くないでしょ、
     出すぎた自分に文句を言うんだね」

シィル「なっ・・・生きてる、だって・・・、しかも傷も殆ど塞がってる・・・」

シャドウ「人間とは作りが違うんだよ、ハッ、ざまぁねぇぜ、あのうるせぇ親父、
     木っ端微塵だ!人間の癖に粋がるからこうなる!あっははははは!」

未来「あいつら・・・・あいつら・・・・!」

ケイオス「そう思うんだったらもうちょっと冷静になってよね・・・」

シャドウ「結果よければ全て良しだ、そう怒るなよ」

シィル「くっ、あいつら・・・、ふざけ・・・っ」

未来「あ・・・あぁ・・・、じ、げん・・・次弦・・・」

シィル「未来、さん・・・?」

シャドウ「あぁ、長年付き添ってきたパートナー死んじゃったねぇ、
     分不相応なことしようとするからだぜ?
     ゴミの分際で俺らを止めようなんざ、肉片になっても当然、だ」

シィル「おま・・・」

未来「ゴミと言ったな!あの人の事を、次弦の事をゴミと言ったな!」

シャドウ「それがどうした!死ねば燃やして埋めるだけだ!ゴミとどう違う!」

未来「許さない・・・、絶対許さない・・・」

シャドウ「ならやってみろよ、そんな力もないくせによ!」

ケイオス「っ、おい影!そろそろ止せ!」

シャドウ「あぁ?何が・・・」

未来「あぁ・・・、あぁぁああああああああああああ!」

シャドウ「な、なんだ、あれ・・・」

ケイオス「感情で力が暴走してるみたいだね、これが、封印師の、血族の力・・・」

シィル「ダメだ未来さん!怒りに身を任せても・・・」

未来「あぁぁぁああああああああああ!」

シィル「まずい、このままじゃ力が暴発してもおかしくない、未来さん!」

未来「シィル君は黙ってて!」

シィル「っ、うわぁ!」

ケイオス「敵味方お構い無し、ね」

シャドウ「身内にあれじゃ、こっちにはどんなのが飛んでくるやら」

ケイオス「何かする前に止めるよ、んっ、あれ、体が・・・」

シャドウ「あぁ?・・・・動か、ない?」

未来「逃がさない、殺す、ここで殺してやる!」

シャドウ「待てって!こんなの反則だろうが!」

ケイオス「くっ、動きを封じるのは本職って事かな、
     なら、僕だって、ディスチャージ!・・・・あれ」

シャドウ「おい、不発かよ!何やってんだ!」

ケイオス「・・・・・満ちてる気自体に封ずる力があるみたいだ、力の放出すら出来ないよ」

シャドウ「それって」

ケイオス「今僕らの体には気による保護すらないって事、丈夫でよかったね」

シャドウ「ふざけんじゃねぇ!」

未来「まずはあんたからだ、槍使い!」

シャドウ「げっ、マジかよ・・・!」

未来「エクスキューション、アイアンメイデン!」

シャドウ「ぐぁあああああああああああああああ!」

ケイオス「っ、シャドウ!」

未来「死ね、死ね、死ね死ね死ねぇええええええええええ!」

シャドウ「がっ!ぐっ、ぎゃああああああああああ!」

ケイオス「シャドウ、シャドウ!っ、力があっちに集中してこっちが・・・?」

シィル「あいつ、未来さん!もう一人が!」

未来「あぁぁぁあああああああああああ!」

シィル「くっ、届かない!?」

ケイオス「カオス・・・ブレイバァアアアアアアアア!」

シィル「アイアンメイデンが、崩れた!?」

シャドウ「ぐぅ・・・、と、まった・・・?」

ケイオス「シャドウ!」

シャドウ「ごふっ、ぐ、わりぃ、ケイオス、一足先に、くっ、抜けるぜ・・・」

ケイオス「なっ・・・」

シャドウ「ランス・オン、ゲホッ、ちぃ、よっ」

未来「まだ動けたのね、逃がさない」

シャドウ「ケイオス、場に穴開けてくぞ、生きてたら、また、会おうぜ」

ケイオス「待て!」

未来「逃がさないって言ってるでしょ!」

ケイオス「貴様、よくもシャドウを!」

シィル「未来さんの邪魔は、させない」

ケイオス「邪魔は貴様だ!失せろ!」

シィル「っ、ぐぁああああ!」

未来「あっ、逃げ、た、逃がした・・・」

ケイオス「けど、お前たちは生かして逃がさない!」

未来「返して、次弦を返してよぉぉおおおおおおおおおお!」

ケイオス「ぐぅ!まだ、力が・・・!」

シィル「まずい、また暴走が、けど、これなら押し切れる・・・?」

未来「お前なんて、潰れて死んでしまえ!エクスキューション、クラッシング!」

ケイオス「ぐぁあああ!ぐぅ、癪だけど、仕方ないかなぁ・・・」

シィル「なん、だ、嫌な予感が・・・、未来さん!」

ケイオス「ククッ、もう遅い、こうなったら、俺にも止められないよ、はぁぁぁ・・・」

シィル「力が、押し返される・・・!?」

未来「処刑から逃れるつもり?」

ケイオス「処刑されるのは、貴様だよ!」

未来「きゃぁ!」

シィル「ぐっ、な、未来さんの力が、かき消された・・・」

未来「くっ、もう一度・・・!」

ケイオス「さっきのが、貴様のラストチャンスだ!」

未来「えっ」

ケイオス「同じ殺し方してやるよ、あの親父と、さぁ!」

未来「ぐぁ!」

ケイオス「クックク、爆ぜなぁ!」

シィル「未来さん!」

ケイオス「ヒヒッ、ヒャッハハハハハ!こっちの方が綺麗に飛び散ったぜ!
     ヒャッハハハハ!」

シィル「こんな、こんな事って・・・」

ケイオス「さぁ、後はテメェ一人だな、ガキ」

シィル「くっ、ごめん、空、僕も、帰れないかもしれない・・・」

ケイオス「空?クックク、もう一人いるのか、面白い」

シィル「なっ、まさか・・・!」

ケイオス「殺しに行くなんてしない、もっと苦しい目に遭わせてやるよ、そら」

シィル「ぐ、あぁあああああ!」

ケイオス「デス、リミット」

シィル「っ、うぐ!あ、あぁああ!?」

ケイオス「猶予をやるよ、俺らについて必死に調べてたんだろ?
     その空とか言う奴に伝えてやれよ、ぼくちんは二人を守れませんでしたーってな」

シィル「はっ、はぁはぁ・・・、こんな傷で、あそこまで帰れるわけが・・・」

ケイオス「安心しろよ、後数十分、もしかすると一時間くらいは持つかもしれない、
     あぁ〜、神様は再会させてくれるかもしれないぜぇ?」

シィル「どういう・・・」

ケイオス「自分の失血量見てみろよ、もう死んでておかしくないだろ?
     意識があるのは俺の術だよ、ゾンビだと思えば気が楽だろ」

シィル「くっ、どういう、つもり、だ」

ケイオス「さぁなぁ、ほら、早くしないと間にあわねぇぞ、途中で死んじまうぞ!」

シィル「そ、ら・・・そらぁ・・・」

ケイオス「クッククク、アッハハハハハ!そうだ、足掻け、足掻いてみせろ!
     アッハハハハハ!」


シィルM「こうして、僕達は負け、死んだ、今でも、空に会った事が正しいかどうか悩んでる、
     あの子は優しい子だから、きっと苦しんでる、悲しませてしまう、
     全てを背負わせてしまった事を、死んでからも、ずっと後悔している・・・」

ケイオスM「僕は、この後しばらくシャドウを探したけど、近辺では見つからなかった、
      あいつがクレア達に助けられて、僕と再会するのは、ずっと後の話」


次弦N「終わりに向かって走る走る、悲劇の始まりを追う三人、
   これは、死に逝く者達の、終焉への物語・・・」



とぅーびー・こんてにゅーど


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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶ