箱庭の世界で 第三十二話 戦いの後で
氷雪♂ | 18歳 | (ひゆき) |
フィオ♀ | 18歳 | |
イン♂ | 21歳 | |
イト♀ | 20歳 | |
メッサー♂ | 24歳 | |
レイル♀ | 22歳 |
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氷雪♂:
フィオ♀:
イン・男♂:
イト♀:
メッサー♂:
レイル♀:
氷雪「しっかし、ブレイドの奴、帰ってくるの遅いな」
フィオ「だね、もう、日も落ちちゃったし・・・」
メッサー「き、きっと強敵だから手こずってるんだ、じきに帰ってくるさ」
イン「・・・・・・・・・」
イト「希望観測はよした方がいいよ、ショックを受けるのは自分だからね」
メッサー「テメェ!隊長とレイルさんが負けるとでも思って・・・!」
イン「よせよ、お前だって分かってんだろ、イトに当たるのは止めろ」
メッサー「ちっ・・・」
氷雪「おいおい、こんな所で言い争ってても仕方ないだろうに、
まだ悪い結果だって決まってないってのに」
フィオ「あ・・・、あれ、向こうから来るのって・・・」
メッサー「レイルさん・・・、レイルさんだ!帰ってきた、帰って来たぞ、ほら、言っただろうが!」
イン「でも一人しか」
メッサー「俺達は武器に自分の意思で姿を変えることも出来るからな、それでだろう?」
イト「もう、分ってるくせに・・・」
氷雪「イト、止そうぜ、そういうの」
メッサー「レイルさん!」
レイル「メッサー・・・くん?」
メッサー「お疲れ様です、っ・・・・、そ、れ・・・・・」
レイル「ごめ、んなさい・・・、ごめんなさい・・・・・・」
氷雪「まさか、その、折れた剣」
フィオ「まさかも何も・・・、あの時私が運んだ、ブレイドそのものじゃない・・・」
メッサー「嘘、だろ・・・・、隊長が、そんな・・・」
イト「だから言ったんだ、希望観測はよした方がいいって・・・」
男「メッサーさん!みなさん!」
メッサー「っ、どうした?」
男「はぁ・・・はぁ・・・、遠距離砲を喰らった奴らが、急死、しました・・・」
メッサー「なんだって!?さっきまでなんとも無かっただろう!」
男「俺だって信じられませんよ!今さっきまで目の前で話してた奴が突然死んでくだなんて」
フィオ「遅効性の毒でも仕込んで・・・?」
メッサー「機族に毒なんて効かねぇよ」
イト「何かしらの術式が仕込んであった、って考えたほうが自然かな、
例えば、命中から数時間後に死に至る、とかね」
レイル「もぅ・・・嫌・・・、なんで、なんで皆、私の前から・・・」
氷雪「・・・・・・・クソ、俺がもっと早く本気出してりゃ・・・」
イン「悪いことってのは、重なるもんだな」
イト「本当にね」
メッサー「・・・・よし、おい、宴の準備だ、とびっきりデッカイのを催すぞ」
男「っ、はい、皆にも伝えます、早速準備してきます!」
氷雪「おい、死人が出てんだぞ!なんでこんな時に!」
メッサー「だからだよ、機族は、戦で死人が出たら、酒呑んで、美味い物食って、
騒いで死者を弔うんだよ、お前らも参加してけよな、隊長の為に騒いでってくれよな!」
レイル「箱庭の世界で 第三十二話 戦いの後で」
イト「おぉ〜、すっご〜い!ごちそうだぁ!」
イン「よっしゃ、行くぜイト、これは食わにゃ損だ!」
イト「うん!」
氷雪「あいつら、よくこんな事あった後にあんなにはしゃげるな・・・」
フィオ「だね・・・」
氷雪「・・・・・・・・・」
フィオ「・・・・・討たなきゃいけない仇が、増えちゃったな・・・・」
氷雪「バカ、なんでそう一人で背負い込もうとすんだよ、あいつがやられて悔しいのは
お前だけじゃないんだぜ?俺たちも一緒に背負ってくから、無理すんな」
フィオ「・・・・・・うん」
氷雪「よしよし」
フィオ「うぅ・・・」
メッサー「おいテメェら!なぁにしんみりしてんだよぅ〜、もっと呑め呑め〜」
フィオ「うっ、酒くさ!しかも絡み酒かよ!」
氷雪「俺たち未成年だっつぅの、酒勧めんな!」
レイル「そうよ、飲めない人に無理やり勧めちゃダメよ、未成年はジュース、ね」
氷雪「うぉ、い、いたのね」
レイル「何よ、いちゃいけなかった?」
氷雪「そういう意味じゃないけど・・・」
レイル「分ってるわよ、それじゃ、遠慮せずに楽しんでいってね」
氷雪「あれ、どこ行くん?」
レイル「女性に答えさせるつもり?」
フィオ「バカ、ごめんなさい、デリカシーの無い奴で」
レイル「いいえ、きっと条件反射なのよ、じゃまた後でね」
フィオ「はい、それでは」
氷雪「・・・・・・・・よし」
メッサー「あ、どこ行くんだ?」
氷雪「ちょいと花摘みにな〜」
フィオ「ここにもいたよ、バカ」
メッサー「バカってなんだバカって!」
イト「呑まれる阿呆に呑まぬ阿呆、同じアホなら呑まれにゃソンソン」
フィオ「ひゃあ!い、イトちゃん!?うっぷ、酒くさ・・・」
イン「呑まれてどうする呑まれて、けど、言いたいことは間違っちゃねぇ!
呑めねぇんだったら食え食え、さぁフィオも行くぜ!」
フィオ「えぇ!?ちょ、ま、待って、きゃぁあああ〜!」
メッサー「うんうん、よきかなよきかな」
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レイル「はぁ・・・」
氷雪「なにため息なんて吐いてんの?」
レイル「っ!?」
氷雪「よっ」
レイル「あなた、なんでここへ?」
氷雪「んー、お手洗いの場所分かんなくてさぁ」
レイル「だったらこっちは・・・」
氷雪「って言うのは建前、・・・大丈夫か?」
レイル「何言ってるのよ、私は」
氷雪「ごめん、言い方悪かった、無理すんなよ」
レイル「っ、して、ないわよ」
氷雪「そっか、それじゃあ・・・」
レイル「?」
氷雪「あいつ、どんな奴だったんだ?」
レイル「父さんの、こと?」
氷雪「そそ、俺のイメージだとさ、頑固者なくせに甘くてさ、
事ある毎にフレイのー!って言ってる感じかな、こっちじゃどうだったの?」
レイル「厳格な人だったわ、人としても、戦士としても尊敬できて、
でも、からかうとリアクションが大きくて、すごく仲間思いで、
私たちの事を一番に考えてくれて、とっても、良い父親だったわ」
氷雪「はは、あいつ、外でも内でも変わらないんだな、らしいっちゃらしいけど」
レイル「ううん、外部の人にそこまで心を開くの、珍しいよ」
氷雪「へぇ、そっか、へへ、俺たち、認められてたのかな」
レイル「きっと、きっとそうよ、・・・ねぇ」
氷雪「ん?」
レイル「隣、行っても良い?」
氷雪「あぁ、どうぞ」
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イン「さすが、お悩み相談の達人だな」
イト「うんうん、あれはズルいね、モテルのも分かる気がする」
イン「はぁ、あいつ、女泣かせだな、絶対自覚ないけど」
イト「フィオちゃん、可哀想だよねぇ」
イン「・・・間違いないな」
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フィオ「あれ、三人とも、どこいったんだろ?」
メッサー「レイルさーん、たいちょー、俺をおいてかないでくださいよぉ」
フィオ「うわっ、酒くさ!飲み過ぎだって!」
メッサー「あ、レイルさん・・・」
フィオ「え、何言って、え、ちょ」
メッサー「レイルさーん!」
フィオ「ちょ、こっち来るなー!」
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メッサー「んー、よく寝た」
フィオ「んー、よく寝た、じゃない!」
メッサー「ぐはっ、おぃ、何故いきなり殴る!」
フィオ「うるさい酔っぱらい!」
メッサー「お、俺が何をしたっていうんだ!」
フィオ「自分の胸に聞いてよ!」
イン「朝からうるさいなお前ら、なんだなんだ、酔っぱらいに抱きつかれたくらいで騒ぐなよ」
メッサー「な、俺そんな事したのか、ご、ごめん」
フィオ「わ、分かればいいよ」
イト「フィオちゃん、可愛いんだー」
フィオ「茶化さないでよ、もぅ」
氷雪「おはよー」
フィオ「あ、氷雪、おはよ・・・」
レイル「あら、みんなおはよう」
フィオ「・・・長いお花摘みだったねー」
氷雪「あー、悪い悪い、あの後トイレの外でレイルにあってついつい語り明かしちゃってさ」
フィオ「ふーん、あっそ」
氷雪「つ、つめてー」
イン「はいはい、遊んでないでさっさと準備すんぞ」
イト「だねー、ここでやる事は済んだし、帰ろっか」
メッサー「そうか、また来いよ、いつでも歓迎するからな、ね、レイルさん」
レイル「あ、その事だけど、私も、ついて行こうかなって」
フィオ「えぇ!?」
メッサー「ななな、なんでそうなるんですか!?」
レイル「私、仇討ちとか関係なく、父さんの遺志を継ぎたくて、
里のみんなや、学園のみんなを守るために、マリス達を止めたい」
メッサー「レイルさん・・・」
レイル「それに、私、氷雪の力になりたい、氷雪の、剣になりたい」
メッサー「ななな、なんだって!?」
イン「あ?そんな驚く所なのか?」
イト「耳貸して、機族が剣になりたいって、身を全てゆだねる、プロポーズに近いものがあるから」
イン「ま、マジかよ」
フィオ「な、何々?何こそこそ話してるの?」
イン「お、お前は聞かなくていい」
氷雪「それはありがたいかも、俺、近接戦あんまり得意じゃなかったし」
フィオ「そうだね、タッグ組んだら強そうだよね、悔しいけど」
メッサー「ま、待て、いくら上司の言葉でも認めないぞ、氷雪!」
氷雪「な、なに?」
メッサー「レイルさんを連れてきたければ、俺に勝ってからにしろ!」
レイル「え、えぇ?」
メッサー「俺より弱い奴なんかが、レイルさんを手に取る資格は無い、俺と戦え!」
氷雪「・・・なんでそうなる」
イト「罪作りな男、だね」
イン「間違いない」
レイル「次回予告」
メッサー「レイルさんは、レイルさんは渡さねぇぞ!」
氷雪「何の事だよ!お前関係ないだろぉ!?」
イン「無知は罪だねぇ、文化の違いって怖い」
イト「うんうん」
フィオ「ね、ねぇ、イトちゃん、どゆ事?」
イト「実はね・・・」
レイル「箱庭の世界で 第三十三話 メッサーの意地」
フィオ「えぇ!?ひ、氷雪、負けちゃえ!」
氷雪「はぁ!?」
とぅーびー・こんてにゅーど
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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w