箱庭の世界で 第27話 包み込む混沌

焔♂ 18歳 (ほむら)
火炎♀ 18歳 (かえん)
会長♂ 19歳 (かいちょう)
藍♀ 19歳 (らん)
校長♂ 44歳 (こうちょう)
ケイオス♂ 27歳

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焔♂:
火炎♀:
会長♂:
藍♀:
校長♂:
ケイオス♂:


会長N「邪教に囲まれた邪学、私たちの奮闘により敵戦力は相対(あいたい)するケイオスのみ・・・、
     幾分状態は良くなったが、問題はここから、だな・・・」

校長「箱庭の世界で 第27話 包み込む混沌」

ケイオス「やれるものだったらやってみてよ、僕を殺してみろ!」

会長「さて、意気込んだはいいが、どう攻める・・・、っておい、焔!」

焔「作戦なんて必要ねぇ、突っ込めぇ!」

会長「全く、あいつという奴は・・・」
                                 ちへど
藍「愚痴を言ってても仕方ありません、この時のために血反吐が出る様な特訓をしてきたのですから」

火炎「そ、そうだよ、足踏みしてても仕方ないよ!」

校長「さぁ、行くよ!」

会長「あっ、父さんまで・・・、えぇい、これではウダウダ悩んでいる私が馬鹿みたいではないか!」

ケイオス「フン、全員そろって無策か、舐められたものだねぇ」

焔「そぅら、無策の凄い所見せてやるぜ!エクスプロード!」

ケイオス「っ、へぇ、大した威力だ、これは真面目に受けざるを得ないかなぁ」

藍「ふふん、正面に気が行ってサイドがお留守よ」

火炎「藍ちゃん行くよ、鞭奏(べんそう)プレリュード!」

藍「はいなっ、さぁ、私たちと踊りましょ!」

ケイオス「ちぃ、そんな小手先の技で惑わせるとでも、っ!」

校長「後ろだ、僕も忘れてもらっては困るよ」
          ウットウ
ケイオス「あぁ〜鬱陶しい!フルレンジ・ダークスプレッドォ!」

会長「させはせんよ、アンチアトリビュート・フォートレス!さぁ行け焔!」

焔「オッケェ!全員下がってろ、うらぁぁぁぁぁぁああああああああ!」

ケイオス「くっ、ぐぁあ!」

会長「よしっ!まず一発!」

ケイオス「ぐっ、調子に乗らないでよねぇ、お前らとは作りが違うんだよ、ディスチャージ!」

火炎「くっ、凄い魔力・・・」

藍「あれ、こっちに流されただけで跡形も残りそうにないわね・・・」

校長「後ろ向きに考えちゃダメだよ、あれの次を、超えたら何をすればいい?」

火炎「は、はいっ、藍ちゃん」

藍「分かってるわ」

焔「会長!分かってんだろうなぁ!」

会長「ふん、お前こそやれるのだろうなぁ?」

焔「当ったり前だ!チャージ!」

藍「止めるのは二人の仕事、私たちの仕事はその後!」

ケイオス「さぁ人の子、箱舟を作る猶予なんて与えるほど僕は優しくないぞ、
      生き残りたくば止めてみろ!デリュージ!」

校長「来たぞ!」

会長「分かってます!アンチアトリビュート・ランパート!」
     ハンゾクセイ
ケイオス「反属性だろうと、その程度の壁なんて一瞬しか持たない!」

会長「その一瞬が重要なんだ!」

ケイオス「何ッ?」

焔「ディスチャージ!行くぜ、最大出力だぁ!シュウウウウウトオオオオオ!」

校長「今だ、行くよ」

火炎・藍「はい!」

ケイオス「ふっ、面白い、力比べと行こうじゃないか!はぁああああああああ!」

焔「うぉおおおおおおおおおおおおお!」

会長「っ、相殺か」

ケイオス「くっ、はぁはぁ、冗談だろ、全力を出して相殺だって?」

校長「その誤算と自惚れが命取りだったね」

ケイオス「っ、なぁ!?」

藍「嵐気纏扇(らんきてんせん)、せぇい!」

ケイオス「ぐぅ!」

火炎「鞭奏レクイエム、はぁ!」

ケイオス「づぅうううう!」

校長「これで、狼臥肘(ろうがちゅう)!」

ケイオス「っ・・・・・・・」

校長「ワンダウン・・・だね」

焔「はぁ・・・はぁ・・・疲れるけど、なんとかやり合えてんじゃん」

校長「フルマラソンを全力疾走してる気分だ」

藍「そうですね、神経が擦り切れそうです」

火炎「うん、私的には精密作業してる気分」

ケイオス「げほっげほっ、舐め・・・やがって・・・、ククク・・・、褒美に面白い物見せてあげるよ・・・」

焔「あぁ?」

ケイオス「邪悪なる血の元に命ず、この身は混沌、我が名はケイオス・・・」

会長「なんだ・・・、これは止めなきゃいけない気がする!」

藍「はい、絶対にこれは危ない・・・」
             アンネイ    クカ
ケイオス「聖なる者に安寧なる苦果を、邪なる者に安らかなる狂気を、ダークパレス!」

校長「っ・・・、なん、だ、この空気・・・」

火炎「これ・・・・、東区の・・・」

焔「あぁ・・・、あのイカレ野郎の時の・・・!」

ケイオス「へぇ、君らは経験者か・・・、僕のモルモットを、ハザニを殺したのは君らか・・・」

会長「うっくぅ・・・、なんだ、これ、頭が、気持ち悪・・・」

火炎「くぅ・・・、これ、あの時より、強い・・・」

ケイオス「そりゃそうさ、あれは遠隔操作で発動させていた手抜き、これは、本気だからねぇ」

焔「ぐ、ァ・・・・、やば、い、意識が・・・」

火炎「っ、お願い、この術を止めてぇ!」

ケイオス「ハッ、止めてといわれて止めるわけがないでしょ!」

藍「ご尤も、ね・・・」

焔「ァ・・・、アァァァァアアアアアア!」

火炎「やっ、焔、だめぇ!」

校長「凄い魔力だ・・・、まさか」

火炎「違う!違う、違う・・・」

ケイオス「クックック、そうか、どおりで見つからないと思った、こんな所にいたのか・・・」

火炎「だから違うって」

ケイオス「違わないねぇ!ククク、火炎、君は思っていたより面白い人間だねぇ」

会長「どういう、事だ・・・」

ケイオス「見せてやるよ、これが・・・アンサーだ!」

火炎N「あたりの瘴気がさらに濃厚になる、まるで、全身を、毒性の液体で包まれているような感覚が襲う」

藍「うっ!はっ、あぁぁぁぁ・・・」

会長「おぇ、吐く、吐くぅ・・・・」

校長「くっ、さすがの、僕でもこれはっ・・・!」

焔「アタマ、ガ・・・、ウ、ァ・・・」

火炎「やめ、て、お願い、だから・・・、ほ、むらぁ・・・」

ケイオス「さぁ、目覚めろ、戻って来い!」

火炎N「ふっ、と糸が切れたかのように焔が体を揺らすが、踏みとどまった」

焔「・・・・・あぁ、ここは・・・、綺麗だけど魔界より臭いな、どこだ・・・」

火炎「ほむ、ら?」

焔「あぁ?なんで俺の名前知ってるの?」

火炎「えっ・・・・・」

藍「ちょっと、焔、こんな時に性質の悪い冗談は・・・・」

焔「こんな時?冗談?何のことかさっぱりなんだけど・・・」

藍「うそ・・・」

会長「まさか、記憶喪失?」

ケイオス「違うな、取り戻した、というべきだね、ねぇ、火炎?」

火炎「違う、違う違う違うぅ・・・」

焔「ちっ、なんでか知らないけど、胸糞悪いな、おい女」

火炎「ふぇ、わ、私?」

焔「あぁ、あいつ、ぶっとばしゃいいの?」

火炎「え、えぇ!?」

校長「ぶっ飛ばすって、・・・できる、のか?」

焔「見せてやるよ」

ケイオス「ふっ、いくらまともに動けるとは言え、強化された僕に・・・」

焔「駄弁ってる暇があると思うのか?」

校長「っ、早い」

焔「エクスプロード」

ケイオス「なっ、うわぁ!」

藍「なにあれ、威力がいつもと段違いじゃない・・・」

ケイオス「がっ、くそ、なめっ」

焔「おせぇ」

ケイオス「うっ!」

会長「動きが、違う、焔じゃないみたいだ」

校長「恐らく、今の彼は焔であって焔じゃない」

火炎「・・・・うん」

焔「そんなもんなのかよ、威張ってた割に弱いのな」

ケイオス「くっう・・・、予定外すぎる、ここまでだなんて・・・」

校長「さてと、どうする?」

ケイオス「どうするも何も、こんな所で朽ちるわけには行かないのでね、
      卑怯かもしれないけど、逃げに走らせてもらうよ」

会長「なんだと」

藍「っ、空気が、戻った?」

焔「くっ・・・、あ、れ・・・、ここは、俺は何・・・」

火炎「あっ、焔ぁ!」

校長「今の体がもたなかったってことか」

ケイオス「そういう事だろうね、今回は相当キツイの上げたから
     君たちも動けないでしょう?」

校長「僕は動けるけどね」

藍「先生、足がカクカクいってます」

校長「言うんじゃありません」

ケイオス「それじゃ、信徒たちも撤退できたみたいだし、そろそろお暇するよ」

火炎「待って!あなたは何を知っているの!?」

ケイオス「ふふん、教えてあげない、それじゃあね」

火炎「あっ・・・」

会長「ふぅ・・・、なんとかなった、な」

藍「まさか、あんな秘密兵器を持ってるなんて、思いもしませんでしたね」

校長「そう、だね、それよりも火炎ちゃん」

火炎「・・・・はい」

校長「君、隠してることがあるね」

火炎「はい・・・」

校長「話せることかい?」

火炎「・・・・・・ごめんなさい」

会長「父さん、今日はこれくらいにしておきましょう、酷過ぎるかと」

藍「そうですね、無事だった、今はこれでいいじゃないですか」

校長「・・・そうだね」

火炎N「こうして、一つ、大きな嵐は過ぎ去った、でも、私の心に吹きすさぶ木枯らしは
     鳴り止むことはなかった・・・」


ケイオス「次回予告」

会長「こっちはひと段落、だな」

藍「そうじゃない人もいるみたいですけどね」

火炎「焔・・・・ほむらぁ・・・・」

校長「はぁ、彼らの方は無事なのだろうか・・・」

焔「次回 箱庭の世界で 第28話 機族の谷」

火炎「どうしよう、全部、全部不安だ・・・」


とぅーびー・こんてにゅーど


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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w