箱庭の世界で 17話 神との接触

氷雪♂ (ひゆき) 18歳
フィオ♀ 18歳
イン♂ 21歳
ブレイド♂ 38歳
レスタ♂ 23歳
シャドウ♂ 27歳

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氷雪♂ (ひゆき):
フィオ♀:
イン♂:
ブレイド♂:
レスタ♂:
シャドウ♂:


氷雪「おぃ、フィオ、起きろ、大丈夫か、お〜い」

フィオ「ん・・・ぅ、あれ・・・そっか、私・・・直撃して・・・ってあれ?」

氷雪「大丈夫、あの世じゃないから、あっ、天界もある意味あの世か」

フィオ「生きてた・・・のか、他の二人は?」

氷雪「ほら、あっち」

イン「ブレイドー、生きてるかー?」

ブレイド「くっ・・・・、俺は・・・気を失っていたのか・・・・、
     っ!奴らは!?マリスは!?」

イン「もうここにゃいねぇよ、どっか消えちまった」

ブレイド「くっ・・・、一太刀も浴びせられないとは・・・何たる不覚・・・!」

イン「バァカ、生きてただけで幸せだと思っとけよ、まだチャンスはあんだ」

ブレイド「チッ、若輩者であるお前に説かれようとはな・・・」

イン「ハッ、この件に関してはお前が一番落ち着き無いからな」

ブレイド「ぐ・・・、何も言い返えせんではないか・・・」

フィオ「大丈夫そう・・・ね・・・、っ、氷雪、その腕!」

氷雪「ん?あぁ、折れちゃった」

フィオ「おおお、折れちゃったって、大丈夫なの!?」

氷雪「そ、そんな心配するような重傷じゃねぇよ、落ち着けって」

フィオ「ご、ごめん」

イン「おぅ、そっちも大丈夫そうか」

氷雪「あぁ、全員健在だな」

ブレイド「そうか、最悪の展開だけは避けられたと言う訳か」

フィオ「でも、敵がこんなに強いなんて思ってもみなかった、
    今の私たちじゃ、役者不足だ・・・」

イン「今の・・・ねぇ」

フィオ「何が・・・言いたいの?」

イン「最後まで言わせるつもりか?」

氷雪「あぁ〜!待て待て、仲間割れしてる場合じゃないだろ!」

レスタ「そう、今こそ団結のとき、仲間同士で争うのなんて全てが終わってからでもできる」

ブレイド「っ、誰だ!?」

シャドウ「よっ」

氷雪「シャドウと一緒にいるって事は・・・」

イン「あぁ、あいつが神だよ」


シャドウ「箱庭の世界で 第17話 神との接触」


レスタ「まずは礼を言わせて欲しい、ありがとう」

氷雪「いやいや、当然のことをしたまでだよ、なぁ?」

フィオ「うん、経緯はどうあれ、現状出来ることの最善だったとは思う」

レスタ「しかし、この最善を選んだのは君たちが最初だったんだ」

ブレイド「俺は、目的が目的だっただけに何も言えん」

シャドウ「まぁまぁ、そう悲観的になるなって、最低限の目的は果たしたんだろ?
     なら、内容はどうあれ成果は出たんだ、喜ぼうぜ?」

イン「それを、元々あっち側にいたあんたが言うのか」

シャドウ「ふぅ、兄貴とはもう袂を分けたんだ、苦しい事は言いなさんな」

レスタ「元々動いてた目的があれだし、動機がどうあれ、こっち側に来てくれたことを歓迎してあげたらどうだい?」

ブレイド「さっきは貴様の存在が必要だったから問わなかったが、俺には解せん、
     目的は何だ、何故奴らを裏切った、答えろ!」

シャドウ「・・・・まぁ、あんたからしたら俺も同罪なんだろうな、娘さんの件」

ブレイド「当然だ!今すぐにでも斬り殺したい衝動を抑えて聞いているんだ、早く答えろ!」

シャドウ「なら、あんたも剣を下ろしなよ・・・」

氷雪「ひぃ〜、一触即発ってこれの事だよな、なっ?」

イン「茶化すなバカ、シャドウの言うとおりだ、剣を下ろせよ、真意は図れないにしても、恩人だぞ、仮にも」

ブレイド「チッ・・・」

フィオ「でも、私も気になる、あいつらを敵に回すリスクを負ってまで私たちに手を貸した理由」

シャドウ「まぁ、隠すつもりもないし、話すわ、簡単なことだよ、地上に、会いたい人がいる」

フィオ「会いたい、人?」

シャドウ「そう、数年前、ちぃっとドジって重傷を負っちまってな、そん時に助けてくれた兄妹がいるのさ、
     その時の礼が言いたいのもあるが、正直言うと、妹の方が、頭から離れないのさ」

氷雪「おぉ〜、恋、ってやつか?」

イン「おいおい、氷雪、さすがにそんな事くらいで裏切るわけが・・・」

シャドウ「そうだな」

イン「ほら、だろ?」

シャドウ「恋、これが恋って奴なんだろうな・・・」

イン「そうそう、恋って奴なんだ・・・って、えぇ!?」

フィオ「一人乗り突っ込みありがとう」

ブレイド「貴様・・・、それで俺たちが納得できると思っているのか!?」

シャドウ「納得しろよ、あんたらだって恋とか愛とか、そういうので戦ってる奴だっているんだろ?」

イン「確かに俺らはそー言うの多いかもなー、焔とかイトとか・・・、俺とか」

レスタ「思いは人を強くするからな、動機としては十分じゃないか?愛する人を死なせたくない」

ブレイド「だが、だがフレイは、俺の娘はこやつらに殺されたのだぞ!?」

シャドウ「それには返す言葉もないよ、もちろん兄貴たちを擁護するつもりもない、
     だけどな、裏切ったとはいえ仮にも血の繋がった兄貴なんだ、何も感じてないと思うなよ?」

レスタ「まぁまぁ落ち着いて、ブレイド、君もそう突っかかるな、
    シャドウに食って掛っても状況は良くならない」

ブレイド「チッ・・・」

フィオ「うん、こっちに来た動機、は良いけどさ、元々目的は何なの?何のためにあんなこと・・・」

シャドウ「邪神の再臨、それが兄貴たちの目的だよ」

氷雪「なっ!?邪神って、おとぎ話じゃないのか!?」

イン「じゃねぇよ、実在した破壊神だ、今はどっかに封印されてるらしいけどな」

フィオ「そんなもの、復活させてどうするつもりよ?」

シャドウ「さぁ、そこまでは話せないな」

ブレイド「それで、よくこちらに回るなどと言えた物だなぁ・・・」

レスタ「シャドウの気持ちも汲み取ってあげてやれないか?それに、要は再臨を阻止すればいいのだしな」

イン「ケッ、簡単に言ってくれるよなぁ、レスタ」

レスタ「だが、ここで止めておくのが一番腐れない、そう思わないか?」

イン「違いない」

氷雪「なんだ、お前ら、知り合いか?」

レスタ「まぁね、ま、そこは置いておこう、シャドウ、これからどうすべきだと君は思う?
    もと身内としての意見を聞かせて欲しい」

シャドウ「悪い、俺は指示があってから動いてただけで、行動についてはさっぱり分からん」

フィオ「つ、使えないじゃない、それじゃ」

イン「使えないとか言うなよ、じゃあさ、復活させるための条件とかは?なんかベクトルがあるんだろ?」

シャドウ「ん、なんか邪心を集めるって言ってたよ、恨み、妬み、辛み、
     だから悲劇を起こし続ける、だから、兄貴たちは人を不幸にし続けるんだな」

ブレイド「まさか・・・俺の憎しみを起こすためだけに、フレイは・・・」

シャドウ「そういう事だな、そして、怒りの矛先を邪学に向けさせたのも、連鎖を起こさせるため」

イン「タチ悪いな・・・、目的に対して手段を問う必要がないって、止めようと思ったら本人を止めるしかないじゃねぇか」

氷雪「えぇー、どうすんの?俺たちで止めれる?って言うかこの世に止めれる奴いる?」

レスタ「現状シャドウだけだろうね、俺もマリス達には勝てる気がしなかったからね」

シャドウ「それで一つ、俺はな、あんたらに付くとは言ったけどな、
     兄貴たちを直接止めにいく事はしないからよろしく」

フィオ「なっ!?って、その気持ちも分からなくないけど・・・ね・・・」

シャドウ「正直止まって欲しい気持ちはある、成就していい事は何一つないからな、
     けど、そこに抱いてる気持ちも知ってるから成就して欲しい気持ちもあるんだ」

ブレイド「随分と身勝手なものだ・・・、それで、俺たちが納得できるとでも・・・」

イン「いい加減うっとうしいって!壊れたプレーヤーかよお前!」

氷雪「でも、言ってる事は確かだからな、なんか妥協案、あるんだろ?」

シャドウ「あぁ、俺が直々に鍛えなおしてやる、強くしてやる、保証する」

レスタ「それが一番いいかもしれないね、シャドウが倒れでもしたら手が出せなくなるからね」

ブレイド「そうなる前に、せめて抵抗できる者を増やそうって魂胆か・・・」

フィオ「どうせ、今回の戦いは受身になるんだし、私は異論ないわよ」

イン「俺もだ、強くなれるなら願ったり叶ったりだ」

氷雪「別にいいけど・・・はぁ、楽じゃないんだろうなぁ・・・」

レスタ「大丈夫だ、君たちならすぐ強くなれるさ」

シャドウ「そー言うこと、ま、それも一回地上に降りてからだ、ここに長居する理由はないしな」

ブレイド「色々と納得いかんが・・・、奴をこの手で斬るためだ、仕方あるまい」

レスタ「決定だな、じゃあ俺も動けるようになったことだし、困ったことがあったらなんでも申し付けてくれ、
    天界は総力を上げて協力をしよう」

イン「はぁ、今更だけど、色々犠牲を払った甲斐を感じ始めたよ、あんたに賭けてよかった」

レスタ「どうも、俺も君たちには感謝してる、イトにもよろしくな」

イン「伝えとくよ」

レスタ「それと、空にもよろしく頼んでいいかな、彼女には色々迷惑をかけた」

氷雪「あぁー、あの子はまだ面識薄いからなぁ、伝わるといいけど」

フィオ「そういう問題じゃないでしょ、伝言伝えるだけじゃない、そっちも受け取ったわ」

シャドウ「さぁさぁ、早く地上に行こう、俺はこの時をずっと待ってたんだ」

ブレイド「やっぱりこの態度、気に食わん・・・」

イン「まぁまぁ、落ち着けって」

レスタM「不思議な物だ、どっからどう見ても団結してるようには見えないが、
      これだけの多種族が協力し合うことなどこの世で初めての事なのだろうな、
      今回の件がうまく乗り越えられたら、世界はきっと変われるに違いない、
      先行きは暗いが、君たちが世界の希望だ、よろしく頼む・・・」


レスタ「次回予告」

氷雪「はふぅ〜、これで今度こそ一段落だな」

ブレイド「そうだな、今すぐすべき事は鍛錬くらいなものか」

シャドウ「それが一番大変なんだけどな」

フィオ「あはははは〜・・・・、確かに、・・・っとそういえば、すべき事といえば・・・」

イン「ん、どうした?なんか忘れ物か?」

フィオ「地上の方大丈夫かな・・・、邪学とか特に・・・」

氷雪「あ゛・・・」

イン「箱庭の世界で 第十八話 その頃の邪学」

レスタ「あらゆる意味で、波乱の幕開けだね、君たちに幸あれ」


とぅーびー・こんてにゅーど


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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w