箱庭の世界で 第十二話 行く者、行かざる者 前編

イン♂ 21歳
氷雪♂ 18歳
フィオ♀ 18歳
ブレイド♂ 38歳
空♀ 15歳

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イン♂:
氷雪♂:
フィオ♀:
ブレイド♂:
空♀:



氷雪「ただいまー」

イン「ん、おかえり」

フィオ「ただいまぁ」

イン「おかえり・・・、何、その手に持ってる物騒なまでにでかい剣・・・」

フィオ「あ、これ?まぁ、ここまで来たらいっか、よっ」

空N「フィオが剣を放り投げると、剣は姿を変え、ブレイドになった」

ブレイド「すまない、手間を掛けた」

イン「なっ・・・・なぁ!?て、テメェ、なんでこんな所に!?」

ブレイド「あの時は・・・・、すまなかった・・・」

イン「・・・・・・・は?」

ブレイド「ここに来るまでに色々話したんだが・・・、誤解だったらしい・・・」

イン「なに・・・が?」

フィオ「彼ね、娘の仇討ちに来たのね、んで、そいつらがこの学校の生徒手帳持ってたんだけど・・・」

氷雪「そもそも、気付いたんだ俺たち」

イン「何に?」

ブレイド「この学校、生徒手帳ないらしいじゃないか」

イン「あー・・・、そういえば貰って無い気がするな・・・」

ブレイド「すまない、俺の調査不足だ・・・」

フィオ「すまない、で許されたら警察いらないよね」

ブレイド「う・・・・・」

氷雪「まぁまぁ、とりあえず、早とちりのおかげで話も先に進みそうだし、結果オーライで」

イン「死人が居ないから言える台詞だな・・・」

フィオ「そういうこと、まぁそろそろ本題に入ろ、事は早い方が良いからね」

ブレイド「それもそうだな・・・、では」

氷雪「待った待った、空ちゃんにも話通しとこうぜ」

イン「ん?なんで?」

フィオ「うん、それも空ちゃん来てから話すよー」


空「箱庭の世界で 第十二話 行く者、行かざる者 前編」


氷雪「・・・・・ッという訳だな」

イン「色々、納得いかねぇなぁ、人の故郷をまた戦場にするつもりかよ!」

フィオ「人としては正しい反応・・・だよね」

ブレイド「だが、放っておけば、間違いなく今より酷いことになるぞ」

イン「くっ・・・、分かってんだよ!そんな事!」

氷雪「なら落ち着けよ、なぁ空ちゃん、君は天界と繋がりがあるんだろ?
   えっと、マリ・・・なんだっけ?」

ブレイド「宰相マリスだ」

氷雪「そうそう、それ、話したことある?」

空「ある・・・よ、現神を幽閉して、今ではほぼ全権を掌握してる・・・からね」 現神(うつつかみ)

フィオ「ふぅん、それだけ聞くと、黒っぽいけどねぇ」

イン「まぁ・・・、天界の神権は実力主義だから、力が無いものが権力を失うのは仕方ないことだけど・・・」

空「でも、力がある者だからって良い政治が出来るとは思わない!」

ブレイド「そういう事だな、ただ、こっちで確認できてるのも状況証拠がほとんどだ、
     そっちで、攻め込むにあたいする事例はないか?」

空「一般市民を巻き込まなきゃ、権力争いはノールールだからね、
  支援者ってくくりで行けば問題ないと思う」

イン「チッ、分かったよ!被害は最小限に、って事だろ?」

フィオ「その最小限が、多すぎるって言うのが・・・ね」

氷雪「目下、そいつを守る兵士達って所か・・・」

ブレイド「最悪、先に俺たち、って事も考えられるがな」

イン「バカヤロウ、イト一人残して先に逝けるかよ、俺は絶対帰ってくるぜ?」

フィオ「そう言うこと、各々やり残してる事もあるだろうしね」

ブレイド「では、ここにいる者以外で来れそうな者はいないか?」

氷雪「んー、焔は無理だろ?イトちゃんも無理だし・・・」

空「あ・・・、その件だけど・・・、私も、行けない・・・」

フィオ「・・・・・・へ?」

氷雪「いや、あんたが持ち込んだ厄介ごとだろうに」

空「うん、それは本当に悪いとは思うんだけど・・・、天界には行けない」

ブレイド「ふむ、何か訳ありか、話せる内容なら、話して欲しいものだがな」

氷雪「そうだぜ、納得できない人絶対いるぜ?主に俺だけど」

フィオ「氷雪、あんたねぇ・・・」

空「良いよ、ごもっともな意見だし、多分、話といた方が良い内容だしね」

インN「そういうと、空は服をたくし上げた、すると、胸元には禍々しき魔力の篭った印が」

フィオ「っ、それ、まさかマリスに・・・?」

空「そっ、私が天界に入るとね、神が自動的に死ぬような仕掛けらしいよ」

イン「また物騒なもんを・・・」

ブレイド「確かに、それでは天界には近づけない、か・・・」

フィオ「これは、別の意味で倒すべき悪かもね」

空「うん、いつかは・・・、と思ってたけど、今がその時なのかも・・・」

氷雪「そうかぁ・・・ん?あれ、待って?」

イン「どうした?」

氷雪「・・・・・・・・4人?」

フィオ「あぁ〜・・・・、そうだねぇ」

イン「十分だろ、どうせ生きて帰る予定なんだし」

ブレイド「そうは言うが、敵の抵抗も激しいのも安易に予想できるぞ?」

空「そうだね、一般兵はほとんど洗脳されててもおかしくないかも」

フィオ「嫌な話だね・・・、やっぱり事は性急かな?」

イン「違いない、で、出発は?いつにすんだ?」

ブレイド「明日早朝にここを出よう」

氷雪「・・・・・・・セッカチデスネ」

空「私もそれは賛成かな、早ければ早い方がいい、と思う」

フィオ「そうね、じゃあそれで決定!用意は戦える用意、おっけぇ?」

イン「フン、用意なんてなくても勝つのが兵士だ」

ブレイド「そういう事だ、それに、俺はいつだって臨戦態勢だ」

氷雪「あー、ヤダヤダ、血の気多いんだもん」

空「そーいう氷雪もにやけてるよ?」

氷雪「まぁ、嫌いじゃないからねー」

ブレイド「そういう事だ、駄弁っている暇は無い、各々今日は早く休め」

イン「もちろんだ」

フィオ「んじゃ、かいさ〜ん」

氷雪「おやすみ〜」

空M「こうして、天界に乗り込むことが決定した、これで、間違いなく何かが大きく動く、
    そう、明日はどう転んでも、ターニングポイントになるんだ」


ブレイド「次回予告」

イン「行く者は様々な不安を抱え家路につく」

フィオ「それが険しい道だとしても、決意は強く、足取りは軽い」

氷雪「では、行かざる者はというと、行く者以上に不安を抱えていた・・・」

空「次回 箱庭の世界で 第十三話 行く者、行かざる者 後編」

ブレイド「より憂鬱なのは、行かざる者たちなのかもしれない・・・」


とぅーびー・こんてにゅーど


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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w