残されるのは
祐一♂
健太♂
早紀♀
理佳♀
祐一♂:
健太♂:
早紀♀:
理佳♀:
理佳「今から私たちは、殺し合いをしなければなりません」
祐一「は、何を言って・・・・って、なんだよここ」
健太「・・・・・迷路、か?」
早紀「みたい、なんで私こんな所に・・・?」
理佳「私が皆さんをお連れ致しました」
健太「何のために、って殺し合いをさせるためか」
理佳「そうですね、お互い初対面ですし、気兼ねなく殺せますよね?」
祐一「ふ、ふざけんじゃねぇ!そんな簡単に人殺しが出来る訳がねぇだろうが!」
早紀「そ、そうよ、それに、私みたいなか弱い女の子がこんな荒っぽい男に勝てるわけないじゃない!」
健太「その為の迷路、って事か」
理佳「貴方は中々聡明なようですね」
健太「ありがとう、それで、殺さざるを得ない状況なんだろ、どうせ」
早紀「殺さざるを得ない?ど、どういう事?」
理佳「制限時間は三時間です」
祐一「せ、制限時間?」
健太「それを過ぎたら助からない、って事か」
理佳「そうです、貴方は賢いですね」
健太「普通はそれだけ言われたら分かるよ」
祐一「頭悪くてごめんなさいねー」
早紀「ちょ、ちょっと待ってよ、集めたのあんたなんでしょ、
それじゃあんたが有利に決まってるじゃない、あんただけ制限時間なしーとかでもおかしくないし」
理佳「いえ、条件は同じですよ、迷路は他人に作ってもらいました、
凶器だってどこにあるか分かりませんしね」
健太「なるほどな、確かにそれなら女性にも勝てる確率は充分あるな」
祐一「マジかよ・・・・、冗談じゃねぇよ・・・・」
早紀「や、やるわよ、私まだ死にたくないもん!」
健太「そうだな、こんな訳分からない状態で殺されるなんて笑い話にもならない」
理佳「ふふっ、そうですよね、ではゲームスタートでよろしいですか?」
祐一「よくねぇよ!よくねぇけどやるんだろ!?」
理佳「えぇ、やっと理解していただけたみたいで何よりです」
早紀「それならもうあんたらと一緒にいる必要ないわね、さよなら!」
健太「凶器、先に見つけなきゃな、急ぐか」
祐一「お、おい!待てよ!」
理佳「行かれたようですね、ではゲームスタートですよ、
貴方も凶器を探さなくていいのですか?」
祐一「・・・・・ハッ、相手が女一人なら素手で簡単に・・・・」
理佳「貴方では無理です」
祐一「っ、なんでそんな事」
理佳「無理です」
祐一「くっ、舐めやがって!」
理佳「ぐぅ、絞殺、ですか・・・・く、ぅ」
祐一「死ねよ、死ね、死ね死ね死ね、早く死ねよぉぉぉ!」
理佳「ぅ・・・・、人は、そんな絞め方じゃ、死ねません、よ・・・・」
祐一「こ、の・・・・!」
理佳「・・・・・ふっ!」
祐一「ふぐぅ!」
理佳「げほっげほっ・・・・、両手が塞がってればガードなんて出来ませんよね、
暫く股間押さえたまま悶えててください」
祐一「ま、て・・・・・」
理佳「それでは、また凶器を見つけてから来ますね」
健太「さて、これだけ同じ光景が続くと流石に飽きるんだけど、
・・・・・ん、箱?もしかしてこれが凶器の入ってる箱かな、
よっと、・・・・・拳銃、だって?」
健太「っ、銃声!?は、ははは、まさか俺以外の人間も凶器に銃を・・・・、
け、けど、発砲が一回なら試し撃ち、いやでも後ろからこっそりとか・・・・、
くっ、凶器は手に入れたんだ、先にやってやる・・・・」
早紀「うううう、撃てた、撃てちゃったよぉぉぉぉ・・・・、
本物だ、本物の鉄砲だよ!どうしようどうしよう・・・・、
で、ででででも、これなら、これなら私でも勝てるかも、勝てるかもだよ!」
早紀「ひっ、あ、足音がこっちに・・・・!に、逃げなきゃ・・・・・、どこに?
や、やらなきゃ・・・、先にやらなきゃ・・・・!」
理佳「ふふっ、やっぱり音のなる物はいいですね、分かりやすくて、
それに、銃器は女性でも不利なく男性を殺せますからね、
さて、私も早く凶器を見つけないと」
祐一「見つけたぜ、女ぁ・・・・」
理佳「っ、さっきの男、凶器を見つけたんですね」
祐一「はははっ、このバットがあればお前なんて、お前なんて・・・!」
理佳「もう一度言います、貴方は人を殺せません」
祐一「あぁ、殺せねぇよ、人なんて」
理佳「でしょ、なら・・・」
祐一「けど、俺、決めたんだ」
理佳「え?」
祐一「俺、この殺し合いの相手を人だと思わねぇ事にしたんだ!」
理佳「っ、きゃあ!」
祐一「そしたらほらよ、遠慮なくぶん殴れるようになったぜ!?
あっははははは!」
理佳「くっ!」
祐一「逃げんのか、逃げんのかよ!偉そうに言っときながらさぁ!」
健太「人と思わないか、良い考えだな、それ」
祐一「え、ぐぅ!」
健太「そう考えたらこんなにも簡単に引き金を引ける、
こんなに冷静になれる、ははっ、ははははっ!」
祐一「じゅ、銃!?嘘だろぉ!?俺がバットなのに銃!?
ふざけるんじゃねぇよぉ!クソがぁ!」
健太「近付くな、ゴミ」
祐一「っ、あぁぁぁぁあああああああ!イテェ!いてぇよぉぉぉぉおおおおお!
足が、足が!俺の足がぁぁぁあああああ!」
健太「お前が相手をどう思うようにしたか分かんないけど、俺はゴミだと思うようにしたんだ」
祐一「クソ、クソクソクソ!来るな、来るなぁ!」
健太「近付かなくても、俺は殺せる、あ、違った、ゴミ処理出来るから、
来るなって言うなら、行かない」
祐一「や、止めろ、止めろ止めろ止めろぉぉぉぉおおおおお!」
健太「ぐぅ!・・・・・なんで、俺、が・・・・」
祐一「え、助かった、助かっ・・・・た?」
早紀「こ、殺しちゃった!私殺しちゃった!もう一人も簡単に殺せそうだよ!
わ、私が有利だよ、えへ、えへへぇ!」
祐一「お、お前も銃なのかよ!?聞いてねぇよ!なんで俺だけバットなんだよぉぉぉぉ!?」
早紀「それじゃ、もう時間もないし、君も殺しちゃうからねっ」
祐一「や、やめ、やめやめ・・・!」
早紀「ばーいばい!」
祐一「がっ!・・・・・・ぁ」
早紀「やった、二人目だ、後、一人だ、あと一人で私帰れるよ!」
理佳「そうですね、あと一人ですね、ありがとうございます」
早紀「え、きゃあ!?」
理佳「ふふっ、良かったですよ、時間もないですし、ささっと決着つけましょうか」
早紀「いや、嫌よ!あと少しで帰れるのに、そんなのいや!」
理佳「帰れませんよ、帰れたとしても、貴方はもう元には戻れない、
ここであった事をゼロには出来ません」
早紀「嘘よ、嘘うそウソ!きっとここであった事は外にはばれないんだから、
だから殺しても捕まらないもん、きっとそう!」
理佳「違います、無かった事に出来ないのは、貴方の心です」
早紀「ウソだぁ!」
理佳「っ、ふっ、当たってませんよ、これで、ゲームオーバーです」
早紀「ぐぅ!」
理佳「ふ、ふふふっ、危なかったですね、後少しで時間切れになるところでしたよ、
・・・・・あれ、ゲーム終了のアナウンスが、流れ・・・」
早紀「い、やぁ、死にたく、ない、死にたくなぃぃぃぃぃ」
理佳「っ、ま、まだ生きて」
早紀「痛いよ、痛いよお母さぁん、お父さぁん、透くぅん・・・」
理佳「くっ、早く殺さないと、時間が!」
早紀「ひぃ、ころ、いや、死にたくない、死にたくないぃ!」
理佳「あっ、にげ、逃げるな、当たって、当たって!」
早紀「ひぐぅぅ!」
理佳「当たった、ふふっ、これで私のしょ」
健太N「タイムオーバー、タイムオーバー、勝者なし、勝者なし、
生存者なし、生存者なし」
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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w