Night/Knight 番外編 『悪魔的狂騒曲 前編』
この台本は福山漱流の台本『Night/Knight』とらんちゃむ様創作キャラとのコラボレーション台本となっております。本編に絡まないIf(イフ)の世界をお楽しみください。
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♀アリス:どこかの貴族のお嬢様…のような姿をした少年、わけあって女の子として育てられているので女装をしてこの世界にやってくる。
年相応に沸点が低く、マルリスお嬢様とガチ喧嘩をしでかす。こっちの世界で用事があるらしい
♀かぼちゃ:かぼちゃ頭の魔物(?)小さくてよちよち歩くアリスの従者。
さ行が言えず魔力も無いに等しい生き物。危機を感じると口から「かぼちゃクリーム」が出る。
♀マルリス = アヴィラ:純血吸血鬼であり、吸血鬼界の名家『アヴィラ家』の子女。見た目18歳くらいの少女だが、実年齢は200オーバー。
生粋のお嬢様であり、口調もお嬢様。しかし、怒ると地が出てしまい荒い口調になる。
♀アルマ・フォン・ターク:純血吸血鬼であり、吸血鬼界の名家『ターク家』の家長。見た目20歳くらいだが、実年齢は300オーバー。
騎士道に準じた在り方を重んじる。
アリス:
かぼちゃ:
マルリス:
アルマ:
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かぼちゃ: おじょーたまー?おじょーたま何処行ったでちかー?…困ったでち、見知らぬ街ではぐれるなんて…(よちよち
マルリス:・・・なに。これ。人形?
かぼちゃ:ぴい!ちまったでち、見つかってちまったでち…!
マルリス:オートマタ・・・?にしてはよく動くわね。どこかにスイッチでもあるのかしら?
かぼちゃ:ぎえええー!なんでちか放つでちよー!(じたばた)かぼちゃについっちなんてないでちー!イヤーッ!
マルリス:うるさい!少しじっとしてなさい!・・・大して魔力が感じられないのに、どうやって動いているのかしら。
かぼちゃ:嫌でちー!なんなんでちかおまえはー!こわいでち!こわ…うぷぅ…
マルリス:わぁっ!?な、なにか垂れた・・・?
アリス:…南瓜の香り…かぼちゃ、そこにいるのですね?
…あら、失礼、それは私の使用人ですの、手を放していただけないかしら?
マルリス:え?・・・なに?貴女。どこの家の者?
アリス:どこ……申し訳ありませんが満足な答えになるような回答はできませんの。
…それよりも、こちらの要求を呑んでくださいません?かぼちゃがクリームパイになってしまいますわ(微笑む
マルリス:そう。だったら私は、どこの馬の骨とも知れない者の指図など受けませんわ。
かぼちゃ:うぶええ…お、おじょーたま…(ぷるぷる)
アリス:…(指を鳴らして足元に炎を出す)…聞こえなかったのかしら?私は「手を離せ」と言っているのですが…言ってる意味、『分かるかしら?』
マルリス:あ?テメェ、ヤル気ってことか?私を誰かわかってやってんじゃねぇだろうな?
アリス:誰か…っふふ、さあ?見た事も聞いた事もありませんわ?
マルリス:ヘェ・・・?そうか。なら、喧嘩を売った相手が悪かったと後悔するんだな!行けっ!ブラッドエッジ!
アリス:っ!…あーらやだ、面白いマジックを使いますのね?…サーカス団の方かしら?(傘さして上空へ退避。浮遊する)
マルリス:っ!・・・器用なことするじゃねぇか。なら、これならどうだよ!スラッシュ・ウインドっ!(傘をめがけ攻撃、アリス落下する
アリス:わっ!おっとと…あーあーあーあー!…お気に入りの傘なのにどーしてくれるんだか…これ、もう何処の”世界”にも無いんだかね?
マルリス:ごちゃごちゃと訳の分からねぇこと言ってんじゃねぇっ!(掴んだままのかぼちゃを投げつける
かぼちゃ:ぎいぃいいいいーえええーーーー!!!おじょーたまああああー!!
アリス:ちょっと乱暴すぎ…!かぼちゃ!大丈…うげ、クリームつけやがった
マルリス:貰ったっ!来いっ!ブラッドエッジ!・・・っ!?受け止めた・・・!?
アリス:…あのさあ…?ちょっと礼儀作法が……なってないんじゃないの!
マルリス:くっ!・・・接近戦もできる類って訳かよ?
アリス:っふふ、まさかそんな…『僕』はそういうの苦手、だけど一発くらい…殴りたいじゃない!?ねえ!
マルリス:(殴られる)がっ!・・・ちぃっ!?こいつっ!?
アリス:いってて…んーやっぱ僕にはこういうの向いてないね…手が腫れちゃうや…
マルリス:どォやら本気で相手しねェといけねぇみたいだなァ・・・あ゛ァッ!?
アリス:…おーこわ、君ってほんとにレディなわけ?(指を鳴らして複数のかぼちゃランタン召喚)でもこっちだって…怒ってるの、手加減してあげないからな!!!?(ランタンから魔弾発射)
マルリス:最速を舐めんじゃねェッ!
アリス:舐めるなんてそんな事しな…っ、早…!
マルリス:その首もらったっ!
アリス:…おいでませ、パンプキン!(大きな南瓜を横からぶつける)
マルリス:ぐぁっ!?・・・くそっ!だったら・・・ブラッドエッジ最大展開!
アリス:……逆ギレしといてよくやるよねえ…僕ここでは騒ぎを起こさないつもりだったんだけど…もういいよね?(青い炎が一面に広がる)燃やしてやるよ!そんなもん!!!
マルリス:チンケな炎なんか吹き飛ばせばいいっ!行け!一斉射!そして、爆ぜろ!エクスプロージオ!
アリス:…何故この炎が青なのかも知らぬ愚か者が!僕の力を、蒼月の魔女の炎をチンケと言った事後悔しなよ!蒼月の炎で…全部呑まれろ!
マルリス:っ!?私のエクスプロージオが圧し負けるっ!?・・・くっ!(上空へ避難
アリス:…いつまで飛んでるつもり?(アリスの影から無数の手が伸びる
マルリス:捕まる訳にはっ・・・!
アリス:速いのは分かったから、ちょっと降りてこいよ!
マルリス:くっ!こう数が多いとッ・・・あっ!?ぐうっ!?
アリス:捕まえた。(マルリスの側で屈む)…礼節弁えないお嬢さんには、お仕置きはいらないよね?…どうしよっか。クリームにしてパイにでもしてあげようか?
マルリス:・・・ふざけんなよ。この私がそんな恫喝にやすやすと屈するとでも思うか?
アリス:…手加減って疲れちゃうから僕は嫌いなんだ…殺るなら本気で、徹底的に、僕にした事を死して尚悔み続けるようにしてあげないといけなくなるから…正直、クリームパイになってくれたほうが楽なんだよね
(目を細め笑う)…あまり見知らぬものに入れ込みすぎない方がいいよお嬢さん…来世では、気をつけなよ(青のナイフを頭上に浮かせる)
マルリス:クハッ!そういうアンタも背後に気を付けといた方が後々の人生楽に生きられるってことを知っとけ!
アリス:…えっ、くそ…!駄目だ、間に合わ…!
アルマ:両者そこまで!剣を引け!
かぼちゃ:おじょーたま!もうおやめくだたい!ちょのかたはアルマたまのご友人でち!!
アルマ:マルリス嬢。お転婆が過ぎるぞ。それに、アリス卿も。
アリス:…ふう、アルマさんの知り合いとは知らなかった、かぼちゃをいじめるから僕はちょーっと怒っただけなのに…
アルマ:ちょっとどころではないでしょう。周りを見てください。舗装が割れているのですが?…全く。この街を破壊するおつもりですか。
アリス:…うーん…流石に部外者の僕がここまでするのはまずかった…よね
アルマ:ええ、とても。夜の王より先に私が見つけたからいいものの・・・。それより、マルリス嬢を解放していただけますか。
アリス:夜の…げげ、忘れてた。あいつに怒られるのは嫌!面倒くさい!(指を鳴らして)一応謝るけど、ごめんねお嬢さん、痛かった?
マルリス:これくらい別に・・・というか、なんですのアルマ様!この馬の骨は!?
アルマ :馬の骨とは言葉が過ぎるのだが・・・。
かぼちゃ:むっきゃー!おじょーたまは馬の骨なんかだないでちー!!このお方はでちねー!
アリス:…そーだねえ!僕は君が『知る術もない』世界から来た馬の骨でーっす(顔が引き攣りながら
マルリス:ハァ…もう一度やり合ってもいいんだぞ?
アルマ :やめろ。マルリス嬢。そなたでは勝てない。
マルリス:ハァ?そんなんやってみないと・・・
アルマ:この方は、魔界王家に名を連ねる悪魔。と聞いてもか?
マルリス:・・・あく・・・ま?これが!?
かぼちゃ:ちょのとーり!このお方は王家の次期後継者たまである、ありちゅおじょーたまであるでし!えらいのでちよ!かぼちゃはそれに仕える南瓜でえら
アリス:(遮る)まあ、家がそうってだけで今の僕には関係ないけどね。ここには探し物があって鎮(まもる)を介して来てるってとこ。邪魔されたけどね?
アルマ:そもそも、アリス卿が私とはぐれなければこんなことにはならなかったのですが?
アリス:うっ…だ、だってかぼちゃがいなくなっちゃうから……
かぼちゃ:あ、あああう…ごめんなたいでちアルマたま…
アルマ:全く、この街で何かあったら、私が夜巳のに小言を言われるのですから。
アリス:何かしちゃったから小言待ったなしなんだね…なんかごめんねー
アルマ:そう思うなら、少しは自重を・・・いや、もうこれ以上言っても仕方がないか。
アリス:僕はもう手ー出してないし、何よりそこのお嬢さんがお嫁に行けないような一手は避けたからとりあえず勘弁してほしい、かな。
アルマ:全く。ああ言えばこう言う・・・。それで?探し物は見つかりそうですかな?かぼちゃ氏。
かぼちゃ:うーん…ちょれがたっきまで匂ってたのでちが…マルリちゅたまに捕まってから分からなくなったでちよ……(しょんぼり
マルリス:それは、私の所為といいたいの?
アルマ:マルリス嬢。ややこしくなるから控えてもらえるか?
かぼちゃ:ぎぴい!や、いやでちまたムニムニたれるでちー!(アリスの後ろに隠れる
アリス:はあ…自分の所為だって思うならちょっと手伝ってもらおうかな?
僕達はこの世界に逃げ込んだ人間と悪魔を探しているんだ。
…人間は殺人鬼、悪魔はその人間と契約していて共犯者。…こっちの世界で何かやらかす前に、連れて帰りたいんだけど。
マルリス:殺人鬼・・・。妙なところで縁があるものですわね。私も、つい今しがたその件について調べるよう魔術師側から要請があったところですわ。
アルマ:ほう?居場所はわかっているのか?
マルリス:外縁スラムに潜伏中らしいと。
かぼちゃ:まったくあのアホンダラ共には困ったもんでち!
アリス:…じゃあ手早く連れて帰らないとね、一番会ったら可哀想なのに遭遇する前に。
アルマ:その件だが・・・どうやら、遅かったようだ。
マルリス:爆発音・・・やれやれですわ。また、街を修繕しなくては。
アリス:…あっちって…一応聞くけど、その外縁スラムってとこ…かな?
マルリス:その通り。・・・この大きい魔力の感覚は鎮様ですわね。……どうやら、私の仕事はここまでらしいですし。帰りますわ。
アリス:…一番会わせたくなと会っちゃったのかよ…あーもー、可哀想。とにっかく可哀想…。
今から走って生きてるかなー…。ってあ!ちょっとお嬢さんまだ僕に謝ってなくない!?…あーもー!
マルリス:はいはい悪かったですわねーッ!
アルマ:全く・・・無礼を詫びよう。とりあえず、向かいましょう。アリス卿。
アリス:そうだね、行くよかぼちゃ、とにかく急ごう…!
かぼちゃ:あいでち!
アルマ :では、案内(あない)つかまつろう
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かぼちゃ:次回予告!でち!
アルマ :この物語と同時刻にて起こる出来事。
マルリス:力を振るいたい者と力を持つ者はぶつかり、そして巻き込まれるは哀れな無気力な者
アリス :Night/Knight 番外編 『悪魔的狂騒曲 後編』
あーあ、探しもの。壊れてないといいけど。
かぼちゃ:おじょーたま!急ぐでち!迷子になっちゃだめでちよ!?
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