箱庭の世界で 第七十四話 全ての元凶

ケイオス♂ 27歳
シャドウ♂ 27歳 影の別人格
影♂ 27歳
マリス♂ 42歳
ザイア♂ 年齢不明 初登場、邪神

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被り無しの配役表

ケイオス♂:
シャドウ&影♂:
マリス♂:
ザイア♂:

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被りありの配役表

ケイオス♂:
シャドウ&影♂:
マリス&ザイア♂:




マリス「よくやった、よくやったぞケイオス!今の憎しみの奔流は素晴らしかった!
    遂に我らが悲願成就という事だ!」

ケイオス「はぁ・・・、余韻に浸らせてすらくれないのか、マリス」

マリス「ケイオス、兄に向かってなんだその口の聞き方は」

ケイオス「あんたこそ、いつまで兄弟ごっこを続けてるつもりだい、
     もう充分でしょ?」

マリス「あぁそれもそうだ、貴様との契約は邪神様が復活するまで、
    契機を迎えた以上もはや赤の他人だ」

ケイオス「っと言う訳で何の用かな、出来れば顔も見たくも無いんだけどね」

マリス「貴様の目的を知っている以上、ここを通す訳にはいくまい?」

ケイオス「ハッ!手が切れた途端これだ、まぁ僕もあまり人の事は言えないか」

マリス「そういう事だ、さぁ早速離縁式といこうでは無いか、ハルバード・オン!」

ケイオス「また俗くさい表現を使うね、それでも悪意の権化かよ」

マリス「貴様に言われたくないわ、混沌がぁ!」

ケイオス「っ!」

マリス「ぬん!」

ケイオス「がっ!?」

マリス「真っ二つ程度では足らんだろう・・・」

ケイオス「ちぃ・・・」

マリス「砕けよ、下郎!」

ケイオス「舐めるな、バースト!」

マリス「ぬっ!」

ケイオス「っと、ゲホッゲホッ・・・、あーあいつらのスピードに目が慣れすぎたなぁ・・・、
     この程度で不意を突かれるなんてね」

マリス「ふん、神の力も使わねば錆び付くぞ?」

ケイオス「錆び付いてくれて結構、こんな力、無くたって困らない」

マリス「滑稽だな」

ケイオス「何?」

マリス「地獄を見てまで手にしたその力、それを要らぬというか」

ケイオス「っ、僕は!力なんて要らないし、地獄なんて見たくなかった!」

マリス「地獄を見たからこそ!この力を興じなければ損では無いか!
    一度全てを失ったのだ、もう一度全てを手に入れねば!」

ケイオス「ふっ、はははっ、あっははははは!合わない合わないと思ってたけど、
     根本的な所が決定的に違うんだ、合う訳が無い!」

マリス「ならばどうする混沌!」

ケイオス「クソッタレな親父諸共ここで殺してやる!」

マリス「やれる物ならやって見せろ、小僧!」

ケイオス「やってやるさ、カオス・ノヴァ!」

マリス「エンチャント、ぜぇい!」

ケイオス「弾くか、けど!」

マリス「ふん、弟の真似事か、その程度で!」

ケイオス「ふっ、残念」

マリス「ぬっ!」

ケイオス「そぅら顎いただくよ!」

マリス「っ!?」

ケイオス「カオス・クラッシャー!」

マリス「ぬぉぉおおおおおおおおおお!」

ケイオス「っと、再生する前に行かせて・・・!」

マリス「今のは効いたぞケイオス」

ケイオス「くっ、もう・・・!?」

マリス「食らえ、ダーク・・・!」

影「させるかよ!」

マリス「ぐぅ!?」

ケイオス「シャドウ!?」

影「ブレイクゥ!」

マリス「ぐぉぉぉおおおおおお!?」

影「ハッ、どうだ!生きたまま内臓をズタズタにされる気分はぁ!」

マリス「良いはずが・・・!」

影「げっ」

マリス「無がろう!」

影「ぎゃ!?」

ケイオス「シャドウ!大丈夫か!」

影「胴体ぶっ飛んだ程度だ、すぐ再生するっつうの」

ケイオス「まさか、影か!?」

影「おうケイオス、久しぶりだな、元気そうで何よりだ」

ケイオス「君こそ、無事で何よりだ」

マリス「ほぅ・・・、貴様が影か、ここに来て初めまして、だな」

影「おう悪意の、初めまして、そしてさようならだ、テメェに用はねぇ」

マリス「貴様も邪神様の命が目当てか、兄弟揃って親不孝とは嘆かわしい」

影「別に俺はどっちでもいいんだ、所詮影だからなぁ、
  けど兄弟が殺してぇっていってんだ、やんなきゃ影じゃねぇだろう」

マリス「くだらん、兄弟ごっこがそんなに楽しいか」

影「あぁ楽しいねぇ!俺はやりてぇ事だけやってりゃいいんだ!
  やりたくねぇ事を全部やってくれる兄弟がいる、こんなに楽しい人生は他にはねぇだろ!」

ケイオス「帰ったらハッ倒してやる」

影「へっ、やれるもんならやってみなってんだ」

マリス「さて、そろそろ茶番は終わるかね?」

ケイオス「なんだ、待ってくれてたんだ、意外と優しい所あるんだねぇ」

マリス「私の目的は時間稼ぎなのでね、なんならずっと続けて貰っても構わんのだが」

影「そんじゃ、サクッと済ましますかね」

ケイオス「僕が潰す、その隙に奥へ」

影「お、大将首は俺のモンってか、嬉しいねぇ」

マリス「そう簡単に行くと思うか」

影「おぉ、やって、やんよぉ!」

マリス「流石の速さ、だが!」

影「へっ、当たるか、よ!」

マリス「ぬぉ!?」

ケイオス「それ見た事か」

マリス「っ!」

ケイオス「ブレイク!」

マリス「うぉおおおおおお!?」

影「へっ、いただき!」

ケイオス「っ、横に跳べ!」

影「は?ってうぉ!?」

ケイオス「やけに再生が早いと思ったけど・・・」

影「腕から再生してんのか」

ケイオス「しかもその腕だけで武器を振るなんてね」

影「人辞めすぎだろ」

マリス「クッハハハ・・・!貴様らにも出来るさ、
    邪神復活の影響が濃く出ているのは自覚しているだろう」

ケイオス「そうだね、力が溢れるのがよく分かる」

影「不愉快で仕方ないって?」

ケイオス「うるさいな」

影「褒め言葉だ、っと待て、親父、復活してんだよな?」

マリス「あぁ、そうだ」

影「何で出てこねぇ」

マリス「さぁ何故だろうな?」

ケイオス「どうせまだ目が覚めないとかそう言うのでしょ」

マリス「ふん、聡い男だ、その通り、だがしかし素晴らしいとは思わんか、
    意識が覚醒せずともこの影響だ、真に覚醒すればどれほど・・・」

マリス・影・ケイオス「っ!?」

影「何だ、今の悪寒・・・」

ケイオス「忘れる、ものか・・・」

マリス「遂に、遂にお目覚めになったぞ!我らが偉大なる父、邪神が!」

影「へっ、寝込み襲い損ねただけだ、悲観するこたねぇぜケイオス」

ケイオス「悲観する訳、ないだろ!」

マリス「クッハハハハ!怯えているのが手に取るように分かるぞ!
    恥じる事では無い、一度染みついた恐怖はそう拭えるものでは、ぐぅ!?」

ケイオス・影「っ!?」

マリス「ごぶっ・・・、何故だ父よ・・・!私は貴方の為に身を砕く覚悟だというのに、
    カハッ、何故だぁぁぁああああああああああ!?」

ケイオス「消え、た・・・?」

影「吸い込まれた、いや食ったんだ、ケッ、それが復活の仕上げってか、クソ親父・・・!」

ザイア「今のは悪意か・・・、チッ、力に溺れるような奴はやっぱマジィな・・・」

ケイオス「親父ぃぃいいいいいいいい!」

影「っ、ケイオス!」

ケイオス「うぁぁあああああ!」

ザイア「っと、テメェは混沌か、良いぜその憎悪、よく育てた」

ケイオス「喜べ親父、貴様の植えた種がここまで見事に芽吹いたぞ・・・!」

ザイア「カッハハハハ!詩人だねぇ!面白ぇ、褒美にもう少し遊んでやる、よ!」

ケイオス「ぐぅ!?」

影「ケイオス!」

ケイオス「ゴブッ、ゲホッゲホッ・・・!んの・・・!」

影「内臓が潰れた程度か、まだやれるよなぁ?」

ケイオス「当たり前、でしょ・・・!」

ザイア「そっちは影だな、テメェもよく仕上がってんなぁ、
    俺が復活さえしなけりゃテメェの天下だったかも知れねぇなぁ」

影「おぉ、安心しろよ、テメェが復活しようが俺の天下だ、
  すぐに引き摺り下ろしてやんよ」

ザイア「ハッ、やっぱ俺の血が一番濃いのは影だったか、
    そうじゃねぇかとは思ってたが・・・、っ!」

影「あ?」

ザイア「あ・・・、ここ、は・・・、僕は封印されてたはず・・・、なんで・・・?」

ケイオス「・・・なんだ、二重人格だっていうのか、だから自分は悪くないって言いたいのか!」

ザイア「っ、その声は、ケイオス、か・・・?」

ケイオス「そうだ、あんたに全てを滅茶苦茶にされたケイオスだ!
     覚えてないとは言わせないぞ!」

ザイア「まさか、僕を起こしたのは、お前なのか・・・?」

ケイオス「あぁそうだ、彼女の仇を取る為に、自分の手であんたを殺す為に!」

ザイア「なんで放っておいてくれなかったんだ!
    またあいつの犠牲者が増えるじゃないか!」

ケイオス「っ、貴様・・・!」

影「おいおい、情けねぇこと言ってくれるじゃねぇか、
  それでも俺の親父かよ、邪神を宿した器かよ」

ザイア「僕は!こんな災害の源みたいな力、欲しくはなかった!」

ケイオス「っ・・・!」

影「おぉ、それじゃその力置いてけよ、俺が邪神に、成り代わってやんよ!」

ザイア「やめ・・・!っと、こんなもんでいいか?」

影「なっ・・・!テメェ、コンマ数センチまであっちだったろ・・・!」

ザイア「流石同類、よく一瞬で判別したなぁ?」

ケイオス「カオス・・・!」

ザイア「ん?」

影「っ、おいケイオ・・・!?」

ケイオス「クラッシャー!」

影「ぐぉぉおおおおおお!?」

ザイア「それで不意を、突いたつもりかよ!」

ケイオス「がっ!?」

ザイア「っと、しまった、反射でやり返しちまった、喰らってやりゃあよかったなぁ」

ケイオス「なん、だって・・・?」

ザイア「やってみりゃあ分かる」

影「なら試してやんよ!」

ザイア「ぐぅ!?」

影「ブレイクゥ!」

ザイア「ぎゃぁあああああああ!?・・・なぁんてなぁ」

影「はっ!?」

ザイア「そぅら!」

影「ぐぅ!?」

ザイア「ってな訳だ、ご理解頂けましたかねぇ?」

ケイオス「くっ、カオス・ブレイバー!」

ザイア「・・・ご覧の通りだ」

ケイオス「僕たちの攻撃が、効いてないっていうのか・・・」

影「再生する必要もないって事はそういう事だろうな、クソ・・・」

ザイア「良い事を教えてやるよ、テメェらは、俺の餌でしかねぇ」

ケイオス「餌だって・・・?」

ザイア「おぉ餌だ、この表現が気にくわないならもうちっと良いのにしてやる、
    バックアップ、これならどうだ!」

影「本体になんかあった時の予備ってか」

ザイア「その通り!現にちゃぁんと復活させてくれたからなぁ!」

ケイオス「まさか、全部貴様の思い通りだって言うのか・・・!」

ザイア「あぁそうだ!俺たち邪神は、そういうシステムで出来ている」

ケイオス「ふざけるな、そんなの、認めるかぁあああああ!」

ザイア「へっ、そろそろ潮時か、ふっ!」

ケイオス「ぐぅ!?」

影「ちっ、させるか!」

ザイア「好都合」

影「だっらぁ!」

ザイア「よっ、っとなぁ!」

影「がぁ!?」

ザイア「二丁上がりぃ」

ケイオス「ここで・・・」

ザイア「あぁ?」

ケイオス「終わりだって言うのか・・・」

ザイア「おぉ、終わりだ、テメェの想像しうる最悪のシナリオで幕を締めくくる」

ケイオス「自分の手で片を付けられず・・・、災厄をこの世に残し消える・・・」

ザイア「そういう事だ」

影「ばぁか・・・」

ザイア「あ?」

影「ケイオスがその程度で終わるかよ・・・」

ザイア「へぇ、その心は?」

影「その最悪に備えない奴だと、思ってんのかって事だよ」

ザイア「へぇ、そいつぁ楽しみだ、な!」

影・ケイオス「ぐぁあああああああ!?」

ザイア「カッハハハハ!何をしようと無駄なんだよぉ!バックアップが俺に勝てる訳がねぇんだ!
    ッハハハ、カッハハハハ!」

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ザイア「はー食った食った、これで統合し終わったか、
    確か俺が今回作ったのは3つだったはずだよな?」

シャドウ「う・・・」

ザイア「あ、何で影が残ってんだ?因子は食い切ったはずだが・・・、
    まぁいいか、力が残ってねぇのは確かだ、ほっといても問題はねぇだろ」

シャドウ「・・・俺は、生きて、るのか・・・、兄貴・・・、あんたまで先に逝っちまうなんて・・・、
     クソ、影、テメェがいながら何で何も・・・、影?おい、何でテメェまで、いなく、なって・・・」


ケイオス「次回予告」


ザイア「とある男の復讐劇の幕が閉じた」

シャドウ「だがそれは、新たな悲劇の始まりでもある」

ザイア「次回、箱庭の世界で 第七十五話 託された者達」

ケイオス「復讐劇の結末なんて大概酷いとは、よく言った物だよ」




とぅーびー・こんてにゅーど



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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w