箱庭の世界で 第六十六話 譲れぬ想い

火炎♀ 18歳 (かえん)
スノウ♀ 18歳

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火炎♀:
スノウ♀:



スノウ「悪魔覚醒《アオフヴェッヘン・トイフェル》、手加減はしないわ、この戦い、長引かせる理由なんてないもの」

火炎「私だって容赦しない、ウィップ・オン、スペルモードオン、BPM on 100、
   まずは、最短で貴方の心折ってあげる」

スノウ「やれる物ならやってみなさい、氷槍雨《アイスランツェ・レーゲン》!」

火炎「これなら、ネロ君のナイフの方がよっぽど避け辛い!」

スノウ「なっ、槍の雨を潜り抜けてくるなんて・・・!!」

火炎「今度は私の番、鞭奏アルペジオ!」

スノウ「この程度簡単に避けられ、っ、きゃあ!?」

火炎「簡単な訳無いでしょ、私の鞭は楽器であると同時に音そのもの、
   まずは音速を超えることをオススメするよ」

スノウ「くっ、大きく出たわね、ならこれでも本当に、付いてこれるかしら!」

火炎「翼で空に・・・、いいよ、得意じゃないけど、付いていってあげる、
   BPM on 200、さぁ、行くよ!」

スノウ「足元を爆破させその反動で空を飛ぶ、その程度の飛行方で翼に勝てると思ってるの?」

火炎「この程度で勝てるとは思ってないよ、だけどこの程度だと、思わないで!」

スノウ「っ、危ない、良く伸びるのねその鞭、まさかここまで届くなんて・・・」

火炎「フェルマータ、よっと、はぁぁぁあああ!」

スノウ「鞭の上を走って!?くっ、氷槍《アイスランツェ》!」

火炎「撃つのは一発でよかったの、かな!」

スノウ「う、来ないで、オーロラの盾《アオローラシルト》!」

火炎「エクス、プロード!」

スノウ「きゃあああああああああ!?」

火炎「やった・・・!」

スノウ「くぅ、調子に乗って、氷の弾丸《アイスゲショス》!」

火炎「っ、きゃあ!?」

スノウ「体勢を崩してしまえば、翼のあるこちらの物よ、吹雪《シュネーシュトゥルム》!」

火炎「くっ、バーン・ウォール・フォルテ!」

スノウ「前に気を取られて後ろがお留守よ」

火炎「っ!?」

スノウ「今度は逃がさない、氷槍豪雨《アイスランツェ・レーゲングス》!」

火炎「集中しろ私・・・、ここ、ぐぅ!」

スノウ「なっ、最初に当たった槍を掴んで・・・・!?」

火炎「このまま地面まで行けば・・・、ぐ、あぁ!ウィップ・オン、ぜぇぇええい!」

スノウ「あんな凌ぎ方・・・、あり得ない・・・」

火炎「あり得ない?レリクムさんならもっとあり得ない避け方してたよ」

スノウ「あの神父と、知り合いなの・・・?」

火炎「私をここまで強くしてくれた、お師匠様だ」

スノウ「くっ、あいつ、何を考えているの・・・!」

火炎「分からない、けど、あの方に言われたって教えてもらっただけだもん」

スノウ「あの方、まさかケイオス・・・、何よ、私の周り、本当に敵しか・・・」

火炎「スノウさん、迷ってたら、すぐに終らせちゃうよ」

スノウ「くっ、私の気持ちも知らずによくもそんな事を・・・!」

火炎「知らない、けど、私は迷ってない、焔を取り戻すためなら、なんだって関係ない!」

スノウ「焔・・・、そうだ、私には焔が、譲らない、焔は、私のだ!」

火炎「そうだよ、本気のスノウさんに勝たなきゃ、意味がないんだ!」

スノウ「迷いさえなければ、貴方になんて負けない、負けるもんですか、
    天災・雪の大嵐《カタストローフェ・シュネーゲヴィッター》!」

火炎「オーバービート・エクストラトーン、オーバーヒート・フレイムボディ、
   この炎が消える前に、抜け切る、はぁぁぁぁああああああ!」

スノウ「そんな炎で防げる嵐なん・・・」

火炎「どこを見てるの?」

スノウ「なっ、後ろ!?」

火炎「鞭奏バーンレクイエム、はぁぁぁぁあああああああ!」

スノウ「っ、きゃぁぁあああああああああ!」

火炎「はぁ・・・はぁ・・・、げほっげほっ・・・、お願い、立ち上がら、ないでよ・・・」

スノウ「づ・・・、ま、だ、まだ・・・」

火炎「っ、嘘・・・・」

スノウ「っ!・・・・体、うごか、ない・・・、嫌、こんな所で、負けるなんて・・・・!」

火炎「私の、勝ちだよ、スノウさん」

スノウ「まだ、まだ負けて・・・!」

火炎「鞭奏バーンシンフォニック」

スノウ「っぐぁぁああああああ!」

火炎「私の、勝ちだよ」

スノウ「ふ、ふふっ・・・・、変わった、のね、貴女も・・・・」

火炎「当たり前でしょ、私だって、負けるわけにはいかないの」

スノウ「・・・・分かったわ、負けを、認めるわ」

火炎「・・・・本当、に?」

スノウ「えぇ・・・、本当よ・・・、でも、一つ、先に教えといてあげる・・・」

火炎「・・・・何?」

スノウ「実は私も、貴女と暮らしてきた焔と、話したの」

火炎「何か、何か言ってた!?」

スノウ「色々と、でも、私の事、嫌いになれるわけ無いって・・・」

火炎「っ!?」

スノウ「私と過ごした焔には、貴女の記憶は無かった、けど、彼には私の記憶があった・・・」

火炎「・・・・・・嘘、だよね?」

スノウ「本当よ、本人に確認してみたら?もうすぐ、会えるでしょ?」

火炎「で、でも、それが本当だとして、気持ちまで残ってるなんて・・・・!」

スノウ「貴女達と引き離した私を、嫌いになれるわけないと言っているのに?残ってないって言うの?」

火炎「・・・・・・」

スノウ「まぁでも、負けた私が言える事じゃないわね、さ、仲間になればいいのでしょう?
    どうしたらいいのかしら?」

火炎「会長たちに結果を伝えてきて・・・、一人で、説得してきてよ・・・」

スノウ「私一人で説得に?本当にいいの?」

火炎「・・・・・いいよ、行ってよ」

スノウ「え?」

火炎「行ってって言ってるの!さっき言った通りなら、スノウさん一人で充分でしょ!」

スノウ「・・・・本当にそれでいいの?」

火炎「うるさい・・・、それ以上、聞きたくない・・・」

スノウ「・・・・・・えぇ、それじゃあ」

火炎「っ、ひっく、ぁ、うわぁぁああああ!」

スノウM「泣き崩れるあの子を尻目に、私は戦いの結果を彼らに伝えた、
    私が一人で説得に向かうことも含めて、
    そして、私はインに抱えられ、その場を後にした」

火炎M「羽音が一つ、離れていく、私は、立つことも出来なかった、
    彼女に勝てば、ちゃんと焔と話さえ出来れば、ずっとそう思っていた、
    だけど、そうじゃなかった、全部、思い上がりだったんだ・・・
    戦いが終ったら、どこかに行ってしまおう、そう思った時、肩に小さな手が触れた」


スノウ「次回予告」


火炎「氷の姫が飛び去り、炎の乙女が泣き崩れた時、手を差し伸べたのは天使」

スノウ「彼女の背負う業は、乙女を救う事は出来るのだろうか」

火炎「次回、箱庭の世界で 第六十七話 天使の過去と慰め」

スノウ「立ち上がって追いついてきなさい、じゃなきゃ、張り合いがないでしょ?」


とぅびー・こんてにゅーど




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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w