箱庭の世界で 第六十四話 鉄の意志
焔♂ | 18歳 | (ほむら) |
氷雪♂ | 18歳 | (ひゆき) |
レイル♀ | 22歳 |
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焔♂:
氷雪♂:
レイル♀:
焔「それじゃ、楽しかったよ、じゃあな」
氷雪「まだ、もう一回分くらいの魔力は・・・・!」
焔「させるかよ!」
氷雪「ぃ、マジかよ・・・・!」
焔「はぁぁぁあああああああ!」
氷雪「ごめん、フィオ、俺、やばいかも・・・」
レイル「そんな泣き言やめてよね!」
氷雪「え?」
レイル「はぁぁぁああああああ!」
焔「ぐっ!?」
レイル「はぁ・・・はぁ・・・、良かった、間に合った・・・」
氷雪「レイル!?なんでこんな所に!?」
レイル「いくらこそこそやってたって、あの人数で動けば分かるわよ、
酷いじゃない、仲間外れなんて、私だって一緒に戦いたい」
氷雪「ごめん、レイルも取らなきゃいけない仇あるんだよな」
レイル「仇討ちなんかじゃないよ、私は氷雪と一緒に戦いたいんだ」
氷雪「レイル・・・・、分かった、よろしくな」
レイル「えぇ!」
焔「つぅ・・・、ここで増援か、間の悪い・・・・」
レイル「氷雪、手を」
氷雪「え?」
レイル「掴んで」
氷雪「あぁ」
レイル「ん・・・・」
氷雪「うぉ、フレイルになった?」
レイル「そうだよ、私はフレイルの機族、これが元の姿だよ」
氷雪「けど、これじゃ1対1なの変わんなくね!?」
レイル「大丈夫、機族はこっちの方が強いんだから」
焔「機族か、面白い、一度戦ってみたかった」
氷雪「俺、この系統の武器使った事ねぇんだけど」
レイル「もう、チェンジ・ウォーハンマー、これならいいでしょ」
氷雪「ありがたい、長物は得意だ」
焔「なるほど、自分で色んな武器を出せるように、好きな武器に変われるんだな」
レイル「あら流石魔族様、機族の事には詳しいのね」
焔「昔の手先だ、知らない魔族のほうが少ないさ」
氷雪「昔の手先・・・?」
レイル「今度説明するわ、今は」
氷雪「そうだな、よし、焔、ラウンド2だ、行くぜ!」
焔「あぁ、フッ、はぁ!」
氷雪「当たるかよ、そらぁ!」
焔「ふん、こっちだってその程度見切れ、ぐぅ!?」
氷雪「伸びた!?」
レイル「使ってる方が驚かないの!次行くよ!」
氷雪「お、おぅよ!はぁ!」
焔「ちぃ、伸びるだけなら踏み込めば・・・・!」
レイル「舐めないで!」
焔「っ、がっ!」
氷雪「何だこれ、リーチ自由自在ってずるいな!」
焔「げほっげほっ・・・、くそ、相手から気配さえ読めれば・・・」
氷雪「あぁ、使ってる俺もびっくりする、どうにかなんないのか?」
レイル「・・・・ある、よ?」
氷雪「あるなら最初から言って・・・・!」
レイル「あるんだけどね!・・・氷雪は私に心の中覗かれても平気?」
氷雪「え、どういう事?」
焔「ちっ、させるかよ、エクス・・・・・!」
氷雪「まずっ・・・!」
レイル「ハンマービット・シュート!」
焔「接近させないつもりか、ブレイズソルト!」
レイル「氷雪!」
氷雪「ありがとう、はぁ!」
焔「そう来る事くらい、読めてるんだよ!」
レイル「ガード!」
氷雪「くぅ!」
焔「ちっ、1対2で各個撃破するより厄介だな、なら!」
氷雪「っ、はえぇ!?」
レイル「落ち着いて、目で追おうとしない」
氷雪「じゃあどうしろって・・・!」
レイル「七時上段!」
氷雪「っ、こっちか、くっ!」
焔「読まれた、あり得ない、だろう!」
氷雪「うぉ!?」
焔「はぁ!」
氷雪「ぐぅ!」
レイル「氷雪!大丈夫?」
氷雪「げほっげほっ、なんとかな」
レイル「力で押されるとやっぱり不利ね・・・」
氷雪「さっき言いかけたの、なんだよ、それすればもっと上手く行くんだろ?」
レイル「もう一回聞くわよ、氷雪は私に心の中覗かれても平気?」
氷雪「だからどういう事かって聞いてるだろ」
焔「そんな問答してる暇、あるのかよ」
氷雪「いっ、少しくらい、考えさせろよな!」
焔「よっ、どうした、焦りで攻撃が単調になってるぞ」
レイル「その手で、私を掴まないで、トマホークビット・シュート!」
焔「っと、得物を捕まえても攻撃が飛んでくるのはいい加減厄介だな」
氷雪「レイル、方法を」
レイル「っ、いいの?」
氷雪「いいから!」
レイル「・・・分かったわ、私に魔力を流して」
焔「くっ、マズイ・・・!」
氷雪「あぁ!・・・・っ、んだ、これ・・・・!」
レイル「っ、これが・・・・!」
焔「イグニッション、エクスプロード!」
氷雪「見えたぜ、そらぁ!」
焔「なっ、ぐあぁ!」
氷雪「すげぇ、なんで今の反応できたんだ・・・」
レイル「シンクロよ、今の私たちは感覚を完全に共有してるの」
氷雪「へぇー、じゃあこれがさっきまで俺に指示を出してたレイルの見てた世界って事か」
レイル「凄いでしょ、目っていう固定された入力に依存しないから360度の世界が見えるわよ」
焔「どうだ氷雪、それが天界を畏怖させ、当時を経験した者が全て死に絶えた今もまだ遺恨を残させた、
機族の本来の存在理由、使う者の力を100%以上引き上げる魔性の兵器だ」
レイル「いまだにそう思ってる人がいる事がおかしいのよ、私たちはもう魔族には武器として使われて無いし、
里より外に出ること自体稀になった、勝手な意思で生み出され、不要になったら捨てられ、
その後も迫害され続ける、悪いのは誰?私たち機族じゃないでしょう?」
焔「あぁ、そうだな、けど、この問題は一生消えない、消えてないからこそ、今俺はここにいる」
氷雪「差別がなんだよ、戦争の遺恨がなんだよ、俺はその時まだ生まれてもねぇから知らねぇよ、
ここにいる俺たちの間にそんなもんいるのかよ、いらねぇだろ!
歴史とか先人とか、全部背負えるわけがねぇんだよ、個人の関係でそんなん必要あるのかよ」
焔「・・・・・単純だな」
氷雪「悪いかよ」
焔「いや・・・・、羨ましいよ、けど、譲れないんだよ、それを認めたら、俺は俺でいられなくなる!」
レイル「凄い気・・・・」
氷雪「なんも無くたって人は自分でいられる、お前が譲らないなら、俺だって譲らねぇ!」
レイル「っ、氷雪・・・・、そうね、負けられない!」
氷雪「あぁ、レイル頼むぜ!」
焔「断ち切る力を爆ぜる力に、モード・エクスプロード」
レイル「素手で・・・、っ、手刀で!?」
氷雪「あのスペックだったらあり得るだろ!」
焔「読まれてるか、面白くない!」
氷雪「おらぁ!」
焔「はぁ!」
レイル「ぐっ、本当に手刀で・・・!」
氷雪「ちぃ、これは、キツイぜ・・・!」
焔「イグニッション、ガトリングラッシュ!」
氷雪「速い、けど、追えないほどじゃない!」
焔「はぁぁぁああああああ!」
氷雪「そらそらそらそらぁ!」
焔「くっ、長物で捌き切るか・・・・!」
氷雪「レイル!」
レイル「言われなくても、チェンジ・トリプルスタッフ!」
焔「三節棍か、まずい・・・!」
レイル「ふふん、達人が使う多節棍の恐ろしさを味あわせてあげる」
焔「へぇ、氷雪はそれ系の武器使えないんじゃなか・・・・!?」
氷雪「よっ、それはどうかな!」
焔「なっ、くぅ・・・・!」
レイル「持ち主がそれを使えるかどうかじゃないの、私が使えればなんの問題も無いのよ!」
氷雪「どうしたどうした!俺のほうが手数が多くなってんぞ!」
焔「ちぃ、エクス・・・!」
氷雪「この状況でそんな大技当てられると思うなよ、そら!」
焔「逸らされて・・・・!」
レイル「チェンジ・ウォーハンマー!」
氷雪「隙だらけだっぜ!」
焔「ぐぅうううう・・・・!」
レイル「今の感触・・・・」
氷雪「あぁ、内臓ぶっ潰す気で打ち込んだんだけどな」
焔「げほっげほっ・・・・、あれだけ、大きな隙に打ち込んでこれか?
そんなんじゃ、俺は殺せないぞ・・・・」
レイル「好都合よ、こっちだって負ける気がしないもの」
氷雪「時間は無限だ、楽しもうぜ、焔」
焔「あぁ、お望みどおり、やってやるよ」
氷雪「うぉぉぉぉおおおおおおおお!」
焔「はぁぁあああああああああ!」
レイル「次回予告」
レイル「終らない戦いを続ける焔と氷雪、今はただ、この時を楽しむだけ、
一方その頃火炎達は、残酷な真実を氷の姫と突き詰めるのであった」
レイル「次回、箱庭の世界で 第六十五話 見ないようにしていた物」
レイル「一つの事を盲信すれば、見えなくなるものだって・・・・」
とぅーびー・こんてにゅーど
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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w