箱庭の世界で 第六十三話 炎と氷
焔♂ | 18歳 | (ほむら) |
氷雪♂ | 18歳 | (ひゆき) |
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焔♂:
氷雪♂:
焔「お前、一人で俺に勝つ気か?」
氷雪「勝てなくていいんだよ、いやまぁ、勝てれば一番良いんだろうけど、
今のお前とガチでやりあう、その事に意味があるから」
焔「今の、俺と・・・・?」
氷雪「地上に出てきてから、北区を通り過ぎたよな、お前」
焔「すまない、地上に出てからの記憶は人から聞いた程度にしか知らないんだ」
氷雪「えっ・・・・、記憶取り戻したんじゃない、のか?」
焔「あいつも聞いた話でしか知らないらしいな」
氷雪「どういう事だ・・・・」
焔「さぁな、たまたま思い出せないだけだろ」
氷雪「そんな簡単な事あるかよ・・・・」
焔「それより、俺が北区を通り過ぎた事になんの関係があるんだよ」
氷雪「俺、あん時、住んでたんだよね、北区、親父もお袋も、幼馴染も死んでる」
焔「へぇ、それじゃ仇討ちのつもりか」
氷雪「そんな馬鹿な、仇討ちなんてする必要、俺にあるかよ」
焔「何?」
氷雪「確かにあの日は一気に沢山の物失くした、けどさ、あの日があったから俺は今邪学にいる、
邪学にいたからこそ、お前や火炎、フィオに会えた、心の底から守りたいと思う人に会えた、
だから、事の割りに気にして無いんだ俺、むしろ、ちょっと感謝してる」
焔「なら、なんで俺と本気でやりたいんだ?」
氷雪「ケジメみたいなもんだよ、深い意味はないんだ」
焔「じゃあ、お前は深い意味もなく死ぬかもしれない戦いをするってのかよ」
氷雪「そう言われればそうなるな、でも、俺さ、お前と敵として戦いたくないんだよ」
焔「さっきから、お前の言ってる事がよく分からないんだが」
氷雪「あれ、おかしいな、俺の中では纏まってるつもりなんだけど・・・・、
とにかくさ、お前とは、焔とはダチでいたいんだ、敵味方とかさ、因縁とか恨みとか、
そんなんどうでもいいんだ、むしろいらないんだ、だから、何も考えずにさ、本気で遊ぼうぜ?」
焔「・・・・・・お前、名前は?」
氷雪「へ?」
焔「名前、知らないと呼べないだろ、ダチでいたいって言ったの、お前だろ」
氷雪「焔・・・・・、あぁ、俺の名前は氷雪だ、よろしくな」
焔「俺は・・・・、知ってるか」
氷雪「当然だろ!それじゃ、そろそろ始めるか、焔!」
焔「あぁ、良いぜ、お望みどおり本気で答えてやるよ、氷雪」
氷雪「さて、俺たち人間もろいからな、ずる賢く行かせて貰うぜ、
ドームよ、崩れろ!」
焔「っ、これは術で防ぐには多すぎるか、よっ!」
氷雪「俺がそう簡単にさせると思ったかよ、はぁ!」
焔「読めてるんだ、よ!」
氷雪「危な!っと見せかけて、アイスクリエイト・ネット、
捕まえたぜ、焔!」
焔「ちぃ、あれの直撃よりマシか、ディスチャージ!」
氷雪「くっ、マジかよ、よっ!」
焔「くそ、少し焦ったぞ」
氷雪「ちぇ、行けると思ったんだけどな」
焔「あぁ、惜しかったな、チャンスを逃したぞ」
氷雪「チャンスは作るものさ、行くぞ、氷龍!」
焔「へぇ・・・・・、それがお前の、氷雪の大技か」
氷雪「そうだ、お前も、焔も大技で来いよ!」
焔「後悔するなよ、フラッシュオーバー!」
氷雪「後悔なんかするかよ、うぉぉぉぉおおおおおおおおお!」
焔「はぁぁぁぁあああああああああ!」
氷雪「うらぁ!」
焔「はぁ!」
氷雪「相殺と同時に飛び込むか・・・・!」
焔「全く同じ発想か、笑えないな・・・・!」
氷雪「そう言いながら、口元にやけてるぜ?」
焔「氷雪こそ、な」
氷雪「いよっ!」
焔「フッ、そらぁ!」
氷雪「くっ、まだまだ、おぅら!」
焔「よく切り返した、だが!」
氷雪「うぉ!?」
焔「こいつで・・・・!」
氷雪「っ、アイスウォール!」
焔「なぁ!?」
氷雪「ぃよっ!」
焔「ぐぅ!」
氷雪「ふぃー、あっぶねー、マジで死ぬかと思った」
焔「くっ、惜しかったか・・・」
氷雪「惜しくねぇよ、必殺か全然届かないか、どっちかしか無いんだよ」
焔「ふん、言うじゃないか、なら、必殺の欠片すら見えないお前はどうするんだ、氷雪?」
氷雪「俺はまだ、本気を見せてないからな」
焔「本気を出してないか、俺も舐められたものだな、
そのままで勝てると思ってるのか?」
氷雪「勝てたらいいなって思ってた、けどやっぱり無理だったわ、
これ、相手にも自分にも優しく無いから本当はやりたくないんだよ」
焔「遠慮なんかいらない、最初に本気になるって言ったのは氷雪だろ」
氷雪「そうだったな、そういう事なら、やらせてもらうぜ、氷龍!」
焔「それが?さっきと同じじゃないか」
氷雪「だと思うだろ、コンプレッション、アーマーモード!」
焔「術を鎧にしたのか」
氷雪「それも攻撃用の術をな、さぁ、これ長時間はきついからな、
速攻で行くぜ!」
焔「っ、速い!?」
氷雪「おぉらぁ!」
焔「くっ、エクス・・・!」
氷雪「ハッ、こっちだぜ」
焔「なっ!?」
氷雪「ドラゴンクロー!」
焔「ぐっ、な、ぁぁああああああああ!?」
氷雪「効くだろ、絶対零度の斬撃だ、斬られると同時に凍らされる、
もう一回同じ場所に叩き込めばぱりん、だ」
焔「はぁ・・・はぁ・・・、確かに、優しくないな、お互いに」
氷雪「へっ、いくら氷の術は効かないったって、周りの水分全部凍るし、
人の生きていける温度じゃないからな」
焔「だろうな、なら、暖めてやるよ、イラプション!」
氷雪「舐めるなって、言ってるだろ!」
焔「なっ、そのまま飛び込んで・・・・!?」
氷雪「効かないんだよ、この程度じゃなぁ!」
焔「っ、抜けてきた!?」
氷雪「テイルウィップ!」
焔「この程度なら受け止めて・・・!ぃ、あぁぁぁあああああ!?」
氷雪「早く放した方が良いぜ、手から全部氷付けに・・・ってもう放せないか、
指が凍っちまってな」
焔「ぐ、ぅ、イグニッション!くっ!」
氷雪「お、指だけとかしたか、いい判断」
焔「クソ、なんでだ、魔力の総量じゃスノウの方が断然上のはず、
なのに、なんであんな威力が術に込められてる・・・・」
氷雪「俺もびっくりしてるよ、まさか、大切な人を想って戦うと、こんなに強くなれるなんてな」
焔「そんな、たったそれだけの理由で、覆せるはずがない、はぁぁぁぁぁあああああ・・・・!
エクス・・・・プロォォォオオオオオオド!」
氷雪「ウイングシールド!」
焔「くっ、ひびも入らないなんて・・・」
氷雪「ドラゴンキック!」
焔「ぐっ、がはっ、げほっげほっ・・・・」
氷雪「どうした、もう終わりか?」
焔「く・・・ぅ、まだ、まだ俺だって全てを見せた訳じゃない、
暗き焔は終焉の調、世界を焦土へ誘う炎なり、
宿すは罪人を裁く地獄の業火、我が身へ降りろ、黒焔龍!」
氷雪「これはまた凄い炎だ、けど、まだ俺の龍を融かすには及ばないぜ?」
焔「まだ、終ってない、集え炎、我が身に、収まれ」
氷雪「放出したものを中にしまった、だけだろ?」
焔「だと思うだろ」
氷雪「いや全然、嫌な予感がぷんぷんしてる」
焔「いい勘だ、それじゃ行くぜ」
氷雪「ぃ、ノーモーションかよ、うらぁ!」
焔「はぁ!」
氷雪「凍らない、よな」
焔「当然だ、体内に炎を大量に溜め込んでるからな」
氷雪「折角優勢だったのに」
焔「ふん、いつまでも好きにさせるか、よ!」
氷雪「うわっ!」
焔「ドラゴプロード!」
氷雪「ぐっ!?っぶねー!この状態じゃなかったら死んでたぞ!」
焔「そうだな、これで消し飛ばなかったのは初めてだ、
けど、見えたぞ」
氷雪「見えたか、ならそれをさせなきゃいいんだろ、ウイング展開!
ギア上げてくぜ、いよっ、はぁあああああああ!」
焔「確かにいい速さと力だ、けど、相手が悪かった」
氷雪「なっ、マジかよ・・・・!?」
焔「力勝負で、俺に勝てると・・・・・思うなよ!」
氷雪「っ、翼が!くっ、テイルウィップ!」
焔「よっ、今度は、凍らないぞ!」
氷雪「げぇ!?やべぇ・・・・!」
焔「逃がさない、爆ぜろ!」
氷雪「くっ、追ってくんじゃ、ねぇ!」
焔「なら止まろうか」
氷雪「ぃ、止まるのもノーモーションかよ!」
焔「隙だらけだな、バーン・・・・ナックル!」
氷雪「うわぁああああああああ!」
焔「はぁ、はぁ・・・、お前の、負けだ」
氷雪「くっ、まだ、俺はダメージ喰らって・・・・」
焔「あぁ、だけど、鎧は、もう無いぞ」
氷雪「えっ・・・・、っ・・・・、この鎧、が・・・・・」
焔「それじゃ、楽しかったよ、じゃあな」
氷雪「まだ、もう一回分くらいの魔力は・・・・!」
焔「させるかよ!」
氷雪「ぃ、マジかよ・・・・!」
焔「はぁぁぁあああああああ!」
氷雪「次回予告」
焔「次回、箱庭の世界で 第六十四話 鉄の意志」
氷雪「ごめん、フィオ、俺、やばいかも・・・」
とぅーびー・こんてにゅーど
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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w