箱庭の世界で 第六十二話 進攻、邪教大聖堂

焔♂ 18歳 (ほむら)
氷雪♂ 18歳 (ひゆき)
イン♂ 21歳
火炎♀ 18歳 (かえん)
スノウ♀ 18歳
イト♀ 20歳

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焔♂:
氷雪♂:
イン♂:
火炎♀:
スノウ♀:
イト♀:





イン「おい、気付かせておびき出す為じゃなかったのか」

氷雪「いやぁー、そのはずだったんだけどなぁ・・・」

火炎「建物、ぼろぼろだよ?」

イト「思いっきり撃てとは言ったけど、ニ発目のはやりすぎ」

火炎「下で潰れてないよね・・・・?」

氷雪「あいつらがこの程度で死ぬくらいなら最初から苦労して無いっての」

イト「そうみたいだね、散開!」

イン「おぅよ!」

火炎「っ、きゃあ!?」

氷雪「ぃ、今のなんだぁ!?」

イン「一発必殺のバ火力は相変わらずみたいだなぁ」

氷雪「いぃ、さっきのまさか・・・・」

焔「また会えたな、天界人、借りは返すぞ」


スノウ「箱庭の世界で 第六十二話 進攻、邪教大聖堂」


イト「あれ?やっと出てきたんだ、中々来ないから怖気づいたかと思ったじゃん」

焔「怖気づく、俺たちが? ありえないな」

スノウ「こちらにも事情があるの、せっかちな人は男も女も嫌われるわよ」

イト「時間にルーズな人もね」

スノウ「あら、貴方達、アポは取ったのかしら、時間を約束した記憶なんてないのだけれど?」

イト「言うねぇ、いいじゃん、どっちの言い分が正しいか決めようか」

イン「バトルでよぉ!」

イン&イト「ソード・オン!」

火炎「ウィ、ウィップ・オン!」

氷雪「スケート・オン!なんだなんだ、あいつらすっげぇやる気満々じゃんか」

火炎「そ、そうだね、私たちも遅れないようにしなきゃ」

イン「スタートからフルスロットルで行くぜ、うらぁ!」

焔「また正面からか、学習をしない・・・」

イン「してねぇのはテメェだ、ホーリーブレイク!」

焔「スノウ!」

スノウ「えぇ、ふっ!」

火炎「っ、凄い威力・・・!」

スノウ「受けなくて正解ね、あの光、魔族には堪えるわね」

イト「下に気を取られてて上がお留守だよ、お二人さん!」

スノウ「っ!?」

焔「けど、お前もその体勢からじゃ回避運動は取れないだろ、イラプション!」

イト「一人で突っ込んできてると思ったら大間違いだよ、氷雪!」

氷雪「おうよ!アイスクリエイト・マウンテン!」

焔「炎に氷で対抗、舐めるな、その程度、蒸発させておしまいだ」

氷雪「舐めてるのは、お前だよ、焔!はぁぁぁぁあああああああああああああ!」

焔「なっ、まだ大きくなるかよ!?」

氷雪「くらい、やがれぇええええええ!」

焔「くっ、はぁぁぁぁあああああああ!」

スノウ「きゃぁ!冷たい・・・」

焔「ぐっ・・・、クソ、これが狙いかよ・・・」

スノウ「っ、焔、大丈夫!?」

火炎「心配してる余裕なんてあるの?ホールド!」

スノウ「ぃ、ぁぁあああああああああああああああ!」

火炎「アンド、ドラッグ!」

スノウ「っ、ぐぅ!」

焔「スノウ!」

イト「おっと、君の相手は、こっちだよ!」

焔「がっ!?」

氷雪「分断成功!予想以上に上手く行ったな」

イト「水がかなり効いたみたい、ね、焔?」

焔「ちっ、やってくれる・・・」

氷雪「攻撃性をもって無い水でも苦手だもんな、お前、
   三年、ずっとダチやってたんだ、対策だって簡単に練れるんだよ」

焔「そうか、お前ら、こいつのツレか、やっと納得行った、
  道理で俺の名前も戦い方も知ってるはずだ、厄介な・・・」

イト「隠してたわけじゃなくてあんたが忘れてた、いや知らなかった、っていうべきなのかな、
   知る術はあったはず、情報戦に負けた時点で不利は決していたんだよ」

焔「けど、あいつもお前に驚いてるぜ、こんなキャラだったかって首傾げてる」

氷雪「だよなぁ、思うよなぁ」

イト「待って、意思の疎通、取れたの?」

焔「あぁ、あいつは全部知ってるよ、知らないのは俺だけ、不公平だよな」

イト「ちっ、厄介なことになったかも・・・」

氷雪「イト?」

イト「なんでもない、さっ、今のあいつだったら時間稼ぎなんて言わなくても、
   押さえ込んで後はまったりだよ!」

氷雪「あぁ!」

焔「体に負担かかるからあまりやりたくないんだが、仕方ないか・・・」

イト「何か手が、その前に!」

焔「無駄だ、お前の攻撃より、俺の点火の方が早い、ウェイク・デビル、イグニッション!」

氷雪「っ、気温が上がった?」

イト「えっ、さっき被った水が全部蒸発した!?」

焔「これで、問題ない、はぁ!」

イト「っと、けどいつもの切れがないよ!そぅれ!」

焔「ぐっ、調子に乗って、エクス・・・!」

氷雪「させねぇよ!おらぁ!」

焔「ちっ、まずいな、今のコンディションで二対一はきついな」

氷雪「なさけねぇな、それでも、赤い悪魔かよ!」

焔「口を開くと皆それだ、魔族の何が悪い、人間の何が偉い!」

氷雪「そういう意味で言ったんじゃねぇって!」

焔「うるさい、エクスプロード!」

イト「怒ると周りが見えなくなるのは一緒だね、ぃよ!」

焔「ぐぅ!」

氷雪「あっぶな、ごめんイト、ありがとう」

イト「もう一回水を当てれれば・・・」

焔「もう、あたらねぇよ」

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イン「さて、俺らが本当に大変なのはこれからだぞ・・・・」

火炎「うん、でも、成功させなきゃ」

イン「おぅよ」

スノウ「く、ぅ・・・、よくも・・・、いいわ、そっちがその気ならやってあげる、
    悪魔覚醒《アオフヴェッヘン・トイフェル》」

火炎「っ、あれが、魔族の力・・・」

イン「気で負けるな、体術は火炎の方が上だ、乱されなければ致命傷はない」

火炎「うん、分かってる、少しびっくりしただけだよ」

スノウ「あら、あの時は覚醒前の私で怯えていたのに、成長したのね」

火炎「うん、感謝してるよ、スノウさん」

スノウ「どういう事?」

火炎「貴女がいなかったら、私ずっと足手纏いだった、
   けど、貴女のおかげで、私は強くなるきっかけを得たんだもん」

スノウ「感謝される筋合いなんて無いわ、私は私のやりたい様に動いただけよ、
    だから、貴女は私を恨んでいればいいのよ、じゃないと、じゃないと・・・・」

イン「なるほどな・・・、おいスノウ!」

スノウ「っ、何?」

イン「とりあえずやる事やっとけよ、何考えてるかは置いといてよ、
   全力で俺らを潰しに来いよ、じゃないとお互い楽しく無いだろ!」

スノウ「・・・ふふっ、彼の言った通り」

イン「あ?」

スノウ「なんでもないわ、ただ、貴方達、馬鹿なんだなって思っただけ」

イン「あんだって!?」

火炎「達って、私も含まれてる!?」

スノウ「あら、褒め言葉よ」

イン「バカが褒め言葉な訳あるか!火炎、手加減はいらねぇ、
   ふんじばって連れてくぞ!」

火炎「えぇ!?い、いいの!?」

イン「その場の空気だ、行くぜ!」

スノウ「近寄らせないわ、氷槍雨《アイスランツェ・レーゲン》!」

イン「火炎、道を!」

火炎「分かった!ウィップ・スペルモードオン、ストレイトライン・バーン!」

スノウ「っ、最小限の攻撃で道が・・・!?」

イン「へっ、俺にゃ出来ない開け方だ、感謝するぜ!そぅら!」

スノウ「くっ、氷盾《アイスシルト》!」

イン「よく防いだ、だが視野が狭い!」

火炎「行くよ、鞭奏フォルテ!」

スノウ「盾が持たなっ、きゃああああああ!」

イン「チャンス、こいつで・・・!」

焔「ファイアライン!」

イン「うぉう!?」

火炎「焔の攻撃、氷雪達は!?」

氷雪「ヘィルストーム!」

焔「っ、ぐぁああああああ!」

火炎・スノウ「焔!」

イト「もう!この子達は、なんで自分の戦いに集中しないかなぁ!」

氷雪「おかげでもう一回水当てれたけどな!」

イン「ちぃ、焦っただろうが、やられたと思っただろ!」

イト「やられて無いよ!焔がよそ見して横槍入れただけ!」

スノウ「焔、私は大丈夫だから、貴方は自分の相手を見ていて!」

焔「くっぅ、分かった・・・・」

氷雪「・・・・・・よし、イト」

イト「何?」

氷雪「スノウさらって会長たちの所まで飛べるか?」

イト「・・・・・氷雪、一人で止められると思ってるの?」

氷雪「考えがある、任せてくれよ、それに、こっちに帰ってくるとき、
   火炎とスノウ、二人連れてこないと、だろ?」

イト「僕とインでって事か・・・・」

氷雪「その方が少しでも早く事が進むだろ」

イト「意地とか見栄だけじゃなくて先も見えてる、やるじゃん、見直したよ」

氷雪「ありがと、それじゃ、頼むぜ」

イト「了解、任せて、この身に溜まりし疲労よ、吐息と共に吹き飛び給え、
   そして我に全力を超えた全速を!」

焔「あの術・・・・!」

イト「気付いちゃった?さて、何を始めるでしょう」

焔「何を・・・・?」

イト「ふふん、タイムオーバー」

スノウ「っ、きゃあ!?」

焔「なっ、スノウ!」

イン「え、ちょ、イト!?」

火炎「へ、なんで!?」

イト「イーン!火炎ちゃん連れてきてー!」

火炎「え、えぇ!?何その急な作戦変更!」

イン「知るか!とりあえず行くぞ!」

火炎「う、うん!」

焔「くっ、待て!」

氷雪「行かせるかよ!アイスクリエイト・ドーム!」

焔「ちっ、邪魔を・・・、エクス・・・・!」

氷雪「おっと、本当にいいのか?また水被ることになるぜ」

焔「くっ、なら、魔術無しで・・・、はぁ!」

氷雪「・・・・・な?分厚いだろ、これでゆっくりやれる」

焔「・・・・・・調子に乗りやがって」


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スノウ「放して!私を焔の所に戻して!」

イト「分かった分かった!そんなに放して欲しければ・・・、それ!」

スノウ「えっ、きゃぁぁあああああああ!」

イト「おぉー!凄いスピードで飛んでったー!」

イン「おまっ、そのスピードで投げんなよ!」

イト「だってうるさかったんだもん」

火炎「そうじゃなくて!あれじゃどこ飛んでくかわかんないよ!」

イト「仕方ないなぁ、いよっ!」

スノウ「っ、はぁ・・・・はぁ・・・・、貴女、何考えてるの?」

イト「何も考えなくても良いように色々考えてるの」

火炎「それ堂々巡りだよね」

イト「まぁね、気にしないの」

スノウ「貴女、敵に回すと厄介だったのね、猫被りもいい所よ」

イト「それはお互い様でしょ、あの時のお上品な雰囲気はどこにいったやら」

火炎「イトちゃん!挑発しないの!」

イト「むぅ、分かったよー」

スノウ「・・・・ねぇ、私をどうするつもり?」

イン「話してもらいたい奴がいるのさ、悪いようにはしねぇよ」

火炎「信用してもらえないかもしれないけど、ね」

スノウ「火炎、貴女からそんな言葉が聞けるなんて、思ってもみなかったわ、
    私の事、憎くないの?」

火炎「憎いよ、けど、まずは世界を救わなきゃ、焔と一緒に住むための世界だもん」

スノウ「・・・・・・・」

イン「そういう訳だ、お前がどう思ってるかは知らない、
   けど、とりあえず話聞くだけ聞いてみろ、損はしねぇ」

スノウ「分かったわ、どの道、抵抗しても無駄だもの、
    大人しくする」

イン「良かった、そんじゃ行くぜ、時間が惜しい」

イト「そうだね、氷雪が心配だしね」

火炎「うん、急ごう!」


スノウ「次回予告」


氷雪「復讐、なんて俺のガラじゃないからさ、別にどうこうしようって訳じゃないよ」

焔「復讐・・・・、どういう事だ」

氷雪「まぁ誰にも話してないからな、聞いて面白い話でも無いし、
   これからも話すつもり無いし」

焔「なら、なんで今ここで話す?」

氷雪「いや、弔い合戦って訳じゃないけど、いい機会だからガチになろうと思っただけだよ」

火炎「次回、箱庭の世界で 第六十三話 炎と氷」

焔「いいぜ、俺も本気で答えてやるよ」


とぅーびー・こんてにゅーど



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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w