箱庭の世界で 第四十九話 デモニック・バトルロンド

焔♂ 18歳 (ほむら) ※赤い悪魔状態
イン♂ 21歳
イト♀ 20歳

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焔♂:
イン♂:
イト♀:



イト「この気配、来たね」

イン「思ったより早かったな」

イト「うん、そうだね、・・・・・行こう」

イン「あぁ、俺たちで止めるぞ」

イト「うん、僕たちで目を覚ましてやるんだ」


焔「箱庭の世界で 第四十九話 デモニック・バトルロンド」


イン「よう焔、昨日はサボりか?」

焔「またか、また俺の名前を知ってる奴か」

イト「あらま、本当に覚えてないのね、中身も違うみたいだし」

焔「覚えてない、中身?どういう事だ」

イト「君に言っても仕方ない事だよ、多分だけど」

焔「・・・・・そうか、ウェイク・デビル」

イン「っ、すげ、あれが噂に聞きし赤い悪魔か」

イト「本気で行こう、殺す気で」

イン「言われなくても、んっ」

イト「よっ、ふぅ・・・」

焔「白い翼が生えて・・・、お前ら、天界人か」

イト「皆がそういうよね、金髪で分かんないのかなぁ」

イン「地上にいると思わないんだろ、まぁ良いじゃねぇか」

焔「・・・・・なんかイラつく、借りを返してないような・・・」

イン「なぁイト」

イト「うん、多分、自分の記憶として持ってないからデジャブみたいな感覚なんじゃないかな」

イン「はぁ・・・・、こんの負けず嫌いめ・・・・」

焔「とりあえず、ぶっ飛ばす、行くぞ」

イン「来るぜ、ソード・・・」

焔「エクス・・・」

イン「っ、はえぇ!?」

イト「はぁ!」

焔「プロ、ぐぅ!」

イン「ナイス、こいつもおまけだ、とっとけ!」

焔「がっ!」

イト「ぃよっ!ソード・オン!」

イン「ソード・オン、あっぶねぇ、いきなり死ぬかと思ったぜ」

イト「止まったら負けだ、飛び続けるよ!」

イン「了解!」

焔「くっ、中々やるな」

イン「甘く見てっと、痛い目見るぜぇ!そぅら!」

焔「っと、甘く見てると、なんだって?」

イン「いぃ、片手で止めるかよ!?」

焔「さっきの、仕返しだ!」

イン「ぐぅ!?」

イト「イン!くっ、その手を放せぇ!」

焔「女の方が早いな、けど、ふっ」

イト「なっ、後ろ!?」

焔「けど、俺の方が、早い!」

イト「きゃあ!」

焔「お前ら、こんなに弱かったっけ、本気で来いよ」

イン「げほっげほっ、ちぃ、マジかよこれ・・・・」

イト「づぅ・・・、ここまでだなんて・・・」

焔「・・・・・来ないなら、こっちから行くぞ」

イン「くっ、少しは、休ませろよ、な!」

焔「よっ、だから、本気で来いって言ってるだろ、太刀筋が見え見えだぞ」

イト「ワンパターンだよね、同じ受け方なんてさ!」

焔「じゃあ、反撃にバリエーション持たせてやるよ」

イン「っ、お、おぉぉおおおおお!?」

イト「いぃ、片手で振り回して・・・・」

焔「二人まとめて、ぶっ飛べ」

イト「ぐぅ!」

イン「がぁ!」

イト「っくぅ、何アレ、規格外にも程があるでしょ!」

イン「違いない、こうなりゃあれ試すぞ」

イト「・・・・そうだね、身内相手に使いたくなかったなぁ」

焔「なんかやる気か、止める」

イト「先行くよ、この身に溜まりし疲労よ、吐息と共に吹き飛び給え、
   そして我に全力を超えた全速を!」

焔「っ、消えた?」

イト「こっちだよ!」

焔「なっ」

イト「それ!」

焔「ぐぅ!」

イン「チャンス、この身を蝕(むしば)みし疲労よ、逆しまなりて力と化せ・・・」

イト「さって、反撃の狼煙(のろし)は上がったよ、ここからは僕たちのターンだ!」

焔「ちぃ、肉体強化の術程度で、簡単に形勢が変わる訳・・・がっ!?」

イト「程度だったらいいんだけどね、程度じゃ収まらないのが僕たちだよ!」

イン「おぅら、受け止められるもんなら、受け止めてみな!」

焔「っ、調子に乗って・・・・、お前程度の力で振りぬけると、っ、止まらない!?ぐぁあああああ!」

イン「んー、まだまだ力のノリが甘いな」

焔「ぐっ、う・・・、こっちは、力が増したのか・・・」

イン「そういう事、イトは疲れをゼロにし、温まった体を全快で動かせるようにする術」

イト「転じてインは疲れれば疲れるほど力が増す術、長期戦になったら負けるのはそっちだよ」

焔「本当にそうなると思うか?」

イン「・・・・・イト」

イト「了解、ふっ、はぁぁぁぁああああああ!」

焔「ぐぅ!っ、捕まえた、肉を切らせて骨を断つだ」

イン「イト、ちゃんと避けろよ!」

イト「いぃ、マジで!?ぃよ!」

イン「うぉらぁあああああ!」

焔「当たるか、よっ!」

イト「ふぇ!?ここから!?」

焔「もう一回、ぶつけてやる、そら!」

イン「ちっ、よっ、そう何度も同じ手喰らうかよ!」

イト「ナイスキャッチ!」

焔「エクス・・・・」

イン「お・・・・」

焔「プロード」

イン「おぉぉぉぉおおおおおお!?」

イト「きゃああああああああ!」

焔「これで・・・・・、へぇ、まだ立てるんだ」

イン「げほっげほっ、あー、死ぬかと思った」

イト「きっついね、爆心地外したとはいえ威力ハンパないやあれ」

焔「お前ら相手に手を抜くのは失礼だった、俺も大技で決めてやる、
  邪悪なる炎を持って、偉大なる恒星を再現せよ、ダーク・サン」

イン「・・・・・・・マジデ?」

イト「モード・サンの強化番みたいな?」

焔「へぇ、あれを知ってるか、名前といい、俺の事をどこまで知ってるやら、
  けど、あれとはレベルが違う」

イト「そうだね、明らかに出力が違うよね」

焔「ふん、詠唱で分からなかったか、行くぞ、プロミネンス・アロー」

イン「魔力尽きるまで逃げ回るぞ」

イト「それが賢明そうだね、よっ!」

焔「ウェイブ、よっ、ライド、行くぞ」

イン&イト「動いた!?」

焔「そう、この術は俺が太陽を体現する訳じゃないからな」

イト「くっ、何このチート!」

イン「マジで化物かよ!」

焔「驚くのはまだ早いぞ、キャノン!」

イト「いぃ!?体から撃てんの!?」

イン「くっ、どうせそっからデバイドでコネクトだろ!」

焔「本当に良く知ってる、あいつの頼みさえなければここで殺しときたい相手だっていうのに」

イン「あいつ、あいつって、どいつの事だよ!」

焔「お前らに答える義理は、ない!」

イト「よっ、それじゃ無理やりにでも聞きださないとね、それ!」

焔「ぐっ、逃げ回るんじゃ、なかったのかよ」

イト「動くって分かった以上、ただ逃げてるだけって訳にもいかないからね」

イン「そういう事だ、広域技撃たれる前にのめすぜ!」

焔「広域技、これの事か?コロナ」

イン「っ、それの事だ!」

イト「あの時みたいに突貫!」

イン「無茶言うなこのヤロー!」

焔「さぁ、どう凌いでくれる、天使!」

イト「イン、逃げ切れる!?」

イン「分からん!」

イト「仕方ない、掴まって!」

イン「おぅ!って、何このデジャブ」

イト「シュート・イン!」

イン「やっぱりそれか!」

イト「外側に向かってだから文句言わないの!」

焔「ちっ、やっぱり女のスピードが厄介だな」

イト「はぁ・・・はぁ・・・きっつ・・・」

イン「誰か、助けに来ないかなぁ・・・」

イト「何そのデジャブ、嫌な予感しかしないよ」

イン「あぁ、俺もだ、ってか、なんでこれだけ派手にやってて動きが無い、
   かなり時間かかってるから、誰か出てきてもおかしくないんだけど・・・」

焔「校舎を良く見てみろ、理由がすぐ分かるぞ」

イト「え、校舎・・・?って、何アレ!?」

イン「凍ってる、な、氷雪の仕業か?フィオを出さない為に、とかで」

焔「お前たちは知らなくていい」

イン「・・・・・その口ぶりだと、何かあるな」

イト「まさか、スノウが学校の方に!?」

焔「鋭いな、お前、やっぱり殺しときたいな」

イト「褒め言葉として受け取っとくね、イン、火炎ちゃんが危ないよ」

イン「まさか、こっちが陽動、んなバカな」

焔「好きに推測すれば良いさ、どっちにしても、お前らじゃ俺は止められない」

イト「悔しいけど、ヤバイもんねぇ、どうしよっか」

イン「火炎の方は氷雪達がなんとかしてくれる、って考えとくしかないよな」

焔「そうか、中にもいるのか、それじゃさっさと終わらせてそっちに・・・・、
  ぐっ!あ、頭、が・・・・」

イン「ん、お、おい、大丈夫か?」

イト「敵だったらこの隙に!って行きたい所なんだけど・・・・」

焔「づ・・・・・、その声・・・・、イトと、イン、か・・・?」

イン「っ、イト」

イト「うん、あれ私たちの知ってる焔だ!」

焔「ここにいたのが、お前達で良かった・・・、時間がないから、用件だけ、伝えてくぞ・・・」

イト「分かった、何?」

焔「火炎も、スノウも死なせちゃ・・・・ダメだ・・・・」

イン「スノウも、どういう事だ?」

焔「今、俺の中に、二つ人格がいる・・・・、それも、かなりバランスが、微妙なんだ・・・、
  どっちが死んでも、俺が戻れなく、なる・・・・」

イト「今出てきてる方の焔がだね」

焔「あぁ・・・、本来の人格は、あっちだから、元の形に戻るだけっちゃ戻るだけ、
  なんだけどな・・・、はは・・・」

イン「最後まで言わなくても分かる、だから自嘲すんのは止めろ」

イト「勝手な理由なのは分かるんだけどね、けど、もう一人の焔が暴走したら止められないから」

焔「そういう、事・・・・、頼むぜ・・・?」

イン「念話、誰かに届けばいいけど・・・・」

イト「敵だと思って殺したらアウトとか、地雷が多すぎて困っちゃうね」

焔「く・・・ぅ、そろそろ・・・・、限界か・・・・悪い、後、任せるぜ・・・・」

イン「氷雪から返事があった、あいつが今やりあってるらしい」

イト「了解、赤い悪魔の方が戻ってくるよ」

イン「オッケェ、さて、これ、どう乗り切ろうかねぇ・・・・」

焔「・・・・・ぁ、んだ・・・・今の・・・・」

イト「へぇ、向こうはこっちを認識してるのに、こっちは認識できてないのか」

イン「またややこしいのな・・・」

焔「っ、魔力が・・・、ちぃ、もう太陽が維持できないか・・・」

イン「お、ナイス時間稼ぎ」

イト「なんとか、なりそうだね」

焔「本当はスノウが出てくるのを確認してから退きたかったけど、仕方ないか」

イン「逃げる気か」

焔「なんか癪だから、今度借りは返しに来る、必ずな」

イン「待て!・・・・って言いたい所だけど、深追いする理由は無いな」

イト「そうだね、冷静でよかった」

イン「はぁ・・・・・、マジおっかなかった、本気で死ぬかと思った」

イト「追い掛けて本拠地も調べたい所だけど、あのスピードじゃ撒かれて終いかな」

イン「だな、それじゃ、後は学校の内側だな」

イト「そうだね、行こうか」

イン「あぁ、急ごう」


焔「次回予告」


イト「同じ男を好きになった女を殺す為に、学校に乗り込んだスノウ」

イン「彼女が遭遇したのは、全てを決意した、氷雪だった」

焔「次回、箱庭の世界で 第五十話 氷の衝撃」

イン「凍て付く氷の激情がぶつかる時、何が起こるのだろうか・・・・・」




とぅーびー・こんてにゅーど


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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w