箱庭の世界で 第一話 基点
焔♂ | 18歳 | (ほむら) | ネタバレ→反転 冒頭シーンは後の赤い悪魔 |
火炎♀ | 18歳 | (かえん) | |
空♀ | 15歳 | (そら) | 正体明かすまで少年を演じています |
少女♀ | 15歳 | ネタバレ→反転 後のスノウ |
簡単なキャラ設定はこちら
世界設定や技説明等はこちら
焔♂:
火炎&少女♀:
空♀:
焔M「一寸先も見えないような漆黒の闇、その中で、
俺は恐ろしいまでに、禍々しい門の前で立っていた」
焔「・・・ふぅ、そろそろ行くか・・・」
少女「待って!」
焔M「くっ、今だけはこいつに会いたくなかったのに・・・、
決意が鈍ってしまいそうで、揺らいでしまいそうで・・・」
少女「本当に、行っちゃうの・・・?」
焔「もう、決めたことだから」
少女「なら、なら私も・・・!」
焔「ダメだ、お前を、・・・をこれ以上危ない目には合わせられない、
俺だけで、充分だ」
少女「なら・・・、生まれ変わったあなたでもいい・・・、また、会おう?
その時まで、私、絶対忘れないから、待ってるから、あなたも、忘れないで?」
焔「・・・あぁ、忘れないさ」
少女「うん・・・うん・・・、待ってるから・・・、いってらっしゃい」
焔「あぁ、行ってくる」
焔「箱庭の世界で 第一話 基点」
火炎「焔・・・、焔、起きて、焔!」
焔「ん・・・、火炎・・・、おはよ・・・」
火炎「うん、おはよっ、ご飯、もう出来てるよっ」
焔「お、分かった、すぐ行くから、先行って待っててくれよ」
火炎「はぁい、それじゃ待ってるね、二度寝は禁止だよー?」
焔「分かってるって、寝ない寝ない」
火炎「うん、じゃあ食卓でね!」
焔「おうよー・・・、はぁ、またこの夢か・・・」
焔M「三年前、記憶を失った俺が、何度も見る夢、
やけに鮮明で、無いはずの記憶に焼き付いている夢・・・、
でも、最近は見る事も少なくなった、夢・・・」
焔「誰なんだろうな、あの子・・・、
記憶なくす前の知り合いだって事は、間違いないんだろうけど・・・」
火炎「焔ー!ご飯冷めちゃうよー!」
焔「おーう!・・・うん、きっといつか思い出せるさ、いつかな・・・」
------------------------------------------------------------------------------------
焔「ごめん、お待たせ」
火炎「ううん、大丈夫だよ」
焔「今日は和食か、カレー以外は」
火炎「あ、あははー・・・、作り終わってから気付いたんだよね・・・、昨日の残りに・・・」
焔「まぁ栄養バランスは言う事無いし、カレー大好きだし、むしろいい感じだって」
火炎「う、うん、そうだよね!それじゃ、食べよ」
焔「おう、それじゃ、いただきます!」
火炎「いただきまーす」
焔「さて、どう食べようかなぁ、和食だってのにいきなり白米にカレーかけるのもあれだしなぁ」
火炎「それじゃあおかわりしちゃえば?なんちゃって」
焔「お、それはナイスアイデア、んじゃ一杯目は普通におかずとで、二杯目は納豆ご飯だな」
火炎「あれ、カレーは?」
焔「三杯目」
火炎「朝からよく入るね・・・」
焔「火炎の作ったご飯だからな」
火炎「っ、ふふっ、ありがとう」
------------------------------------------------------------------------------------
焔「ご馳走様!」
火炎「お粗末さまでした」
焔「いやいや、朝からディナーって感じで大満足だ」
火炎「そしたら晩御飯もっと頑張らなきゃね、
っと、そろそろ準備しなきゃ、電車に遅れちゃう」
焔「もうそんな時間か」
火炎「うん、それじゃ仕度してくるね」
焔「あいよ」
焔M「この後、火炎はコンビニのバイトへ、俺は、通っている学院、
私立 邪道 踏破学院、通称「邪学」の校長先生に頼まれている街の治安維持活動に。
とは言え、俺の方はボランティアみたいな物だから、生活費は火炎に稼いでもらってるのが現状・・・、
そういう訳で、家事は主に俺の仕事だったりする訳だ」
火炎「焔、準備出来たから行ってくるね」
焔「ん、了解、気を付けてな」
火炎「うん、ありがと、焔も気を付けてね」
焔「ありがと、それじゃ、行ってらっしゃい」
火炎「行って来ます、ちゅっ」
焔「うん、今日もいい朝だ、俺も頑張ってくるとしますかね!」
------------------------------------------------------------------------------------
焔M「街の治安維持、と言ってもそう忙しい物じゃない、理由はいくつかあるんだけど、
まぁ一つは俺、もう一つは邪学、あそこは邪道を歩む者を踏破する、
つまり悪い奴らを倒せる人を育成する学園な訳だな。
そして、最大の理由は、影で噂になっている、封印師の存在だ。
正体は不明、強大な悪事を働こうとする者を結界に封じてしまうという、
そんな巨大な抑止力達のお陰で、とんでもない事をやらかそうなんて輩は殆ど見ない訳、
っと言う事で・・・」
焔「今日も平和だねぇ・・・」
空「ちょっと、そこのお兄さん?」
火炎N「その時、フードを目深に被り杖を持った子供に、焔は話しかけられた」
焔「ん、なんだ?」
空「あんたが・・・焔?」
焔「あぁ、そうだけど・・・、お前は?」
空「さぁてね、秘密だよ、そんな事よりさ、俺と遊ばない?」
焔「残念だったな坊主、俺はそんな暇人じゃ無いんだ、他を当たってくれよ」
空「そっかぁ、本当に残念だ、・・・・・あぁ、そういえば、あんたの彼女可愛いよねぇ、
火炎ちゃん、だっけ?」
焔「っ、テメェ・・・、火炎に何しやがった・・・・」
空「もう一回だけ聞いてあげるよ、俺と遊ばない?」
焔「上等だ、速攻でぶっ潰してやるよ・・・」
空「待ちなよ、ここじゃ人に迷惑かかるでしょ、場所を変えよっか」
------------------------------------------------------------------------------------
空「さて、ここなら人も来ないし、思う存分遊べるよ」
焔「遊ぶ気なんてさらさらねぇ、一発でぶっ飛ばしてやる!」
空「ん、速い」
焔「エクスプロード!」
空「効かないよ、はぁ!」
焔「っ、ちぃ!」
空「残念、首刎ねてやろうと思ったんだけどなぁ」
焔「くっ、上等、やってやろうじゃねぇか、ソード・オン!」
空「へぇ、ようやく本気、って奴?」
焔「ただで済むと思うなよ、行くぜぇ!」
空「っ、これはちょっと、ヤバイかな・・・!」
焔「おせぇ、もらったぁ!」
空「うわぁ!・・・・なんてね」
焔「なっ、それは・・・!」
空「簡易結界、そして、抜刀・疾風!」(はやて)
焔「マズ・・・!づぅ!」
空「あっと、浅いなぁ、今のタイミングなら今度こそいけると思ったんだけど」
焔「くっ、こいつ、本気で殺る気かよ・・・、ならこっちだって・・・」
空「ん、まだ奥の手でも・・・」
焔「はぁぁぁああああああああ!」
空「あっははは!これは凄いや、それじゃ、俺も本気で行こうかな」
焔「覚悟しやがれ、ぃよ!」
空「っ、爆発で加速した!?」
焔「エクス、プロード!」
空「くっ、簡易結界・発!」
焔「まだまだ!」
空「えっ!?」
焔「もう一発だ、エクス、プロォオオオド!」
空「結界にどんだけ打ち込もうと無駄・・・」
焔「なら、よっ!」
空「消えた!?」
焔「うぉぉおおおおおお!」
空「っ、横!?」
焔「おぉらぁ!」
空「きゃぁ!」
焔「重ねて、こいつで、とど・・・!」
空「いやぁ!待って待って!顔はもうやめてぇ!」
焔「・・・・・・は?」
空「もぅ、思いっきり顔殴ったなぁ!お嫁さんに行けなくなったらどうするのよぉ!」
焔「ちょ、ちょっと待て、お嫁さん?」
空「そうだよ!」
火炎N「少年、もとい少女は勢い良くフードを取り去った」
焔「え・・・・・・、マジ?」
空「マジも大マジ、実は女の子だったのです」
焔「嘘だろ・・・、じゃなくて、テメェ、火炎を返しやがれ!」
空「もう落ち着いてよ、コンビニでバイトしてるって」
焔「・・・・・・は?」
空「だって、可愛いよねって言っただけでしょ」
焔「・・・・・・・嘘、だろ?」
空「何、こっちが嘘でいいの?」
焔「あ、いや、こっちがホントで大丈夫です、ってかマジで?」
空「マジで」
焔「・・・・・・ありえねぇ」
空「大丈夫、いいニュースも持ってきてるから」
焔「嘘くせー・・・」
空「ホントホント、何はともあれお疲れ様、あ、自己紹介がまだだったね、
私、封印師やってる空っていうの、よろしくね」
焔「・・・・・・・はぁ!?」
空「信用してないなー?戦闘中使ってた技思い返してみー?」
焔「・・・・・あぁ、うん、ありえるか、こんなナリであの術だもんな・・・」
空「よし、じゃあ信用してくれたと仮定して、話進めるよー、
今回の戦闘は、私の助手として君がやっていけるかどうかのテストだったのですよー!」
焔「はぁ・・・?」
空「そして、焔、君はめでたく合格なのです!おめでとー!」
焔「へ、へ!?待って、話が見えないんだけど?」
空「だからー、生活費も学費もままならない貧乏学生にお仕事上げるって言ってるの、ちなみに拒否権はありませーん」
焔「え、ちょ、それはなんの権限で!?」
空「私は天界とも、っていうか神様とパイプがあります、逆らったら封印しちゃうぞー」
焔「・・・・・・脅しじゃねぇか」
空「まぁまぁ、そう難しい仕事じゃないよ、基本的に君は戦闘要員になるだろうし、
危ない仕事もあるだろうから、お給金は弾むよー、彼女さんがバイトしなくても大丈夫な位は稼がせてあげよう」
焔「ま、マジか!?」
空「嘘は吐きません」
焔「さっき性別嘘吐いてた」
空「それはー・・・・置いといて」
焔「置いとくな」
空「今度は本当!ファイナルアンサー!」
焔「使い方間違ってないか!?」
空「うっさい!で、仕事引き受けるで、いいよね?」
焔「・・・・・拒否権はないんだろ?」
空「うん、素直でよろしい、そしたらこれ、連絡先と住所ね、
それじゃ、私も暇じゃ無いからそろそろおいとまするね!」
焔「・・・・なんか、どっと疲れた・・・、帰るか・・・」
空「次回予告」
火炎「一方その頃、私は・・・、
という訳で、次は、今回と平行して進んでいた私のお話」
焔「次回、箱庭の世界で 第二話 火炎の長かった一日、
え、空のは嘘だったんだよな?」
火炎「うん、空ちゃんからは何もされてないよ」
焔「一体何が・・・」
火炎「それは次回のお楽しみ!」
とぅーびー・こんてにゅーど
もどる
シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w