新しい生活へ
進藤司♂ | (しんどうつかさ) | 26歳 | 小説家を目指しながら家電量販店に勤める男性、自他共に認める飽き性で連絡無精。 あまり表には出そうとしないが、恋人のゆかりをとても大切に思っている。 |
新美雅人♂ | (にいみまさと) | 26歳 | 司の幼馴染、同じく幼馴染の遥と結婚をし、新生活の準備をしている最中。 面倒見はいいがちょっと不器用、流行り事には疎い。 |
新美遥♀ | (にいみはるか) | 26歳 | 司の幼馴染、雅人とは中学の頃から恋仲で、つい最近婚約をした。 明るく気の使える性格、雅人と付き合い始めたのは中学の頃、告白は遥から。 |
岸本ゆかり♀ | (きしもとゆかり) | 26歳 | 名前だけの登場。3人とは高校からの付き合い。 司と同じく小説家を目指している。 |
司♂:
雅人♂:
遥♀:
司「いらっしゃいませー、ってあれ?」
雅人「よう司、久しぶり」
司「おう雅人久しぶりって、4年ぶりでそれは軽すぎないか?」
雅人「いやお前、職場でこれ以上のされても困るのそっちだろ」
司「まぁそれもそうなんだけどさ、って事はそっちのお連れさんは・・・」
遥「やっほ」
司「新しい彼女さん?」
遥「ちょっと司、それは酷くない!?」
司「まさかその声、遥か!」
遥「そうよ、そのまさかよ、久しぶりだっていうのにご挨拶ね」
司「いやぁ・・・、女って4年会わないと変わるもんだなぁ・・・」
遥「年月なんかかけなくたって、化粧を変えたら変わるもんよ」
雅人「流石に26にもなると、学生と同じ頃の化粧じゃいられないって?」
遥「失礼な、TPOを弁えてると言いなさい」
司「社会人と学生じゃメイク違うって言うもんな」
遥「そういう事です」
雅人「おぉ、学生時代は、化粧はナチュラルメイクが一番だ!
って言ってたのに変わるもんだねぇ」
司「あれがナチュラルに見えるようにするメイクだって知った時の衝撃だよ、
知識は付けたくないもんだって思ったね」
遥「そうやって大人になるのよ?」
司「何度も言うけど俺は大人になんてなりたくない」
雅人「そんな司君も社会人何年目でしたっけ?」
司「4年目だよ、正直こんなに続くと思ってなかった」
遥「飽き性だもんねぇ」
司「いや飽きてはいる」
遥「飽きちゃってるんだ!?」
司「大きい声で言うの流石にやめて欲しい」
遥「あ、ごめんね」
雅人「いやぁ、このやり取り見てると学生時代思い出すよなぁ」
司「そうだな、はぁ、あの頃に戻りたい、お前らもそう思わない?」
雅人「いやぁ、それは賛同しかねる、なぁ?」
遥「そうね、私たち今幸せだから」
司「幸せ・・・?あ、まさか・・・!」
遥「うん、きっとそのまさか」
雅人「俺たち、結婚したんだ」
司「したって、もう入籍済みなのか!?」
雅人「あぁ、っという訳で家電一式買いに来た、よろしく頼むよ、司」
司「お、おぅ、そういう事なら任せとけよ、何がいる?PC、テレビ、他には?」
雅人「今回はノーピーシーにノーティーヴィーだ」
司「うぉ、マジかよ」
遥「今時マイパソコンとマイテレビ持ってない人そうそういないでしょ」
雅人「ましてや俺ら1人暮らし経験者だぜ?」
司「それもそうか、残念」
遥「それ売ると成績になるの?」
司「単純に説明が得意なんだよ、実は生活家電苦手なんだ」
遥「あははっ、司っぽいー」
司「うっせ、っでまず何見る?」
遥「大きいのから行こうか」
雅人「そうだな、んじゃあ冷蔵庫辺りで」
司「オッケー、コーナーまで2名様ご案内ー」
雅人「あぁそうそう、後は洗濯機とオーブンレンジ、照明器具にケトルくらいかな?」
司「見事に白物家電ばっかりだな」
雅人「白物?」
遥「生活家電の事だよ、ほら、白い物が多いでしょ?
洗濯機とか冷蔵庫とか、あとエアコンも」
雅人「あぁーなるほどね、言われてみれば確かに」
司「詳しいじゃん、調べたの?」
遥「最近テレビでも家電って特集組んだりするじゃん?
それでやってたのよ」
司「家電芸人とかそういうのか」
遥「そうそれ!面白いよねぇ」
司「面白いねぇ、あれやった次の日、紹介された商品の問い合わせ絶対来るもんね」
遥「そんなに影響力あるんだあれ!」
雅人「へぇー、今度俺も見てみようかなぁ」
遥「丁度入居日過ぎたくらいにやるし一緒に見ようよ」
雅人「お、いいねぇ」
司「やっぱり紹介されてたやつの方がいいから交換してーっとかは無しだぞ?」
雅人「分かってるって、どうせテレビに出る奴って高い奴ばっかりだろ、
そんな良いのじゃなくてもいいし」
司「ご明察、見てないのにそういうのは分かるのな」
雅人「そりゃ金かけて宣伝するなら、いいの宣伝するでしょ」
司「ははっ、間違いない、っと冷蔵庫はこちらでーす」
遥「司のおススメってある?」
司「宮下電工とかは結構人気あるけどね」
雅人「出ました宮下、実家の冷蔵庫も確かそれだったわ」
司「ご年配の方からは特別人気ですからねぇ」
遥「あははっ、やっぱりそうなんだね、そしたらやっぱりおススメは宮下?」
司「んー、物はいいけどちょっと高いんだよねぇ、氷ってよく使う?」
雅人「使う、仕事に水筒持ってくからさ、後遥が食べる」
遥「それはちょっと語弊があるぞー、シェイクとか作るのに使うんですー」
司「って事はミキサーもいる?」
遥「残念ながら持ってますー」
司「だよねー、そしたら自動製氷付いてるのがいいよね」
雅人「あ、あのお皿みたいなのパキパキしなくていい奴か!」
司「それそれ、これとかはここに水入れとくんだよ」
遥「そこに付いてるの便利だねー」
雅人「え、そこ冷凍じゃなくね?」
司「ここに入れとくと冷凍室の方まで水が落ちてって、そこで氷になるんだよ」
遥「これが冷凍室にあったらここで固まっちゃうでしょ?」
雅人「おぉなるほど!お前頭いいなぁ!」
遥「多分だけどね」
雅人「多分かよ!司先生、そこどうなんすか?」
司「流石に技術者じゃないから正しいのかって聞かれると困るけど、
多分そうじゃないかな?」
雅人「真実は工場の中か・・・」
司「そういう事だな、何はともあれ自動製氷ありでよい?」
遥「お願いしまーす」
司「ほいほい、そしたら次はサイズかな」
雅人「サイズはこれくらいでいいかなぁって思ってるんだけど」
司「250リットル?おススメは300から400くらいなんですけどどうです?」
雅人「どんなもんの大きさなんだ?」
司「これ」
雅人「でかくね!?」
遥「これなら3,4人いても足りそうな大きさじゃない?」
司「正にその通り」
遥「だよね、使うの2人だよ?」
司「冷蔵庫って一回買ったら何年くらい使います?奥さん」
遥「10年くらいは使いたいなぁって思ってるけど」
司「でしょ?だったら家族増えることも考慮に入れなきゃー」
遥「あぁそっか、子供産まれた時の事も考えなきゃか」
雅人「ばっ・・・!もうそんな事まで考えるのか!早くねぇ!?」
遥「何ー?今小さいの買って、また困ったときに大きいの買ってくれるの?パ・パ?」
雅人「あーやめろやめろー!」
司「雅人うっさい、他のお客様に迷惑」
雅人「も、元はと言えばお前がそんな事言い出すからだろ!」
司「さっきも言った通り、10年使うものだからね、
遥の言う通り必要になった時に買い替えるのもありだけど、提案はしといた方が親切でしょ?」
雅人「そ、それもそうだけどなぁ・・・」
遥「それじゃあ大きめのでよろしく、店員さん」
司「お任せあれー、そしたらこれとかどう?」
遥「おぉー、値段もこれくらいなら予算以内かなぁ」
雅人「俺が置いてけぼりにー・・・」
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司「よーし、これで全部かな?」
遥「冷蔵庫に洗濯機、レンジとケトルに照明・・・、うん、そうだね、これで全部」
雅人「いやぁこんな気楽に大きい買い物するの初めてだわぁ」
司「そう言ってもらえて有り難い限りですわ」
雅人「んじゃ後は会計?」
司「んにゃ、値段出してくるよ、適当にテレビでも見ながら待ってて」
雅人「おぉ、いいのか!」
遥「テレビは買わないわよー」
司「分かってるって、ちょっと時間かかるからさ、暇潰しててよ」
遥「ふふっ、そういう事なら」
司「んじゃ少々お待ちをー」
遥「いやぁ、司、変わってないねぇ」
雅人「そーかな、俺はちょっと印象違ったけど」
遥「そう?」
雅人「なんか、くたびれたっていうのかな、元気がない気がするんだよなぁ」
遥「私もそれは感じてる、でもそれは変化とはちょっと違うんじゃない?」
雅人「何がどう違うんだ?」
遥「雅人だって仕事で疲れて元気ないときあるじゃん、それと一緒だよ」
雅人「んー、あれと一緒かぁ・・・」
遥「雅人的には違うんだね」
雅人「あぁ、なんかそれとは違うんだよ、・・・そんな気がする」
遥「そっか、じゃあ違うのかなぁ」
雅人「撤回早いな」
遥「雅人の方が司といる時間長いからね」
雅人「7年前だったらな、今じゃゆかりには負けるよ」
遥「あ」
雅人「ん、どうした?」
遥「それかも」
雅人「え?」
遥「後でちょっと聞いてみようかな」
雅人「ちょ、ちょっと遥それはちょっと・・・」
司「おまたせー」
雅人「うわぁ!?」
司「だから雅人さっきからうっさい」
雅人「な、なんでもないぞー」
司「んー?まぁいいや、ほいこれ見積書、出せるだけ出してきた、どう?」
遥「どれどれ、うわ何これ、こんなに引いちゃっていいの?」
雅人「そんなに安くなってんの?うっわやっす!?」
司「お、良いリアクションだね二人とも、ありがと」
遥「本当にいいの?」
司「ダメな値段は持ってこないって」
雅人「うぉー、ありがとー!俺値段交渉とか出来ないから助かったよー!」
司「飲み屋のキャッチで誰より率先して交渉してた雅人とは思えないな」
雅人「あれはあれ、これはこれ」
司「何が違うんだか」
雅人「別にいいだろー」
司「ははっ、それで、どうします?」
雅人「大蔵省?」
遥「じゃあこれでよろしく」
司「お買い上げありがとうございまーす、それじゃどうぞこちらにお掛けくださいませ」
遥「あら親切、ありがとう」
司「それじゃこちらにお名前ご住所、お電話番号をお願いします」
雅人「その敬語やめよう、気持ち悪い」
司「失礼な、まぁ気持ちは分かるけど」
雅人「えっと、何番地だっけ?」
遥「ちょっと待ってね、どうだったっけ」
司「引っ越したばっかりだと覚えてないよね、いるいる」
雅人「よかった、俺たちだけじゃないらしいぞ」
遥「良くないわよ・・・、あ、あった、読むわよ」
雅人「おう」
遥「12番地の6だね」
雅人「ありがとー、っほい」
司「ありがと、配送日は今月末くらい?」
雅人「おう、よく分かったな、エスパーか」
司「丁度その頃に家電芸人やるから、ねー?」
遥「ねー?」
雅人「なるほど、そういう事か、エスパーか」
司「メンタリストと呼んでくれ」
遥「メンタリストなら自分の事も上手くコントロールできなきゃ」
司「いつの話だよ、これでも上手くなったんだぜ?」
遥「司分かりやすいからなぁ、顔に出るもん」
司「じゃあ今何考えてると思う?」
遥「早く仕事上がりたいなぁ」
司「ぷっ、それはズルい、エスパーか」
遥「メンタリストと呼んで」
雅人「すげぇ・・・、俺遥に敵う気がしねぇ」
司「尻に敷かれるといい、旦那様」
雅人「もう敷かれてる、財布の紐は俺じゃ解けない」
遥「課金は月に10連までです」
雅人「欲しいの出ないじゃんか!」
司「ガチャ回させてくれる奥さんとか優しいじゃん、
所で今何やってんの?」
雅人「みんなお馴染みのパズルゲーだよ」
司「お、あれやってんのか」
遥「誘ったの私だし、我慢させるのも可哀想かなぁって」
雅人「我慢してるしてる」
司「回せるだけいいと思っとけって、同僚にその金額分しかおこづかい貰ってない奴もいるし」
雅人「うげぇ、ご愁傷様って言っといて」
司「ははは、伝えとくよ」
遥「ウチもそうする?」
雅人「お願いやめて!?」
司「ご愁傷様」
遥「あっははは、っと雅人時間大丈夫?」
雅人「ん?あぁ、もうちょっとなら」
司「なんか用事あった?」
雅人「おう、仕事でちょっとな」
司「まだちょっと掛かるけど大丈夫か?」
遥「後はお会計くらい?」
司「そうだね」
遥「そしたら私払っとくよ、また終わったら迎えに来て、
っで大丈夫かな?」
司「こっちは問題ないよ」
雅人「じゃあお言葉に甘えて、あとよろしく」
遥「うん、気を付けてね」
雅人「おぅ、それじゃ二人ともまた後で」
司「ん、また後でー、ごめんね、時間かかっちゃって」
遥「いいのいいの、時間無い中で来ちゃってるのこっちだし」
司「そう言って貰えると助かるよ」
遥「ふふっ、私たちも安くしてもらえて大助かり」
司「この仕事やっててよかったよ」
遥「辞めなくてよかった?」
司「それとこれは別、辞めれるなら辞めたい」
遥「嫌いなの?接客」
司「接客は嫌いじゃないよ、土日休めないのがねぇ」
遥「遊ぶ時間合わないもんねぇ」
司「それもあるけど、イベントの度に頼むのも大変なんだよ」
遥「ふふっ、まだ続いてるんだ、小説」
司「これだけは飽きずにね」
遥「夢だもんねぇ」
司「あぁ、専念したいから辞めたいのもある」
遥「そしたら最初から土日休みにすればよかったのに」
司「土日休みがこんなに重要だと思ってなかったんだよなぁー」
遥「あはは、司らしい」
司「俺らしさとは一体・・・」
遥「無計画さ?」
司「否定出来ないのが辛いわ」
遥「でしょ?っとそうだ、ゆかり、元気にしてる?」
司「っ、レジ打ってくるよ、ちょっと待ってて」
遥「はーい、・・・これはなんかあったな?」
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司「お待たせ、ごめん、お支払方法はなんだったっけ?」
遥「あ、そうだ、カード払いでお願い、一括ね」
司「ほい、それじゃ・・・、っと暗証番号よろしく、押したら確認ボタンね」
遥「よいしょっと、はい」
司「ありがと、ではもうしばしお待ちを」
遥「はーい」
司「っとお待たせー、はい、カードと控えね」
遥「ありがと」
司「・・・ゆかりなら元気だよ、ちょっと最近会えてないけど」
遥「そうなの?」
司「ご察しなんだろ?休み合わなくて」
遥「やっぱりそうなんだ、ゆかり成分足らない?」
司「足んない、って職場でそういう事言わすな」
遥「あはは、ごめんって、しかし昔は暇さえあれば会ってたのにね」
司「お互い仕事終わりの日帰りで会うには微妙な距離だからな」
遥「たまには会った方がいいよ、司の為にも」
司「・・・はぁ」
遥「大きなため息ついてどうしたの」
司「昔好きだった女に言われたくないなぁって」
遥「えぇ!?」
司「遥うっさい」
遥「だ、だってそんな話一回も・・・!」
司「話す訳ないだろ?」
遥「なんで!?」
司「旦那さんに聞いてくれ、ほら、丁度迎えに来たぞ」
雅人「お待たせー、お、いい感じに終わってるみたいだな」
遥「ちょっと聞いてないんだけど!」
雅人「な、何が?」
司「はいはーい、それ以上は帰りの車の中でやってねー」
雅人「・・・あ!司お前・・・!」
司「なんだよ?」
雅人「いや、後で電話するわ、もー怒られるの俺なんだからやめてくれよー」
司「うるせぇ、幸せのお裾分けなんてしに来やがって」
雅人「連絡無精が悪いんだろ?」
遥「あ、雅人、もしかしてそっちも知ってた?」
雅人「え、何が?」
遥「ゆかり」
雅人「あっ、えっとー・・・」
遥「お説教です」
雅人「うわぁー!ごめんってー!」
司「二人ともうっさい、帰ってからやれ」
遥「えぇそうさせて貰うわね、ありがと司、久しぶりに話せてよかったわ、
ちゃんと連絡した方がいいわよ、連絡無精さん」
司「あぁそうするよ、自分のストレスの原因もなんとなく分かったし」
遥「なら良かった、はい、行くよ雅人ー」
雅人「お、おぅー、あ、九時過ぎに電話するからなー!」
司「おーう、・・・はぁ、揃いも揃ってお節介焼きだ、有り難い限りだね、ほんと」
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雅人「もしもし、司ー?」
司「おう雅人、今日はありがとなー」
雅人「こちらこそありがとー、っとそれは置いといて、
お前今更あの話題出して俺に全部話させるなよー!」
司「中学の時の遥不可侵条約の事だろ?」
雅人「そうそれ!もーメッチャ絞られたんだけど」
司「何もかんも先に幸せになりやがって、仕返しだ仕返し」
雅人「あん時はお前も納得してただろー!」
司「もー泣きはらしたね、目の腫れ抑えるの大変だったんだぜー?」
雅人「全然引いてなかったし、態度もおかしかったし」
司「マジで?」
雅人「あの過去知ってたらメンタリストとは呼べないよなぁ」
司「その節は大変ご迷惑おかけしました」
雅人「分かっていただけたのならよろしい、んで、ゆかりには電話したか?」
司「うるせぇお節介焼きめ、この電話が終わったらするよバーカ」
雅人「なんで罵倒されたし!?」
司「お前あれだろ、結婚しましたってゆかりに先に連絡して、
んでゆかりに内緒で俺の所行ってみたら?って言われたんだろ」
雅人「お、おう、なんで知ってんだ」
司「しかもその案をあたかも自分の考えた物みたいに遥に提案しただろ」
雅人「エスパーか!?」
司「下手くそー、遥の方がそういうの上手いんだから任せときゃいいのに」
雅人「・・・たまにはカッコつけたいじゃん?」
司「それがあの様だ」
雅人「司が変な事言わなきゃバレなかったんだって!」
司「決め手はお前が零した連絡無精って言葉だと思うけどな」
雅人「えぇー、あの一言だけで察する・・・?」
司「女ってのは俺たちが思ってるより強(したた)かだよ、
俺だって結局ゆかりの思い通りだ」
雅人「ゆかりの思い通り?」
司「あぁ、悔しいけどたまには俺も素直になるよ」
雅人「お、おぅ、良い事だと思うぞ?」
司「ははっ、なんで疑問形なんだよ」
雅人「いやぁ、昼間より元気だなぁっと思って」
司「気のせいだ、まぁいい時間だし、また今度な」
雅人「げ、もうこんな時間か、おうまた今度」
司「式は呼べよ、あと暇な日教えてくれ、どっか遊びに行こうぜ」
雅人「お、おう!遥と予定合わせて連絡するわ!
それじゃあな!」
司「じゃあなー、・・・もしもし、ゆかり?今大丈夫だった?・・・おう、ならよかった、え?
別に珍しくないし、いいだろそんな事、んでさ、明日仕事の後なんか予定ある?
良かったら飯でも食いに行かない?お、マジか、そしたら仕事終わったら教えて、
うん、それじゃまた明日な、おやすみー、・・・はぁ、らしくねぇなぁ、でも、たまにはいいか」
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