蒼い夜の吸血鬼 第二話 仲間

蒼夜♂ 17歳 (そうや) 最近までいたって普通な高校生だった、幼くして両親と死別してる為家事全般完璧。
物腰柔らかな優しい好青年、尽くすタイプ。
ルージュセイヤ♀ 136歳(見た目は13歳位) 吸血鬼界のお姫様、純血の吸血鬼で凄まじい力を持っている。
生粋のお姫様だが、大抵のことはそつなくこなせる。
愛称はルーシェ。
絹♂ 46歳(見た目は23歳位) (きぬ) 吸血鬼と人のハーフ、銀髪で青い目、どっからどう見ても二枚目だが、
自ら三枚目を演じてる節がある。フェミニストでキザ。
銀の武器を使う、異名はスレイヤー。
ロウガ♂ 50歳(見た目は25歳位) 絹の城に住む狼男、絹の血で人化した狼、使い魔の用な存在。
豪快かつ面倒見のいい兄貴肌。結構ズバズバ言うはっきりした性格。
牙や爪、持ち前の瞬発力で戦う。
リム♀ 19歳 絹の城に住むコウモリ女、こちらも絹の血で人化したもの、完全に使い魔状態。
絹に完全に心酔している、一見抜けているように見えるが、ちゃんとした所もある、やっぱり抜けてる。




蒼夜♂:
ルーシェ♀:
絹♂:
ロウガ♂:
リム♀:


蒼夜「結構深い森ですね、こんな所に城があるんですか?」

ルーシェ「何を言っておる、こんな所だからこそあるのであろう、目立ってしまっては元も子もないからの」

蒼夜「なるほど、それもそうですね」

(茂みが揺れる音)

蒼夜「なんか、いますね・・・」

ルーシェ「うむ、何かいるの」

(茂みから巨大な狼が飛び出し、ルーシェに襲いかかる)

蒼夜「う、うわぁ!」

ルーシェ「ふっ、来たか、はぁ!」

(交差し、ルーシェと狼がしばらく対峙する)

ロウガ「くっ、あはははは!さすが姫様だな」

ルーシェ「ふん、お主も相変わらずだの」

蒼夜「お、狼がしゃべった!?」

リム「ロウガさ〜ん!」

(コウモリが飛んできて枝の上に止まる)

リム「はぁはぁ、ま、また置いてくぅ、たまにはちゃんと連れてってくださいよぉ」

蒼夜「こ、コウモリまで!?」

ルーシェ「ふふっ、この程度で驚いていては心臓がいくつあっても足りぬぞ」

蒼夜「ど、どういうことですか?」

(ロウガ・リムの二人が人の姿に変わる)

ロウガ「こういう事だ」

リム「驚かせてしまってごめんなさいです」

蒼夜「あの、ルーシェ様、こちらのお二人は?」

ルーシェ「これから行く城に住む者達だ、私たちの仲間じゃぞ」

ロウガ「狼人間のロウガだ、よろしくな」

リム「コウモリ人間のリムです、よろしくです」

蒼夜「・・・・・・」

ルーシェ「吸血鬼がいたのじゃ、これくらいで驚くでない」

蒼夜「えっと、はい、頑張ります」


絹「蒼い夜の吸血鬼 第二話 仲間」


蒼夜「こんな和風な城もあるんですねぇ」

ロウガ「内装だけだけどな」

ルーシェ「あやつの趣味じゃの、母君がソーヤと同郷らしいぞ」

蒼夜「へぇ、それでなんですか」

リム「うん、絹様はご両親を尊敬してらっしゃいますから」

ロウガ「偉大な人らしいからな、っと、この部屋だぜ」

ルーシェ「絹よ!ルージュセイヤじゃ、入るぞ!」

(ルーシェ勢いよくふすまをあける)

絹「やぁルージュセイヤ、久しぶりだな」

ルーシェ「久しぶりだの、その様子では、元気にしていたようだの」

絹「君こそね、二人も、道案内ご苦労様」

ロウガ「たまにはテメェで動け、俺はお前の使いっ走りじゃねぇんだよ」

リム「わ、私は、いつでも使ってもらって、いいんですよ」

絹「分かってるよリム、ありがとうな」

リム「えへへ〜」

絹「さて、無駄話はこの辺りにしとこうか、そちらが、新しいナイトかな?姫君」

ルーシェ「うむ、そうだの、自己紹介を」

蒼夜「はい、僕の名前は蒼夜、よろしくお願いします」

絹「蒼夜、蒼い夜か、夜を名に冠する吸血鬼、これは有名になるな」

ルーシェ「ほぅ、Blue night か、ふふっ、これは素質があるかもしれんな」

ロウガ「名は体を表すとは言うが、このか細い坊ちゃんがねぇ?」

蒼夜「で、ですよね、そんな、過大な期待されても、困りますよ」

ルーシェ「そんな事は無い、この私の血を分けたのじゃぞ、弱いはずが無かろう、
     意識が体に追い付いておらんだけじゃ」

蒼夜「は、はぁ」

ルーシェ「ふっ、試してみるか、リムよ、一度室内を飛び回っては見てもらえぬか?」

リム「はい、いいですよ、えぃ!」

(リムは羽を大きく羽ばたかせ部屋を飛び回る)

絹「お手並み拝見、と行った所か」

ルーシェ「うむ、ソーヤ、あやつを捕まえてみよ」

蒼夜「えぇ!?あ、あんな早いの無理ですよ!」

ルーシェ「落ち着いてみて見ろ、見えるはずじゃぞ」

蒼夜「は、はい、落ち着いて・・・」

(息を整え、空間を見据える蒼夜)

蒼夜「あ、み、見えた!」

ロウガ「ほぅ、昨日なったばかりでこれを目で追えるかよ」

ルーシェ「次は羽じゃ、タイミングを見計らって飛びついてみるのじゃ」

蒼夜「はいっ」

(蒼夜、羽をはやし、タイミングを見る)

蒼夜「ここだ!」

(蒼夜飛び立ち、リムを捕まえる)

リム「きゃぁ!ふぇ、す、凄いですよ絹様!」

絹「おぉ、ルージュセイヤが推すだけはあるな、リム!」

リム「はい!」

絹「お前、今晩お仕置きな」

リム「はい!ってえぇ!?」

絹「捕まった、ば・つ」

リム「そ、そんなぁ〜」

ロウガ「ふんふん、なるほど、体はもう出来上がってる訳だ」

蒼夜「じ、自分でもびっくりです」

リム「あ、あの、ずっと抱きついてられると、恥ずかしいですよ〜」

蒼夜「あ、ご、ごめんなさい!」

ルーシェ「ふふん、いい素材であろう?」

絹「そうだな、それで、君の事だから、ただの顔合わせじゃないよね?」

ルーシェ「うむ、そうだの、ロウガ、リム!」

ロウガ・リム「おぅ?・はい?」

ルーシェ「ソーヤに戦い方をレクチャーしてほしいのじゃ、私の動きでは参考にならんからの」

絹「なるほど、この二人なら、陸空、揃うという訳だ」

蒼夜「え、あの、僕の意思は・・・」

ルーシェ「そういうのは、一人前になってから言う言葉じゃの」

蒼夜「そ、そんなぁ〜」

ロウガ「はん!おもしれぇ、俺がぬるま湯で育ったお前を、すぐに熱湯風呂につかれるようにしてやるよ!」

リム「若い男の子を手取り足取りレクチャーですねぇ、楽しみです」

蒼夜「こ、怖いよぅ」

絹「では、蒼夜は我が城で預かればいいか?」

ルーシェ「いや、ソーヤも城主じゃからな、ちゃんと帰ってもらう、通ってもらう事にするかの」

蒼夜「毎日、この距離を、ですか?」

ロウガ「そりゃいい、体力作りになるじゃねぇか」

蒼夜「そんな生易しい距離じゃないですよね!?」

リム「毎日ロウガさんの手荒いお出迎えを見てたら、戦闘にも慣れる、かも?」

蒼夜「あ、あれを毎日ですか!?」

絹「あっははは!それはいい、ではそうしようか、確かに、姫君の願い、引き受けた」

ルーシェ「では、早速明日から開始だ、頼んだぞ」

絹「あぁ、任せてくれたまえ」

蒼夜「そ、そんなぁ〜」

ルーシェ「うむ、話も済んだ事だ、ソーヤ、君の城に案内するぞ」

蒼夜「済んだんですか、これで済んだんですか・・・」

リム「大丈夫、しばらくは決定権なんてないからっ」

蒼夜「全然大丈夫じゃない〜!」


ルーシェ「次回予告」


ロウガ「いやぁ〜、またからかいがいのある奴が来たなぁ」

絹「あぁ、全くだ、面白い事になるな」

リム「うぅ〜、ソーヤ君に嫉妬です、私のポジションなのに〜」

蒼夜「欲しかったら上げますよ、むしろ貰ってください」

ルーシェ「ふふふ、それは無理な相談じゃの」

蒼夜「で、ですよねぇ、そうだと思ってました」

絹「蒼い夜の吸血鬼 第三話 戦いの理由」

蒼夜「あれ、予告してないですよね?」

ロウガ「続くぜ!」

ルーシェ「気にするな、続くらしいぞ」

蒼夜「・・・僕が普通じゃないんでしょうか?」

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シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w