Arc Jihad(アークジハード)-神の邂逅と抗いし人々-

ジュナス・コーベット♂ 22歳 ミスティオンの構成員、セレスの秘書、本業である学者の助手でもある。
真面目で丁寧な性格、力仕事は自信無し。
トリスタン♂ 36歳 円卓の騎士のパーソナリティをインストールされた男性。
ノリが軽く、気さくで親しみやすい兄貴分。
ガウェイン♂ 34歳 円卓の騎士のパーソナリティをインストールされた男性。
生真面目で実直な性格。
ヌアザ♂ 49歳 ケルトの神のパーソナリティをインストールされた男性。
荘厳かつ威圧的、カリスマ的な重圧を持つ。
ゼウス♂ 45歳 ギリシャの神のパーソナリティをインストールされた男性。
威厳があり落ち着いている。
常盤 光明♂ (ときわ みつあき) 22歳 常盤財閥の末子、所謂金持ちのお坊ちゃん。
表面上は丁寧だが、根は捻くれており、他人を見下している。
白金 奈須♂ (しろがね なす) 18歳 白金グループの末子、高校生、引き篭もり、虐められっ子。
臆病で現状を変えられない自分や周りに嫌気が差している。
結城 洸♀ (ゆうき こう) 18歳 高校生、生徒会長、だが普通の学生にはない空気を持っている。
冷静、思っている事を表に出さない。
アシュレイ・コールソン♀ 23歳 イギリス出身、地元ではアルバイトをして生活をしていた。
快活で友好的な性格、一人称は僕。
ルー♀ 16歳 ケルトの神のパーソナリティをインストールされた少女。
無邪気かつ自信家、故に容赦のない性格。



補足説明

・尺はテンポよくやって30分で収まるかどうかという所です。
 戦闘に入る前に分割すると放送でやる場合は丁度いいかもです。

・トリスタンの武器、フェイルノートは弓。
・ガウェインの武器、ガラティーンは剣、
 午前、日の昇っている時間は使用者の力を三倍にするといわれている。
・アシュレイは陸上部、剣の扱いはまるでなっていない。
・ルーの武器、タスラムはスリング弾、彼女はそれを操り戦っている。
・ヌアザの武器、クラウ・ソラスは刀身から光を放ち、
 それを操り攻撃する。




被りなし比率 7:3

ジュナス♂:
トリス♂:
ガウェ♂:
ヌアザ♂:
ゼウス♂:
光明♂:
奈須♂:
洸♀:
アシュ♀:
ルー♀



被りあり比率 6:3

ジュナス&奈須♂:
トリス♂:
ガウェ♂:
ヌアザ♂:
ゼウス♂:
光明♂:
洸♀:
アシュ♀:
ルー♀



-----------------------------------------------------------------------------



ルー「ねぇマスター?」

洸「何?」

ルー「最近暇じゃな~い?」

洸「私たちが暇なのはいい事でしょう、
  戦争屋に仕事が無いのだもの」

ルー「マスターは仕事してないの間違いでしょ~?」

洸「仕方ないじゃない、アレに勝てそうな聖剣使いがこないのだから」

ルー「むぅ、私が手を貸しても~?」

洸「えぇ、っとは断言しないけど、どれも確実ではなかったでしょうね」

ルー「なんか私がアレより弱いって言われてる様な気がして納得いかないなぁ」

洸「こんな所で負けるわけには行かない、それだけよ」

ルー「っ、それじゃあれは!?」

洸「4人組・・・、っという事は2組、それも結構戦い慣れてそうね」

ルー「行ける?行けちゃう?」

洸「動きましょう、当たりそうなら仕掛けましょう」

ルー「やったね!先回りしよう!」

-----------------------------------------------------------------------

アシュ「あー、やっと着いたー!」

ジュナス「やっとって言っても隣県じゃないか、
     僕らの移動距離を考えたらそうたいした事ないよ」

アシュ「飛行機は寝てられるじゃんか、
    あの寝たらどこ行くかわからない感じが嫌なんだよねぇ」

トリス「だからやばかったら起こしてやるって言ってるだろ?」

アシュ「そしたらこないだ文字読めなくて放置したのどこの誰だったっけ?」

トリス「あの時はすまんかった!あっはっは!」

ガウェ「トリスタン、アシュリー、私たちは今あまりよくない目立ち方をしていそうだぞ」

トリス「おぉ?」

アシュ「すっごく見られてるねぇ・・・」

ジュナス「住宅地近くの駅に海外のお客さんが大声で話してたらこうなる、よねぇ・・・」

ガウェ「観光という場所でもないからな」

トリス「日本人の契約者がいりゃあもうちょっと穏便に動けるんだろうが・・・」

アシュ「日本人っぽいタケルは本部待機だし、僕達関東で人集めてるはずだよね?」

ジュナス「増えるのはジェイクさんに誘われた海外の方ばかり・・・」

トリス「俺たち、仕事してるって言えるのかねぇ」

ガウェ「しているじゃないか、魔剣退治という本来の仕事を」

トリス「そりゃ目立つからなぁ」

アシュ「まぁそこに行き着くよね、まぁそれはいいや、それより本当にいるの?」

ガウェ「魔剣か、それとも聖剣か?」

アシュ「どっちも。引っかからないんでしょ?」

トリス「そうなんだよ、戦闘があったって報告は上がってっからいるとは思うんだが・・・」

ジュナス「気配を消してるか、既に移動してここにはいない、か」

ガウェ「どちらにしても手ぶらでは帰れない、それに私が力を発揮できる時間も限られている」

トリス「はいはい、急ぐぞって言いたいんだな」

アシュ「回りくどいお兄さんだこと」

ジュナス「でもどうしようか、ここまで来て情報ゼロなんだけど・・・」

アシュ「その辺の人に聞くわけにもいかないしね」

ガウェ「トリスタンの鼻が利かないとなると手詰まりか?」

トリス「おいおい、俺は犬じゃねぇんだぞー?
    だがまぁ任せとけ、コミュニケーション能力にゃ自信あるからなぁ」

ジュナス「あ、ちょっとトリスタン!?」

トリス「そこのスーツの兄さん、ちょっといいかい?」

光明「ん、私ですか?」

トリス「そーそー、ちょっと道を聞きたかったんだが」

光明「あぁ、観光ですか?」

トリス「いや、友人がこの辺りに住んでるんだが、細かい道が分からなくてな」

光明「なるほど、そうなんですね、申し訳ない、
   僕もここに住んでいる訳ではないのでそこまで詳しくは分からないですね」

トリス「おぉっと、そいつぁすまない、そんじゃダメもとで2丁目ってどっちか聞いてもいいかい?」

光明「そのくらいならなんとか、そこの道を行くと分かりますよ」

トリス「ありがたい!感謝するぜ!」

光明「いえいえ、お力になれたようで何よりです、それでは僕も用事があるゆえこれにて」

トリス「おう、ありがとよ!じゃあな!」

ジュナス「お、おかえり、大丈夫だった?」

トリス「ばっちりだ、道も分かったぞ」

アシュ「この世界に元々いた僕たちより適応してるんじゃないかな、この人・・・」

ガウェ「我々にはないスキルだ、助かっている」

トリス「そう褒めんなって」

ジュナス「調子に乗っちゃうからね」

トリス「あ、ジュナスおめぇ言うようになったじゃねぇか」

アシュ「はいはい、道分かったなら早く行こう」

ガウェ「私の力が使えるうちに、だな」

アシュ「ただの強い騎士になる前にねー」

ガウェ「言ってくれるな・・・」

----------------------------------------------------------------------------

奈須「な、なぁゼウス・・・?」

ゼウス「・・・・・・」

奈須「お、おい、聞いてるのかよ?」

ゼウス「聞いている、用件があるのであれば話すがよい」

奈須「っ、い、今さ、どこに向かってるんだよ」

ゼウス「・・・古き友がこの町に来ている」

奈須「は?神に友達なんているのかよ、しかも全知全能の神ゼウスに」

ゼウス「我と等しき存在なれば、なんらおかしくはあるまい」

奈須「ってことは、まさかそいつも・・・!?」

ゼウス「行けば分かる」

奈須「だからどこにだよ!」

ゼウス「じきに見える」

奈須「はぁ?」

ゼウス「あの建物だ」

奈須「ん・・・、どれだ・・・?」

ゼウス「行くぞ」

奈須「・・・ただの喫茶店じゃないか、嘘だろ?」

-------------------------------------------------------------

ゼウス「すまぬ、待たせたか?」

ヌアザ「いや、迎えが遅れたのは私も同じだ、気にせずともよい、友よ」

ゼウス「恐れ入る、しかし、話には聞いていたがなんといたわしい姿であることか」

ヌアザ「確かにそう見えるかもしれぬ、だが右腕を失うことで私はアガートラムを得るに至った、
    より完全な形へとなったのだ、感謝せねばなるまい、ヤマトタケル・・・!」

奈須N「なんだ、あいつの存在感・・・、まるで、ここが違う世界になったみたいな・・・」

光明「どうされたのです?」

奈須「っ!?」

光明「神の隣に座ることに責を感じるのは分かりますが、立ち話もなんです、
   まずかけてはいかがですか?」

奈須「あ、あぁ、ありがとう・・・」

ヌアザ「ふん、相変わらず達者なことだ」

光明「お褒めに預かり光栄です」

ゼウス「さて、どう呼んだものか、我が友よ」

ヌアザ「普段通りで構わぬ、と言いたい所だが、今は神の名を借りるとしようか、ゼウスよ」

ゼウス「ならばヌアザと」

光明「ダーナ神族とオリュンポス十二神の王が一介に集う、
   学者どもが見たら腰を抜かしそうな光景ですね」

奈須「え・・・?」

ゼウス「なるほど、汝の素顔はそちらか」

光明「おっとこれは失礼、でもそうは思いませんか、ねぇ?」

奈須「あ、え、あぁ・・・」

ヌアザ「ククッ、お前の契約者はそのような男か、さぞ苦労したことだろうな」

ゼウス「いや、これでも使い様はある、お陰で随分と溜めさせてもらった」

奈須「・・・俺、馬鹿にされてるのか?」

光明「とんでもない、君は神の力となった、それは誇るべき行動ですよ」

奈須「・・・ならいいんだけど」

ヌアザ「ふっ、今日は友の力となってくれたお前に、褒美を持ってきたのだ」

奈須「褒美・・・?」

ヌアザ「あぁ、そうだとも、ゼウスから聞いている、お前が戦いたくないと言っているとな」

奈須「戦争から逃げられるのか!?」

ヌアザ「その為に私は来た」

ゼウス「戦争は日々苛烈さを増している、汝も巻き込まれぬとは言い切れぬ」

奈須「まさか俺のこと心配してくれてるのか・・・?」

ゼウス「当然だ、仮にも戦場で肩を並べた相手ぞ」

奈須「ゼウス・・・」

光明「神と共に敵を打ち倒す、その使命は僕が引き継ぎましょう、
   だからあなたは、ただ頷けばよい、そうすれば僕が楽にして差し上げましょう」(笑顔だがあふれ出る殺意)

奈須「っ・・・!?」

ヌアザ「常盤」

光明「あぁ、申し訳ありません、逸る気持ちが抑えきれなかったようで」

奈須「し、知ってるぞ、今の、お前はあいつらと一緒だ・・・!」

光明「あいつら、とは?」

奈須「俺を虐めてたあいつらとだよ!お前はまともじゃない!」

光明「・・・へぇ」

ヌアザ「常盤」

光明「分かっていますよ、言われなくても。白金奈須君?」

奈須「っ、なんで俺の名前・・・!」

光明「自己紹介がまだでしたね、常盤光明です、よろしくお願いします」

奈須「まさか常盤財閥の・・・!?」

光明「えぇ、その常盤財閥のです、そんな事よりも僕がよろしくと言っているんだその返事は!?」

奈須「ひっ、よ、よろしくお願いします・・・!」

光明「えぇ、よろしくお願いします、白金グループ末子の奈須君」

奈須「な、なんで知って・・・」

光明「金持ち特有の情報ネットワークという物ですよ、そんな事はどうでもいいじゃないですか、
   先ほど僕の事をまともじゃないと、そう言いましたよね?」

奈須「あ、あぁ、い、言ったよ・・・?」

光明「まともな精神を持っていたら、戦争に自ら参加したいなんて言わないでしょう、
   それも、何不自由ない生活を送っているというのに」

奈須「何が、何が目的なんだ・・・」

光明「人を殺せない君の代わりに、僕が殺してあげると言っているんです」

奈須「・・・・・・」

ゼウス「仮にも我の契約者ぞ、あまり脅かしてくれるな?」

光明「これは失礼、まぁ、そういう事です、後は、あなたの返事次第ですが?」

奈須「・・・少し、考え・・・」

ヌアザ「残念ながらその様な時間は無いのでな、今決めてもらおう、白金よ」

奈須「っ・・・!」

ゼウス「簡単なことではないか、汝が渇望していたのは何であったのかを思い出すがよい」

奈須「俺が、渇望していたもの・・・?」

ゼウス「あぁそうだ、我と出会う前から望んでいたものだ、
    そして力を手に入れた今なお望むものだ」

奈須「自分を守る、強い心・・・」

ゼウス「更に根源に近き物を思い出せ、何故強き心を欲した?」

奈須「平和で、楽しくて、誰かが俺の事を認めてくれる・・・、普通の、生活?」

ゼウス「そうだ、ならば何を手放さねばならぬか・・・」

奈須「・・・・・・分かった、俺、この戦争、やめるよ」

ゼウス「そうだ、それでよい、我が友よ」

ヌアザ「あぁ、では始めるとしよう」

光明「ここでいいので?」

ヌアザ「構わぬ、だがなるべく汚すな」

光明「なら血は無しか、仕方ない」

奈須「え、血?ぐぅ・・・!?」

光明「なら、絞殺くらいしかないよなぁ・・・!
   あまりスマートじゃねぇから好きじゃねぇが・・・!」

奈須「ぅ、ぐ・・・!」

光明「ほぅら・・・、もう少しでこの戦争から開放されるぞ・・・、喜べ・・・!」

奈須「ぐっ・・・、ふざけん、な!」

光明「ぐうっ!?」

奈須「っ、はぁ、クソォ!」

ヌアザ「逃げたか」

ゼウス「その様だ、首を絞められその直後に走れるとは、
    伊達にやられ慣れていないという事か」

光明「げほっげほっ、あの野郎、この僕に蹴りくれやがった・・・!
   舐めやがって・・・!」

ゼウス「待つがよい」

光明「っ、あいつを殺さないと契約は解除されないんですよね、
   なら姿隠される前にやらないと面倒なのでは?」

ゼウス「出でよ、アイギス」

光明「それがレプリカ・・・」

ヌアザ「お前の武器が楯とは、やはり選定は皮肉が好きなようだ」

ゼウス「皮肉などどこに存在しようものか、世界を救いしそなたが光を司り、
    そしてその楯になると誓った我が楯を持つ、全ては必然」

ヌアザ「ふっ、血に縛られているのはあの小娘だけではないという事か、
    確かにそうだ、では行くとしよう、策はあるのだな?」

ゼウス「当然である、常盤光明」

光明「なんでしょうか」

ゼウス「この戦い、鍵となるのは汝ぞ、頼りにしている」

光明「ふっ、ありがたき幸せ」

ヌアザ「外ならば汚しても構わぬ」

光明「そのお言葉、お待ちしておりました、待ってやがれ、クソガキ・・・!」

------------------------------------------------------------------

ルー「あれれ?マスターあの子1人で飛び出してきたよ?」

洸「陽動かしら、だとしてもお粗末ね、盾も持たずに出てくるなんて」

ルー「今狙えば簡単に担い手を無力化できそうだねぇ」

洸「罠の可能性もあるわ、接触してみましょう」

ルー「えぇー!?罠ごとぶっ潰しちゃおうよー!」

洸「潰せる罠かどうかを判断するために接触するの」

ルー「それが発動の鍵だったら?」

洸「その時こそあなたの出番でしょ」

ルー「なるほどね、それじゃ行こう!」

-----------------------------------------------------------------

奈須「はぁ・・・はぁ・・・、ここまで逃げれば・・・」

洸「白金君」

奈須「っ、委員長、助けてくれ!俺、殺されそうなんだ!」

ルー「殺される?何にー?」

奈須「うわぁ!?」

洸「脅かさない、私の契約相手よ、それで、何に殺されるの?」

奈須「常盤って頭のおかしい奴にだよ!」

洸「そいつは契約者なの?」

奈須「違う、俺を殺してゼウスと契約するつもりなんだ、あいつら!」

ルー「へぇ~、マスターが先に死ぬと他の人と契約出来るんだねぇ」

洸「貴方、そういう大事な事も知らないのね・・・」

ルー「まぁ死ぬ気も死なせる気もないから」

奈須「なぁ!助けてくれるのか助けてくれないのかどっちなんだよぉ!」

洸「今は貴方の事を信じてあげるわ、盾も持っていないしね」

奈須「ありがとう、ありがとう委員長!」

ルー「さって、それじゃあいつ倒しに行くのー?」

洸「そうね、騒ぎを起こせばあの2組も気付いて援護に来てくれるでしょう、
  これはチャンスよ」

奈須「っ、ダメだ!まだおかしな奴が2人いる!」

洸「何ですって?っ、何今の、一瞬ピリって・・・」

ルー「烈火のごとく、彼の者を打ち壊せ、タスラム!」

ヌアザ「ライン・アーク」

ルー「シュート!」

奈須「ひぃ!?」

洸「くっ!」

ヌアザ「ほぅ、何やら虫がいると聞いていたが貴様だったか、ルーよ」

ルー「なぁんだ、おかしな奴ってあんたの事だったんだ、久しぶりだね、先代。
   ダーナ神族を救ってあげた恩を仇で返すつもりかなぁ?」

ヌアザ「ならば今度も救ってもらわねばな、我らがアインマーシュを」

ルー「その一族は私と縁がないからやだ」

ヌアザ「ならば用はない、ライン・アーク・スリーウェイ」

ルー「兵装アラドヴァル、せぇい!っと、からのシュート!」

ゼウス「そうはさせぬ」

ルー「ちぇ、盾に防がれちゃった、あいつあんなの持ってたっけな?」

洸「あれがアイギス、白金君の契約者、ゼウスの盾よ」

ルー「って事は敵が2人か、面白いじゃん?」

ゼウス「のんきな物だ、汝は我らに敵うと思っているのか」

ルー「思ってるよー?だって私強いもんねー」

ゼウス「甘いな、アルミュールに属する小娘は揃いも揃って甘い」

ルー「そのなんたら派ってのには全く興味ないからそういう話やめてくれるー?」

ゼウス「理想なき者よ、その程度の思想で我らの障害になろうとは言語道断」

ルー「だったらどうなの?」

ヌアザ「ここで始末するまでだ、ディスク・シュート」

奈須「な、なんだよあれぇ!?」

洸「行ける?」

ルー「余裕だよ!シュート!」

ヌアザ「ぬっ、相殺だと?」

ルー「タスラムの硬さ、知ってるよね?」

ヌアザ「本体があれだとすれば当然か、ならば数で攻めるとしようか、
    ライン・オートメーション」

ルー「受け身じゃジリ貧だね、突貫してみようかな!」

ヌアザ「後ろの守りが疎かだが、よいのかね!」

奈須「ひぃ、来てる、死ぬ!?」

洸「落ち着きなさい」

奈須「無理だって、うわぁ!?って死んでない・・・?」

洸「相手は担い手だけよ、私たちに攻撃は出来ないわ」

ルー「その程度の、揺さぶりは、無駄だよ!」

ヌアザ「賢しいな、だが私には届かない」

ゼウス「雷よ、盾と化せ」

ルー「っとと、まずっ!」

ヌアザ「逃がしはせぬよ、アガートラム」

ルー「銀の腕か!避けきれ・・・!」

ガウェ「うぉぉおおおおおお!」

ヌアザ「ぬっ!」

ゼウス「させはせぬ」

ガウェ「っ、そう簡単にはいかないか!」

トリス「分かってたことだろうさ!そぅら無駄なしの弾幕を喰らいやがれ!」

ヌアザ「ふん、このアガートラムの前では無駄なしも形無しだな」

トリス「気の効いた洒落をどうも!嬢ちゃん契約者の所まで戻れ!」

ルー「どうも!」

ガウェ「時間がない、このまま押し切るぞトリスタン!」

トリス「おぅよ!行くぞガウェイン!」

ガウェ「はあぁ!」

ゼウス「ふん、その程度物ともせぬぞ」

トリス「サイドががら空きなんだよぉ、そらそらそらぁ!」

ヌアザ「ふっ、無駄だ、このアガートラムの前には飛び道具など無力」

トリス「げぇ、あの光の腕、防御にも使えるのかよ、ってかでかくなるの卑怯だろう!」

ジュナス「僕も援護するよ、それ!」

ゼウス「契約者も追いついてきたか、ぬっ」

アシュ「はぁぁぁああああ!」

ゼウス「っと、人間風情が、我に届くと思うたか?」

アシュ「その人間風情がいないと手出し出来ないんでしょ、
    なら怖くもなんとも、ないね!」

ゼウス「っ、ヌアザ様、あの者人間の癖に力があります、ご注意を」

ヌアザ「剣の力か、小賢しい、だが契約者に届かぬのであれば、担い手を潰すまで、
    輝けよクラウ・ソラス、そして収束せよ破壊の光」

トリス「で、でけぇ!?」

ジュナス「ここ住宅街だって言うのにお構い無しだよアレ!」

アシュ「ガラティーン最大出力!」

ガウェ「承った、輝けし陽の光よ、全てを照らす偉大なる恒星よ!
    その力を我らに!燃え上がれ、ガラティーン!」

トリス「俺たちが勢いを削ぐ、締めは頼むぞ!」

アシュ「了解!」

トリス「狙えフェイルノート、全ては勝利への一筋なり!」

ヌアザ「余計な事を考えるなゼウス、まだ死ぬ時ではない」

ゼウス「畏まりました、御武運を」

ヌアザ「下郎如きに負けるものか、行くぞクラウ・ソラス!」

ジュナス「っ、来るよ!」

トリス「あぁ、行くぞ!うぉぉおおおおおお!」

ジュナス「はぁぁぁぁあああああ!」

ルー「へぇ、あれだけの矢が全て同じ所に、やるぅ」

ゼウス「光の束が、削れて・・・!」

ヌアザ「だがまだだ!」

トリス「ガウェイン、アシュリー!」

ガウェ「あぁ、繋ぐぞ!」

アシュ「もちろん!はぁあああああ!」

ガウェ「はぁあああああ!」

洸「くっ!凄い光と衝撃・・・!」

奈須「あんなの、生き残れるわけ・・・!」

ルー「あの4人、人間なのに見所あるね」

奈須「え?」

ガウェ「せぇい!」

ヌアザ「ぬぅ!?」

ゼウス「ヌアザ様!この下郎がぁ!」

ガウェ「ぐっ!」

アシュ「ガウェイン体勢!」

ガウェ「すまない!」

アシュ「っだぁ!」

ゼウス「くっ、ちょこざいなぁ!」

ジュナス「トリスタン!」

トリス「あぁ!狙いは任せろ、行って来い!」

ジュナス「うん!行くぞぉおおおお!」

ヌアザ「ちぃ、契約者がいないとこうも不便だとは!」

洸「あの2組、予想以上にやってくれるわね、行けそう?」

ルー「んー、行けなくはないけど、あの出来上がったコンビネーションには入りづらいなぁ」

洸「作戦的にも邪魔になりそうね、それじゃタイミングは任せるわ」

ルー「了解ー」

奈須「なんで・・・」

洸「どうしたの、白金君」

奈須「なんで、あんな所に飛び込めるんだ、あの2人も、委員長も・・・」

洸「相手の攻撃が当たらないと分かれば怖くないでしょう?」

奈須「怖いよ!怖いに決まってるよ!戦争に参加するって分かっただけでも怖いのに、
   なんであんな奴らの前に出れるんだよ・・・!」

洸「それが私の存在意義だから」

奈須「え・・・?」

洸「きっと彼らは、何か理由があるんでしょうね、戦えるだけの理由が」

奈須「戦えるだけの理由・・・」

洸「強さには理由があるの、初めから強い人なんて存在しない」

奈須「俺も、強くなれる・・・?」

洸「何かきっかけがあればなれるんじゃないかしら」

奈須「っ・・・!」

洸「逃げるの?」

奈須「に、逃げない、あ、当たらないなら、俺だって怖くない!」

ルー「あっ、突っ込んで行っちゃった」

洸「巻き込まれて死ぬこともないし、邪魔にはならないでしょ」

ルー「だといいけど、で、何か考えごとー?」

洸「何かがずっと引っかかってるのよ」

ルー「契約者連れてきていないこととか?」

洸「もっと違う何かを忘れている気がして・・・、っ!」

ルー「・・・今横通ってった、あれ?」

洸「まずい、白金君!」

光明「クソガキィィィイイイイ!」

奈須「え、ひぃ!常盤!?なんでこんな所に!?」

ルー「マスター!今はダメだ!」

洸「分かってる、シュート!」

ヌアザ「ライン!」

洸「しまった、弾かれ・・・!」

光明「ふっ!」

奈須「っ!?」

光明「刺しただけじゃ簡単に死なないらしい、なぁ!」

奈須「ぐぅ!?」

光明「どうだぁ!?」

ゼウス「まだだ、息の根を止めよ!」

光明「へっ、だってさ、白金奈須君?」

奈須「いだい・・・、まだ、死にたくないよ、お願い殺さ・・・」

光明「却下だ」(首を掻っ切る)

ゼウス「よくやった、ふっ!」

アシュ「うぉっとと、逃げるつもりか!」

ゼウス「違う、これは攻撃への一手である!出でよアイギス、受け取れ常盤!」

光明「っと、これが戦いへの片道切符か!」

ゼウス「契約は、なった、雷よ、我が怒りと化せ!」

光明「盾が光って、うぉ!?」

トリス「っ、契約者か!?ジュナス、アシュリー!」

ジュナス「えっ、っあぁあああああ!?」

アシュ「あぁあああああ!?」

洸「まずいわね、ルー!」

ルー「マージ!」

洸「ウェイク!タスラム、シュート!」

光明「ハッ、喰らうかよ!」

ルー「わぁお、本当にかったい」

洸「感心してる場合じゃないわ、殺しましょう、今すぐ!」

ゼウス「そう簡単にさせると思うか、落ちろ、神の雷!」

洸「くぅ!」

トリス「ガウェイン!2人拾えるか!」

ガウェ「くっ、私も喰らっているんだがな、なんとかする!」

ヌアザ「思ったよりてこずったが、予定通りだ、
    こうなった以上、生きて帰れると思うな、ライン・アーク・スリーウェイ!」

トリス「クソ、邪魔すんじゃ、ねぇよ!」

ガウェ「ナイスフォローだ、よっ、大丈夫か2人とも」

アシュ「ダメ・・・、痺れて動かない・・・」

ガウェ「正午をすぎたのもあるな、トリスタン!」

トリス「あぁ、しんがりは任せろ!」

ルー「えぇー!逃げるのー!?」

洸「これ以上はリスクが高すぎるわ」

ルー「ちぇー」

光明「ハッ!いきなり弱気じゃねぇか、張り合いねぇなぁ聖剣も!」

洸「シュート」

光明「っと、効かねぇって言ってんだろうが!」

洸「アイギス、厄介な盾、ふっ」

トリス「ん、付き合ってくれるのかい」

洸「私の不注意でこうなった、露払いはするわ」

トリス「ありがたい、そんじゃ行くとするか!」

洸「えぇ、そうしましょう、ふっ!」

光明「っちぃ、しつけぇなこのクソアマ!」

トリス「無駄なしは死角無しってなぁ、よっ!」

ゼウス「ふっ、全方位に曲げるか、小賢しい」

ヌアザ「目障りだ、ディスク・シュート」

トリス「そういうのは、こうだ!」

ヌアザ「逸らされたか、厄介な」

ガウェ「トリスタン!」

トリス「お、了解だ、よっ!」

ルー「マスター、私たちも」

洸「えぇ、退くわ、ふっ!」

ゼウス「追いますか?」

ヌアザ「放っておけ、温存もまた策だ」

ゼウス「畏まりました」

光明「クッ、あはは、あっはははは!なんて快感だ!
   イイ、殺しってイイなぁ、これが圧倒的優位者、素晴らしい!あっはははは!」

ゼウス「・・・友よ」

ヌアザ「あれか?攻め手であれば扱いは容易だ、言う事を聞かんわけでもない、不安か?」

ゼウス「今ので大体察した、上に立つのはあまり得意ではないのだがな」

ヌアザ「ギリシャの主神が何を言うか、大事の前の小事だ」

ゼウス「それもそうだ、今の我はゼウス、どうとでもなる」

ヌアザ「そういう事だ、では、行くとしよう」

ゼウス「御意」

光明「あっははは!あーっははははは!」

-------------------------------------------------------------------------

トリス「ここまで来れば大丈夫か・・・?」

ガウェ「追って来ている気配もない、大丈夫だろう、そら」

アシュ「あいった、ちょっと!もうちょっと丁寧に降ろしてくれない!?
    僕これでも怪我人なんだけど!?」

ガウェ「それだけ声が出るのなら問題ないだろう」

アシュ「信じられない、レディの扱いがなってない、それでも騎士か!」

トリス「あっははは!まぁまぁ無事だったんだからいいじゃねぇか」

アシュ「納得いかない・・・」

ジュナス「ん・・・、ここは・・・」

トリス「お、気がついたかジュナス、逃げ切ったぞ」

ジュナス「そうか・・・、雷を受けて・・・」

トリス「嬢ちゃんたちもありがとな、助かったぜ」

洸「いえ、私たちは何も」

ルー「いえいえー、それ程でもー、君たちも人の身で結構やるじゃんー?」

ガウェ「人の身・・・?」

ルー「私はルー、長腕のルーって行ったら分かるかなぁ?」

ガウェ「っ、ケルトの、太陽神か・・・!」

ルー「正解!さっすがー!」

トリス「あー・・・、俺たち、神様の大戦争に首突っ込んでたのか・・・」

アシュ「・・・敵も神様だったの?」

ジュナス「アシュリー・・・、それ本気で言ってる・・・?」

アシュ「流石にゼウスは分かってるからねー!」

洸「クラウ・ソラスを持っていたことから、アガートラムのヌアザだと予想できるわね」

ジュナス「ヌアザだって!?」

洸「え、えぇ」

ジュナス「あいつが、デイヴさんの仇・・・!」

トリス「ジュナス」

ジュナス「分かってるよ!そんな無謀はしないって!」

ガウェ「聞いていた話からそうじゃないかとは思っていたが・・・」

アシュ「分かっていたからといって勝てる相手じゃない、ね、
    タケルの言ってた通りだ」

洸「もしかして貴方たち、他に担い手の知り合いがいるの?」

アシュ「お、話が早そう、そうだよ、僕たちはミスティオンって所で人を集めてる、
    君もよかったらどう?」

洸「是非とも、助かるわ」

ルー「ちょっと、マスター?」

洸「情報も仲間も一度に手に入れるチャンスよ」

ルー「むぅ、分かったよ、私は1人でも強いのになぁ・・・」

洸「私は結城洸、よろしく」

アシュ「アシュレイ・コールソンだよ、よろしく、アシュリーって呼んでね、
    あっちはガウェインとトリスタン、それからジュナス」

トリス「おいおい、人にもちゃんと名乗らせろよ」

アシュ「僕は疲れたんだ!早く帰ろう!」

ガウェ「残念ながら珍しく同意見だ、支部に戻るとしよう」

ジュナス「12時も過ぎたしね?」

ガウェ「そういう事だ」

トリス「3倍が終わった途端これだ、まぁいいけどよ、それじゃ、
    帰るとしますかね、関東支部に」




to be continued...



もどる

シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w


こちらの台本はコンピレーション企画「Arc Jihad(アークジハード)」にて
書かせて頂いたものです。
他の参加者様の台本はこちら