Arc Jihad(アークジハード)-とある王子と楯の騎士-
ディートリッヒ♂ | 24歳 | ベルンの王子のパーソナリティをインストールされた男性。 真面目な好青年、少し早とちりする所がある。ウィルとは恋仲。 |
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ジェイク・アクランド♂ | 36歳 | ミスティオン、アメリカ支部の構成員、本業は要人警護。 気さくでいいおじさん、人をからかうのが大好き。 |
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ガラハッド♂ | 26歳 | 円卓の騎士のパーソナリティをインストールされた男性。 真っ直ぐで疑う事をあまりしない性格。 |
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ウィルミヒルデ・アインハルト♀ | 23歳 | ミスティオン、ドイツ支部の構成員、地域の守護をしてる一族の跡取り。 負けず嫌いで強気な女性、親しい人の前以外では口調を変えている。 |
ディート♂:
ジェイク♂:
ガラハッド♂:
ウィル♀:
ウィル「まだ、まだよ・・・、ディート、お願い、もう一回!」
ディート「そういう事は、まず立ってから言おうか、ウィル」
ウィル「くっ、ぐ、ぅ、っは、これで、いいかしら・・・!」
ディート「あぁ、それでいい、さぁ、構えろ!」
ウィル「えぇ、行くわよ、はぁぁあああああ!」
ディート「流石だ、なら、俺も、うぉぉおおおお!」
ウィル「はぁ!」
ディート「ふっ、そこだぁ!」
ウィル「っ、きゃあ!?」
ディート「よっ、これで、チェックだ」
ウィル「くっ・・・、また私の負けか・・・」
ディート「悔しいのは分かるけど、そもそも勝てない前提の模擬戦じゃないか」
ウィル「分かってる、担い手が強いって言うのはよく分かっているわ、
だけど、私だって、これでも強い方で通っていたのよ!」
ディート「あぁ、そうだな、確かにドイツ支部でも君はトップレベルの腕前だ」
ウィル「そうでしょ!なのに貴方と戦うと、まるで赤子をあやす様なレベルじゃない!」
ディート「そんなに簡単なように見えるか?」
ウィル「事実でしょ、勝ちが揺るがないのだもの」
ディート「攻撃できない相手に負けを認めさせるのは大変なんだけどなぁ・・・」
ウィル「何か言った?」
ディート「いいえ、何も。さて、少し休んだら行こうか」
ウィル「あれ、今日って仕事入ってたかしら」
ディート「どうやら、この国に新しい魔剣が入国したようだ」
ウィル「っ、行きましょう」
ディート「待った、ちゃんと疲れを取ってからだ、そんな状態で勝てると思っているのか?」
ウィル「・・・えぇ、分かったわ」
ディート「さて、今回の相手は如何程か・・・」
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ジェイク「いやぁー、懐かしきかなドイツ、何年ぶりかねぇ、なぁガラハッドよ」
ガラハッド「なぁと言われても、私は初めて足を踏み入れる国なのだが、
どう答えたら良いのだろうか、主よ」
ジェイク「そこはお前よ、私の住んでいたのはブリテンだー!とかこう、いくらでもボケようがあるだろう」
ガラハッド「む、あえて真実を言う事で笑いを取るというのか、これは勉強になる・・・」
ジェイク「そうだろうそうだろう、学ぶ事はいくらでもあるからなぁ」
ウィル「そういう貴方も少しは身を隠すという事を覚えたらどうだ、旅の者よ」
ジェイク「おぉ、素晴らしいな、ドイツは旅人を美人でもてなすサービスでも始めたのか」
ウィル「っ、それは、この状態を分かった上で言っているのだろうな、事と返答によっては・・・!」
ジェイク「あっははは!返答が必要かね、聖剣の契約者さん」
ウィル「っ!」
ガラハッド「おぉ、こんなに早く聖剣と出会えるとは、今回は幸運な旅になりそうだ!」
ディート「本当に幸運だと思うか、魔剣」
ウィル「ディート、呼ぶまで出て来ないでって言ったでしょう」
ディート「奇襲でもされたら、あの状態からじゃ対処が出来ないだろ」
ガラハッド「ちょっと待ってくれないか、今、魔剣といったのは私の事だろうか?」
ディート「他に誰がいる」
ガラハッド「すまない、少し弁解させて欲しい、私の剣は・・・」
ジェイク「言われて見ればそうだ!この状況で担い手は俺のガラハッドとそちらのディートさんだけだ!」
ガラハッド「ぬ、主よ、それでは色々と誤解を・・・」
ジェイク「それで、この状況で、お姉ちゃんはどうすんだい?」
ウィル「そんな物は決まっている、ディート、剣を!」
ディート「あぁ、来い、一振りの輝き、ナーゲリング!」
ガラハッド「っ、主!また戦闘になってしまったではないか!」
ジェイク「わぁってるよ、さっさとよこしな、やられんぜ?」
ガラハッド「くっ、背に腹は変えられぬか、選びし者よ、我らに探し出す力を、選定の剣(つるぎ)!
更に、兵装招来、我が盾、ナイツオブホワイト!」
ジェイク「なぁるほどね、運良くホームグラウンドでパートナー見つけたんだな、ベルンの王子様?」
ディート「・・・聡い男だ」
ジェイク「名前を半分聞いて、なおかつ持ってる武器の名前も分かりゃ察しもつくさ、なぁガラハッドよ」
ガラハッド「それは主が詳しいからだと思うのだが」
ジェイク「あっはは!ちげぇねぇ!こいつは一本取られたなぁ!」
ウィル「戦いの前だというのにふざけて・・・!」
ディート「余裕なんてすぐになくして見せるさ、行くぞ!」
ガラハッド「出来るものならやって見せよ、余裕のない心に常勝などは、ない!」
ディート「大した自信だ、いつまで続くかな、はぁ!」
ガラハッド「っと、盾を持った相手に、そんな大振りが効くと、思うなぁ!」
ディート「ふっ、防がれる事を予想してないと思うか?」
ガラハッド「いや、その程度の担い手だとは、思っていないさ!」
ディート「よっ、っと、やはりあのタイミングでも返してくるか、なかなかやる」
ガラハッド「己の手を囮に絡める、恐らく剣術や体捌きはあちらが上か、ならば、
選び定める運命よ、場を満たせ、そして我にその資格を見出せ!」
ウィル「様子がおかしい・・・、ディート、気を付けて!」
ディート「あぁ、分かっている!」
ジェイク「おやおや、担い手といちゃいちゃしちゃって、おじさんの事は構ってくれないのかねぇ?」
ウィル「安心してくれて構わない、その軽口、今すぐ止めてくれる!」
ジェイク「嬉しいねぇ、それじゃ、始めますかぁ!」
ウィル「はぁ!」
ジェイク「中々いい太刀筋だが、いよっ!」
ウィル「っ、くぅ!?こいつの一撃、なかなかに重い・・・!」
ジェイク「そら、どうしたよ、最初の威勢は」
ウィル「くっ、力じゃ男には勝てないか・・・、なら速さで!」
ジェイク「そうくるか、ならこいつで!」
ウィル「なっ、きゃあ!?」
ディート「銃声!?ウィル!」
ガラハッド「余裕は余裕でも、余所見は厳禁だぞ、ベルンの王よ!」
ディート「っ、くぅ!」
ウィル「ぐぅ・・・、剣の戦いに、銃なんて・・・!」
ジェイク「これが剣の戦いだなんて俺は一言も言ったつもりはねぇがなぁ、
とりあえず、腹押さえてねぇで見てみなよ」
ウィル「何、っ、傷が、ない?」
ジェイク「空砲だ、ま、この距離じゃ実弾じゃなくてもいてぇだろうがな」
ウィル「くっ!」
ジェイク「おっと、へへっ、お姉ちゃんはまだやる気満々のようだ」
ウィル「今、殺さなかった事、後悔させてやる!」
ジェイク「そちらさんこそ気をつけな、空砲は初発だけだぜ?」
ウィル「ちぃ・・・」
ディート「ウィル!一旦離脱だ!」
ウィル「えっ?」
ディート「よっ!」
ウィル「っ、きゃあ!?」
ジェイク「あらら、連れてかれたか、っておいガラハッド!生きてんだろうな!」
ガラハッド「問題ない、無傷だぞ、主」
ジェイク「逃がした事は問題じゃねぇのかなぁ、ガラハッド?」
ガラハッド「うっ、そ、それに関しては申し訳ない」
ジェイク「はぁ・・・、ま、やっちまったもんはしょうがねぇ、それに探すのは、お前の得意分野だもんな?」
ガラハッド「その通り、聖剣だろうと魔剣だろうと、この私の前から逃げる事は・・・」
ジェイク「口上はどうでもいいから早くやれといってんだ」
ガラハッド「い、イエスマイマスター、我が使命は王の勅命、我求むは至宝の杯、聖杯なり!サーチレリクス!」
ジェイク「どうだ?」
ガラハッド「大丈夫だ、いつも通り、聖杯より見つける事が困難な聖遺物などありはしない」
ジェイク「よっしゃ、そんじゃ行くとしようかね」
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ディート「はぁ・・・はぁ・・・、ここに隠れれば一先ずは大丈夫だろう・・・」
ウィル「ちょっと、何で逃げたのよ!」
ディート「俺の独断ですまないのだが、あのままでは、どちらもマズそうだったからな」
ウィル「・・・ちゃんとこっちにも気を配っててくれたんだ、ありがと」
ディート「当たり前だろ、俺は、お前を失いたくない」
ウィル「うん、私もだよ、ディート」
ジェイク「おっと、これじゃおじさんはお邪魔虫かね?」
ウィル「っ!?」
ディート「なっ、もう見つかった!?」
ガラハッド「ふっ、聖杯を見つけし私から、聖遺物を持つ担い手が隠れられる訳がないのだ」
ウィル「くっ、なんて厄介・・・!」
ディート「ウィル、マージ・ウェイクだ」
ウィル「っ、えぇ、分かったわ、マージ」
ディート「ウェイク!」
ガラハッド「主」
ジェイク「分かってらぁ、前衛頼むぜ!」
ウィル「契約者が下がった?」
ディート「マージ・ウェイクを使わないだと・・・」
ジェイク「俺のガラハッドは、んな事しなくても充分つえぇからなぁ」
ガラハッド「それは認めるが、主よ、それでは・・・」
ジェイク「ガラハッド、シャラップ」
ガラハッド「イエス、マイマスター」
ウィル「このまま舐められたままじゃ終われないわ」
ディート「あぁ、力を解放するぞ」
ウィル「ベルンの名馬ファルケよ、その力を我に貸したまえ」
ディート「ブリッツ・オブ・ファルケ!」
ガラハッド「っ、これは」
ジェイク「ちぃ、やれるか!」
ガラハッド「やらねばならない時がある、それが今!」
ディート「手加減した事を、後悔させてやる!」
ジェイク「っ、はえぇ!?」
ガラハッド「だが、まだ私の選択は絶やせん!」
ウィル「これでもまだ防げるのね、なら、よっ!」
ジェイク「上か、なんか来るぞ!」
ディート「これが防げる物なら、防いで見せろ、うぉおおおおおお!」
ガラハッド「そんな単純な振り下ろし攻撃、私に防げぬはずが・・・!」
ジェイク「っ、かわせ!」
ディート「もう遅い!振り下ろされるは巨人の一撃、エッケザックス!」
ガラハッド「なっ、剣が巨大に!?くぅ!」
ジェイク「ちぃ、本当は撃ちたくなかったが、こいつで反れてくれよ!」
ウィル「銃なんかで、エッケザックスが止められるものかぁ!」
ジェイク「くっ!剣如きでこの風圧かよ、ガラハッド生きてるか!?」
ディート「なっ、あのタイミングでかわされ・・・!?」
ウィル「っ、きゃあ!」
ガラハッド「すまない主助かった!これで!」
ウィル「やられる・・・!?」
ジェイク「ガラハッド、ウェイト!」
ガラハッド「イエスマイマスター」
ディート「くっ、何故だ、何故殺さない!」
ジェイク「この戦いは俺たちの勝ちだ、それでいいかい、姉ちゃん、王子さん?」
ディート「それは火を見るより明らかだろう、我々を貶めるつもりか!」
ジェイク「OK、剣をしまいな、ガラハッド」
ガラハッド「イエスマイマスター」
ウィル「・・・・どういう、つもり?」
ジェイク「さって、負けたお二人にはいくつか言う事を聞いてもらうぜ?」
ウィル「くっ、私は拷問をされようと何も喋らないぞ」
ジェイク「そうか、なら代わりにウマい飯屋を奢ってくれ」
ウィル「・・・・は?」
ディート「貴様、何を言って・・・」
ジェイク「詳しい事は食いながら話すわ、立ち話もなんだろ」
ガラハッド「まさか、私は食事の為だけに命を張ったのか・・・?」
ジェイク「んな訳ないだろうが、今の戦い、勲章もんだぞー、ガラハッドよ」
ガラハッド「なんと・・・・!ありがたき幸せ」
ジェイク「よっしゃ、そんじゃ行くかぁ」
ウィル「ま、待て、一体貴様は何だと言うのだ!」
ジェイク「だから、食いながら話すつってんだろう?」
ディート「どうやら、従うしかないみたいだな」
ウィル「そうね・・・」
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ジェイク「んー!うめぇ!いやぁ、これはめっけもんだわ!姉ちゃん、いい店教えてくれてありがとうな!」
ウィル「え、えぇ、それで、そろそろ本題に入ってもらえると嬉しいのだが・・・」
ジェイク「それもそうだな、んじゃ自己紹介からだ、俺はジェイク・アクランド、
【ミスティオン】、アメリカ支部のもんだ、よろしくな」
ウィル「っ、み、ミスティオンの!?」
ジェイク「んで、こっちが俺のパートナー、聖剣の担い手、ガラハッドだ」
ガラハッド「アーサー王が円卓の騎士、ガラハッドだ、以後お見知りおきを」
ディート「なっ、聖剣だと、そんな馬鹿な、確かに感じる気配は魔剣のはず・・・」
ウィル「それに、さっき自分で魔剣だと!」
ジェイク「言ってねぇよ?返答が必要かと聴き返しただけだ」
ウィル「・・・・え?」
ジェイク「俺らは聖剣だ、返答は必要か?」
ウィル「あ、いや、確かに、必要ないが・・・」
ディート「いや、むしろ必要だろう!聖剣だというなら、何故その剣は魔の力を放っている!」
ガラハッド「何故、と聞かれると答えづらいのだが、私の持つ選定の剣は、魔剣の属性を持った聖剣なのだ」
ディート「な、なんだって・・・?」
ガラハッド「この剣は私以外の者が持つと呪われる、という逸話を持った剣なのだ、
実際にそれにより不幸な人生を歩んだ騎士もいる」
ジェイク「ちなみに、俺が持っても異変が起こる、マージ・ウェイクしなかったんじゃねぇ、
したくねぇんだよ、まぁしたくない理由は他にもいくつかあるんだけどな」
ディート「その剣の逸話は分かったが、それは理由になってないと・・・」
ガラハッド「あまり認めたくはないが、この剣は、呪われた聖剣なのだろう、
それ故に魔を感じるのではないかと、私は考えている」
ウィル「そんな事、あるのね・・・」
ディート「みたいだな・・・、ん、待て、ならば何故俺達は戦わなければいけなかったんだ」
ジェイク「ディートさんよ、一つ聞くが、あの時点で俺達が聖剣の担い手なんですー!
って言ってたら、信用してたか?」
ディート「う、確かに・・・」
ウィル「恐らく、信用してない、わね・・・」
ジェイク「そういう事だ、悪かったな、こっちの都合でしんどい思いさせて、
まぁ、俺らもしんどかったって事で、許してくれよ」
ウィル「その言われ方だと、凄く許したくなくなるのだけど、そうね、うん、
こちらこそ、最初から疑ってかかってごめんなさい」
ディート「すまなかった」
ガラハッド「私は事が穏便に済めばそれで構わない」
ジェイク「あっははは!これでおあいこだな!」
ウィル「・・・ふふっ、そうね、そういう事にしておきましょう」
ジェイク「へぇ、なんだ、そういう話し方も出来るんじゃねぇか、その方が可愛いぞ、姉ちゃん」
ウィル「っ、あ、ありがとうございます!全く、本当に調子のいい人ね・・・、
そうだ、こちらの自己紹介がまだだったわね、
私の名前は【ウィルミヒルデ・アインハルト】、親しい人からはウィルと呼ばれているわ、
【ミスティオン】、ドイツ支部に所属している、よろしくね」
ディート「俺はディートリッヒだ、よろしく」
ジェイク「あぁ、よろしくな、ウィル、ディートリッヒ、しっかし、そうか、ドイツ支部の人間だったか、
おいガラハッド、お前さん、この旅は本当に幸運かも知れねぇぞ、珍しく」
ガラハッド「最後の一言が余計な気もするのだが、確かに幸運だ」
ウィル「幸運、とは?」
ジェイク「【ゼラフィーネ・フォン・シュヴァイツァー】とその魔剣、シグルズ、
そしてその周りにはマーナガルムとロキ」
ウィル「っ、知っているの?」
ジェイク「あぁ、俺たち、セレス派は知り合い同士で連絡を取り合って情報を共有している、
おかげである程度の情報は入ってくるんだ」
ウィル「セレス派・・・、アメリカ支部の支部長のセレスさん?」
ジェイク「・・・・あれ、面識ないか?」
ウィル「・・・・えぇ」
ディート「っというか、派閥に分かれてるのか、この戦い」
ガラハッド「今更何を、聖剣派と魔剣派に・・・」
ディート「そうじゃなくて、セレス派って事は、少なくとももう一つは派閥があるんだろう?」
ジェイク「・・・あれ、ドイツ支部って全く連絡来てねぇのか」
ウィル「少なくとも私は聞いてないわ」
ジェイク「もしかしてウィルって友達すくな」
ウィル「くない!」
ジェイク「よな、そういうタイプにゃ見えねぇし」
ウィル「ならそういう事言い始めないで!」
ジェイク「あっははは!悪かった、まぁざっくり説明すると、セレス派ってのが所謂聖剣の契約者が集まる派閥だ、
もう一つあって、そっちはグレアム派、魔剣の派閥だ」
ウィル「グレアムさんが!?」
ジェイク「あぁ、本部長のグレアムさんがだ」
ウィル「嘘でしょ・・・」
ディート「時々通達も来てたじゃないか、疑いもしなかったぞ・・・」
ガラハッド「意外と役者なのだな、ヌアザとやらは」
ジェイク「まぁ、分かっちゃい・・・」
ウィル「ヌアザですって!?」
ジェイク「・・・あ、あぁ、グレアムの契約相手はヌアザで武器はクラウ・ソラスだ」
ウィル「うわぁ・・・」
ディート「よりにもよって神が敵か・・・」
ジェイク「それを言ったらロキだってそうだろうが」
ウィル「そう、よね・・・」
ガラハッド「後は、ロンギヌスも早々に止めなくては、罪もない一般市民が傷つくのは忍びない」
ディート「あいつならこちらで把握している、契約者も拘束させてもらっている」
ジェイク「マジか!?」
ウィル「えぇ、一度契約者が死に、その後にうちの構成員であるレギーナが契約者になったのだけど、
ロキに敗北して、現在重傷、暴れるものだからベッドで大人しくしてもらってるの」
ジェイク「分かった、そしたら俺らのドイツでやろうと思ってた仕事その1終了だ、
後は、シュヴァイツァーの連中だ」
ディート「あそこには魔剣が三体いるんだぞ、しかも一体はラグナロクに関わった神だ」
ウィル「2対3で戦うのは、不安が大きい」
ガラハッド「私は、1対1が二つになると考えているのだが」
ジェイク「正解だ、いいぞガラハッド、俺の考え方が染み付いてきたか」
ガラハッド「ありがとうございます」
ジェイク「っと言うわけだ、おびき寄せ、分断する、そっから各個撃破だ、
向こうさんもドイツ支部に聖剣がいることくらい気付いてるだろう、
それで攻め込んでこないって事はそう好戦的じゃねぇだろう」
ウィル「確かに、言われてみればそうね・・・」
ディート「かなり現実的な作戦ではあるな」
ジェイク「あ、ちなみに、今回は倒すのが目的じゃねぇぞ?」
ディート「なら何を、そんなリスクを負ってまで?」
ジェイク「ロンギヌスを、そして俺たちを知ってるんだから分かるとは思うが、
聖剣だからと言って仲間じゃない、逆もまたしかりだ」
ウィル「魔剣だからと言って、敵ではない・・・」
ディート「何を言っている、魔剣は侵略者だ、この世界からしたら敵以外の何物でもないだろう」
ジェイク「なら、ロンギヌスは、この世界の人間の、味方と言えたか?」
ディート「っ、それは・・・」
ガラハッド「魔剣だからと言って侵略が目的でない者だっている、
聖剣だとはいえ、世界を守るのが目的だとは限らない」
ディート「あぁ、そうだな、確かにそうだ」
ウィル「ディート・・・」
ディート「すまない、少し湿っぽくなった、続けてくれ」
ジェイク「オーライ、今回の目的は、あの勢力がどういう存在なのかの確認だ、
俺たちの、聖剣の敵かどうか、のな」
ウィル「それさえ分かれば、あそこの動きに捕らわれなくても済むって事ね」
ジェイク「その通りだ」
ガラハッド「仲間が敵になることがあるのだ、敵が仲間になる事があったって、いいはずだ」
ウィル「・・・・そうね、そうなれば、一番いいものね」
ジェイク「俺らは、あんたらの返答はどうだろうと、動くつもりだ、
まだ時じゃないと思うならこの話は無かったことにしてもいい」
ウィル「ここまで聞いて、動かないわけがないでしょう」
ディート「全力で支援させていただく、それに、ここは俺たちの国だ、
あんたらだけに任せるわけにはいかない」
ガラハッド「ご協力、感謝する」
ジェイク「ありがとうよ、そんじゃ、事が終わるまでは一蓮托生だ、改めてよろしくな」
ウィル「えぇ、よろしく」
ジェイク「さぁー!そうと決まれば呑むぞー!」
ウィル「え、えぇ?」
ジェイク「ドイツとくりゃビールだろうが!なぁガラハッドよ!」
ガラハッド「なぁ主よ、知識としては知っているが、経験した事が無いから同意し辛いのだ。
この場合はどうしたらいいのだろうか」
ジェイク「なら経験すりゃ分かる!よっしゃ、んじゃ早速呑むぞ、ウィル!ディートリッヒ!おめぇらも行くぞ!」
ウィル「ま、まさかとは思うけど、そっちも私の奢り・・・?」
ジェイク「んな訳ねぇだろう?奢ってくれるってんならありがてぇけどな」
ウィル「良かっ・・・」
ディート「なら、飲み比べだ、先に潰れた方が奢る、これでどうだ」
ウィル「え、ディート!?」
ジェイク「なんだ、おめぇもイケル口かぁ?そりゃ楽しみだ!」
ガラハッド「勝負とあれば負ける訳にはいかないな、その話、私ものらさせて貰おう」
ウィル「あぁーもう!分かったわよ、やればいいのでしょう!絶対負けてなんてやらないんだからー!」
to be continued...
もどる
シナリオの感想とか演じてみて台本としての感想とかいただけると作者がよろこぶかも・・・w
こちらの台本はコンピレーション企画「Arc Jihad(アークジハード)」にて
書かせて頂いたものです。
他の参加者様の台本はこちらへ