クリスマス中止のお知らせ

楠木 伊吹♂ (くすのき いぶき) 18歳、トラブルメイカー、ハイテンションド馬鹿
天原 和輝♂ (あまはら かずき) 18歳、常識人、カッコいい、香波の彼氏、リア充代表
大意 郁斗♂ (たいい いくと) 32歳、独身、人妻に恋する体育教師、ウザイ、バカ
追宮 優衣♀ (おいみや ゆい) 18歳、ほんわか、癒し系、恋する乙女、可愛い
水沢 香波♀ (みずさわ かなみ) 18歳、強気、常識人、まとめ役、和輝の彼女、リア充代表その2
本山 夏子♀ (もとやま なつこ) 24歳、人妻、新妻、本当は常識人、本当はいい先生、でもこの日は壊れてる


伊吹♂:
和輝♂:
郁斗♂:
優衣♀:
香波♀:
夏子♀:

伊吹「今年のクリスマスは中止だぁ!」

和輝「・・・・・・・は?」

香波「また唐突ね」

優衣「あの、なんでなの?」

伊吹「だってよぅ、彼女のいないクリスマスなんて、なくなってしまえば良いー」

郁斗「そうだ、クリスマスなんて中止だ!」

香波「せ、先生まで・・・」

和輝「仕方ないよ、先生は」

郁斗「仕方ないってなんだ!俺がモテナイみたいな言い方するなよ!」

和輝「そ、そんな意味で言ってないって、まぁ本当はそうなんだけど」

優衣「だって、旦那様が居る人を好きな人には彼女出来ないですよ」

伊吹「まぁまぁ、モテナイ理由なんぞどうでもいい、大切なのは、
    郁斗せんせーが同志だって事だ!」

郁斗「応!俺達は同志だ!」

和輝「悲しい同志だな」

優衣「ちょ、和輝くんっ、もうちょっとオブラートに包んで」

夏子「そうよ!今年のクリスマスは中止よ!」

香波「な、夏子先生まで!?」

郁斗「おぉ〜!夏子先生、まさか俺に同調してくれる日が来るとは!」

優衣「何かあったんですか?」

夏子「だって、彼・・・今単身赴任で遠くに・・・、彼に会えないクリスマスなんて中止よぉ〜!」

伊吹「却下だ」

夏子「えっ!?」

伊吹「リア充じゃないかよぉ〜!旦那持ちってリア充じゃねぇかよ〜!
    そんな贅沢な理由で中止するんじゃねぇ〜!」

郁斗「いいじゃないか楠木、夏子先生も同志に加えようじゃないか」

和輝「大意先生がきらきら輝いてる、ここで仲間に加えたら息吹が一気にアウェーに」

香波「だね、大意先生がある意味リア充に」

伊吹「なんだと!やばい、俺がお知らせ配布し始めたって言うのに、俺がアウェーだと!?」

優衣「じゃ、じゃあ私も、中止推進・・・」

和輝「ま、マジかよ!超常識人な優衣がそっちに!?」

優衣「だって、私も彼氏、いないもん」

香波「や、やばいよ、これじゃ私たちがアウェーじゃない」

和輝「まぁいいじゃん?クリスマスって特別な日じゃなくても一緒にいるんだし、
   仮にクリスマスが中止になっても俺達は一緒だろ?」

香波「そ、そうだよねっ、クリスマス中止になんて負けないもんねっ」

郁斗「チクショウ、このリア充どもめ・・・」

夏子「大意先生、そんな事言っちゃいけません、バカップル死ねばいいのに」

伊吹「夏子先生がそれ言っちゃダメでしょ!超同感だけど」

優衣「く、クリスマス中止ー」

和輝「あ、ちょっとお前ら黙って、電話」

優衣「ご、ごめんなさい」

伊吹「さ、さーせん」

郁斗「す、すまなんだ、・・・って、先生に向かってお前らだと!?」

夏子「シッ!」

郁斗「しゅーん・・・」

香波「よ、よわっ」

和輝「はい、はい、え、先輩がインフル?・・・はい、はい、え゛、24・25入ってくれって・・・、
    え、待って店長、俺予定が・・・、え゛!副店長も!?・・・了解っす・・・」

伊吹「お、一気にテンション下がったな、バイト先か?」

和輝「あぁ・・・、二人ほどインフルでぶっ倒れて強制的に、シフトが・・・」

香波「えぇ!?じゃ、じゃあクリスマス一緒にいられないの・・・?」

和輝「わ、わりぃ・・・」

香波「クリスマスなんて中止だぁああああああああ!」

郁斗「同志よぉおおおおおおおおお!」

夏子「香波ちゃん、分かったでしょ、私の気持ち、分かったでしょ!?」

香波「痛いほど分かりました!中止だぁあああああああ!」

優衣「香波ちゃんも仲間だぁ、ちゅーし、ちゅーしっ」

和輝「や、やっべぇ、今ので俺孤立しちまった・・・」

伊吹「さぁ、かずきんも同志に・・・」

和輝「よ、寄るな」

優衣「和輝くんも一緒に中止しよ?」

郁斗「よし、いい事を考えたぞ!これなら一気に中止できる!」

夏子「あら、何々?大意先生の意見を聞きましょ」

郁斗「小学校の校内放送で「サンタは君のおと・・・」」

伊吹「やめろぉおおおお!子供たちの夢を壊すんじゃねぇええええええ!」

優衣「い、伊吹くんっ!?」

伊吹「夢を壊されんのはこいつらリア充だけで十分だ!」

和輝「事の発端が何抜かして・・・」

香波「なによぉ!せっかく支援してるのにのけ者にする気!」

伊吹「うぉ、わ、わりぃわりぃ、いいじゃねぇか、自分が彼氏に会えないのに他の奴らが
    幸せそうにラブラブしてんのみたいか?」

香波「クリスマスなんて・・・・中止よぉおおおおおおおお!」

夏子「そうよ!私が一人寂しく聖夜を過ごすっていうのに、他の人が幸せなんてぇ!」

郁斗「ふっふっふ、さぁ、どうだ天原よ、お前も、同志に・・・」

和輝「や、やめろ、誘惑するんじゃない・・・」

香波「私たちが会えないのに、他の人はいちゃいちゃしてるのよ・・・」

和輝「ヤメテクレ・・・」

優衣「や、やっぱり私、クリスマス祝いたい!」

伊吹「な、なんだとっ、優衣、う、裏切るのか!?」

優衣「ち、違うもん、私だって、本当は一緒にクリスマス祝いたい人がいるんだもん!」

夏子「本当は?って事は?」

優衣「私、伊吹くんと、クリスマス祝いたいの」

郁斗「なん、だと・・・」

香波「優衣が・・・」

和輝「息吹とだってぇ!?」

伊吹「ちょ、ちょっと待てって、そんなドッキリいらないってぇ〜」

優衣「ドッキリじゃないもん、私、伊吹くんのこと、好き・・・」

夏子「まさかの、コ・ク・ハ・ク」

伊吹「・・・・・・・・よし」

郁斗「よ、よし?」

伊吹「クリスマス再開のお知らせ配布!優衣!行こうぜ!」

優衣「え、えっ、う、うん!」

郁斗「ぽ、ぽかーん・・・」

夏子「青春、ねぇ・・・」

香波「まさか、優衣が、伊吹なんかを好きだったなんて、ねぇ・・・」

和輝「これで晴れて、あいつもリア充、か・・・」

郁斗「納得いくかぁああああああ!」

夏子「そうよ!言い始めが幸せなんてずるい!」

郁斗「じゃあ夏子先生、俺達は俺達でクリスマスを幸せに・・・」

夏子「却下よ」

郁斗「本当っすか!やったぁ!夏子先生と・・・、え、却下ですとぉおおおおお!?」

夏子「うふふ、あなたも不幸になるといいわ、メシウマァアアアアアア!」

郁斗「な、夏子センセェエエエエエエエエ!」

和輝「・・・・・・嵐が、去った」

香波「なに、言ってるのよ」

和輝「え?」

香波「私のクリスマスを返してぇえええええええ!」

和輝「しまった、こいつがいたぁああああああああ!」


お・わ・りw