Assault Memories ~不明存在~ 第一話 イレギュラー
トール=クジョー♂ 20代前半
搭乗機体『ピオニエーレ』(先駆者)
所属不明のレクレス、お調子者で人を小ばかにした様な態度を取る。
高速戦闘を得意とし、戦況をかき回しながら的確に急所を狙っていく。
マティウス = ケラー♂ 30代中半
搭乗機体『フュンケ』(火の粉)
デスグラッサ軍所属のレクレス、軍のエリートであるナンバーズのランク9。
堅実かつ真面目なタイプ。その反面イレギュラーに弱い。
ヒタキ=ウスライ♀ 20代前半
搭乗機体『グルーミィ』(陰気)スナイパー重四脚
所属不明のレクレス、感情がとても薄く口数も少ない。
狙撃の腕に絶対の自信を持ち、そこに関してだけはプライドも高い。
ツェリア・シャミン♀ 24歳
デスグラッサ軍所属の戦闘オペレーター。
物事にひたむきに取り組むタイプだが、慌てがち。
トール♂:
マティウス♂:
ヒタキ♀:
ツェリア♀:
ツェリアN「シュナイドリス西部、夜闇に紛れ2機のアームドメタルが仮設された野営地に接近する」
トール「おーし到着ー、さてさて、戦闘の具合はどうかねぇ?」
ヒタキ「もう終了してるみたい、シュナイドリスの部隊は壊滅、
デスグラッサがこの辺りを制圧済み」
トール「なぁんだ、横からしゃしゃり出て全部掻っ攫ってくのがおもしれぇってのによ」
ヒタキ「作業用アームドメタルに武器を持たせただけのインスタントが相手じゃ弾の無駄」
トール「だからお前もブレード持てって言ってんだ」
ツェリアN「軽量級の二脚に乗った男が、右腕に持ったブレードを掲げる」
ヒタキ「趣味じゃない」
ツェリアN「それに対し、重量級の四脚に乗った女はスナイパーライフルのサイトを覗き続ける」
トール「あぁ分かってますよー、俺がぶっこんでぶった切る、それで万事解決だ」
ヒタキ「えぇ、いつも通りでよろしく」
トール「オーケーオーケー、任せとけ、そんじゃ、あれはどうする?」
ヒタキ「戦闘用アームドメタル3機・・・、識別、デスグラッサ」
トール「ベーシック2のカスタムが1だ」
ヒタキ「初発でベーシックを1機ずつ撃破、後は臨機応変に」
トール「オーライ、そんじゃ、行くぜグルーミィ」
ヒタキ「了解、行きましょう、ピオニエーレ」
トール「よっしゃ、行っくぜおらぁぁああああああ!」
ヒタキ「シュート」
トール「ナイスショットだグルーミィ、続けて、ぶっ飛ばす!」
ツェリアN「機関部を撃ち貫かれたアームドメタルは爆発を起こし、それに気を取られたもう一機も強襲を受け、
コックピットを的確に潰される」
マティウス「っ、いきなり2機も!?オペレーター!誰か、誰か取れないか!」
トール「お、いい反応じゃねぇか、手下落とされても慌てず体勢を立て直すたぁな」
ヒタキ「あれ位出来て当然」
トール「それすら出来ねぇのばっかだったじゃん、だからまだマシな方だろ」
ツェリア「シャミンです、どうされましたか、ケラーさん!」
マティウス「敵襲だ、サポートを!」
ツェリア「っ、はい!ツェリア・シャミン、オペレート入ります!
識別不明機、二脚型軽量級、1機ですね」
マティウス「いや、もう1機どこかにいる、あの武装では2機同時に落とせない」
ツェリア「狙撃手がどこかにいるという事ですね、索敵と増援を急ぎます」
マティウス「頼む、目の前の敵は私がなんとかしよう」
トール「ヘイ、デスグラッサさんよ」
マティウス「っ、オープン回線でコンタクトだと、こちらデスグラッサ軍『フュンケ』だ、
貴様何者だ、何が目的だ、答えろ!」
トール「識別消してる奴が、何が目的か答える訳がねぇだろ、ばーか!」
マティウス「なっ!?」
トール「てめぇ、この辺の隊長機だろ、カスタムてめぇ1機だもんなぁ?」
マティウス「くっ、貴様の様な輩に答える義理はない!」
トール「オーケーオーケー!って事は決まりだ、隊長機ケッテーイ!
っつー訳でお前の棺桶がそのアームドメタルって事もケッテーイ!
そんじゃぁね!」
ツェリア「回線、閉じられました」
マティウス「分かっている、一体なんだったんだ・・・」
ヒタキ「・・・ピオニエーレ」
トール「あ?んだよ」
ヒタキ「バカ」
トール「あんだと!?」
ヒタキ「今の時間で増援が近くなってる、援護は少し待ってて」
トール「うぉ、マジかよ、オラィ、任せとけ」
ツェリア「朗報です、今の通信の間に伝達完了いたしました、
一番早い隊の到着まで10分!」
マティウス「了解した、なれば手柄を取られないようにせねばな、
さぁ、行くぞ!」
トール「ハッ、出足がおせぇんだよ!」
マティウス「っ、何だあの初速は!?くっ!」
トール「そら、蜂の巣になりやがれぇえええええ!」
マティウス「ちぃ、その程度の火力で、舐めるなぁ!」
トール「うぉ!?っちぃ、ビクともしねぇ!」
ヒタキ「こっちも忙しいのだけど、それならしょうがないかな、シュート」
マティウス「っ、それには当たってやらん!」
ヒタキ「チッ・・・、後回し」
トール「あいつ、グルーミィの狙撃を避けるかよ・・・!」
ツェリア「ナイス回避です、今の狙撃で方角を特定しました、
半数そちらに回します」
マティウス「あぁ、あれは放っておけない、正面のアームドメタルよりよほど厄介だ」
ヒタキ「今ので場所がバレた、こっちに数機向かってる」
トール「げっ、マジかよ」
ヒタキ「射程距離に入り次第撃墜する、それまで援護なし」
トール「30分」
ヒタキ「かけない」
トール「よし、そんじゃ俺は、あのおっさんを削っていくとすっかね!
そぅら行くぜぇ!」
マティウス「効かんと分かっても退かんか、愚策極まりない、
厄介な敵となる前に、落としてくれる!」
トール「そらそらそら!死ねよ鈍重!」
マティウス「この程度ならば、意に介すまでもないわ!」
ヒタキ「私が撃たないと終わりそうにない、ちょっと、本気出す、
索敵開始、1・・・2・・・3、ロックオン、シュート」
ツェリア「っ、嘘・・・!?」
マティウス「どうした!」
ツェリア「1機落とされました、2機からはカメラをやられたとの報告!」
マティウス「なんだと!?どうなっている、敵は1機じゃないのか!」
ツェリア「分かりません!少なくとも同じ方向だとしか・・・!」
ヒタキ「予想通り、あれも固い、撃墜するのは後、まずは戦闘不能にする、
ロックオン、シュート、チッ、外した、リロード、シュート」
ツェリア「そんな・・・!」
マティウス「シャミン管理官!呆けていないで報告を!」
ツェリア「更に1機落とされました、カメラを破壊されたのが、もう2機・・・、
狙撃手方面に向かったアームドメタル、全機戦闘不能・・・」
マティウス「バカな!一般兵だとは言え、デスグラッサの兵だぞ!」
トール「おらおっさん、動きが鈍ってんぞ!」
マティウス「ぐっ!ちぃ、決定的なダメージを受けぬとはいえ、こう長引いては・・・!それに・・・!」
トール「よっと、しっかし、当てるのも避けるのも余裕過ぎてつまらねぇな、
こう、ガードが上手い奴を相手すんのはめんどくせぇぜ」
ヒタキ「シュート」
マティウス「っ、くぅ!」
ヒタキ「チッ、当たらない・・・!」
ツェリア「このブロックのアームドメタル、ケラー機以外、全滅・・・」
マティウス「なっ・・・!」
ツェリア「狙われています、気をつけてください!」
マティウス「分かっている!」
トール「グルーミィ!ピンポイントで狙おうとすんな!あのおっさん!
戦闘に影響するようなダメージを避けるのだけはうめぇ!」
ヒタキ「賢しいね、弾勿体無いけど、フェイク入れてく」
トール「オーライ!しゃぁ、行くぞおらぁ!」
ツェリア「ケラーさん、退いてください!このままだとやられてしまいます!」
マティウス「分かっているさ、だがここで落とさねば他の地域も危険だ、
少なくとも、あの二脚だけでも道連れにしてくれる」
ツェリア「ですが・・・!」
マティウス「背を向ければ撃たれる、落とさねば生きては帰れん!」
ツェリア「そんな・・・・!」
マティウス「来るぞ!」
トール「そろそろ死ねよ鈍重がぁ!」
マティウス「ちょこまかと、落ちろ!」
トール「ちぃ!」
ヒタキ「シュート」
マティウス「っ、当たらぬと言っている!」
ツェリア「回避成功、っ、追撃来ます!」
マティウス「何、ぐぅ!?」
ツェリア「前面装甲、ダメージあり!」
マティウス「連射、いや2挺持ちか!」
ヒタキ「チッ、堅い、手持ちじゃ抜けない、この距離だとショルダーでも微妙かも」
トール「そういうのは当ててから考えんぞ!」
ヒタキ「了解」
マティウス「こんな所で犬死する訳にはいかんのだ、デスグラッサのナンバーズとして、
なんの成果もなく、落とされる訳にはいかんのだぁあああああ!」
トール「うぉっと!ちぃ、よっと、窮鼠猫を噛むってか?
動きが一気に変わったじゃねぇか!」
ヒタキ「どっちかって言ったらネズミはピオニエーレ」
トール「うるせぇ!さっさと何とかしやがれ!」
ヒタキ「こう動かれちゃ狙いが付かない」
トール「ちぃ、俺が止めるしかねぇかよ」
ツェリア「ケラーさん!無茶です!そんな動きじゃジェネレーターが持ちません!」
マティウス「止まっていては撃たれておしまいだ、ならば一矢報いて・・・!」
トール「いくらてめぇでも、アサルト2本なら少しは堪えるだろうがぁ!」
マティウス「っ、しまっ・・・!?」
ヒタキ「スナイパーキャノン、シュート」
ツェリア「コックピットに直撃・・・!」
マティウス「まだだ、まだ落ちて・・・!」
トール「そんだけへこんでりゃ、ブレードで、行けんだろ!」
マティウス「っ、こんな所で、うぉぉぉおおおおお!」
ツェリアM「ケラーさんの悲鳴を最後に通信は途絶え、
私は現場の情報を得る手立てを失ってしまった」
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トール「おっし、アームドメタルはこれで全滅か!」
ヒタキ「撃ちすぎた、時間もかけすぎ」
トール「あー、想像以上にかかってんな、これ怒られる?」
ヒタキ「残りを早く片付ければ大丈夫」
トール「おっしゃ、んじゃ後は消化試合だし、さくっと終わらせちまおうぜ」
ヒタキ「了解」
to be continued...
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